防犯/子どもを犯罪から守る

子どもに家の鍵を持たせるのは何歳から?

子どもが小学校に上がる春。一人で行動することも多くなります。学校や出先から一人で家に帰る機会も増えて、家の鍵を初めて持たせることに…と、親子にとって初めてのことがらに向き合うために知っておきたい注意点をお伝えします。

佐伯 幸子

執筆者:佐伯 幸子

防犯ガイド

新1年生は鍵かけ1年生!

新1年生は鍵かけ1年生!

新1年生は鍵かけ1年生

この春、小学校に入学する新1年生は、ランドセルや学用品など準備を始めていることでしょう。親も子どもも入学を控えてワクワクしていると思われますが、防犯や安全面で慎重になるべきときでもあります。 毎年1月26日は「1ドア2ロックの日」と日本記念日協会(一般社団法人)で認定されています。この日を前に行われたアンケート調査(全国の小学生とその母親各206名。美和ロック)では、小学生の56%が「自分用の鍵を持っている」と答えました。

また、母親の68.4%が「10歳までに自分用の鍵を渡してもいい」と思っているという結果が出ました。

子どもが「家の鍵」を持つことは、ちょっぴり大人になったような気持ちになるかもしれません。ただし、当たり前のことですが、家は家族の生命と財産を守る入れ物です。小中学校の子どもに「一番大切なものは?」と問うと、「命と家族」と答えるのが多いといわれますが、その大切なものを守る鍵が家の鍵だとしっかり認識してもらわねばなりません。

子どもに家の鍵を持たせるときは、万が一に備えてきちんと注意事項を教えて、鍵の取り扱いは慎重にするように伝えましょう。そのためには、親がまず、鍵の取り扱いをどうしているか振り返ってみてください。毎日の慣れた行動であるがために、油断が生じているかもしれません。

鍵の取り扱い「それはダメ」

大人がうっかりしてしまいがちな行動が、実は危険を招きかねない行動だとしても、自分の親がしていれば子どもも「そういうもの」「それが当たり前」と考えて、同じように行動してしまうでしょう。

【1】短時間だからと鍵をかけずに出る
ゴミを捨てに行く、郵便を取りに行く、コンビニに行く、など、わずかな時間だからと家の鍵をかけずに外に出る人がいますが、これは絶対にNG。「家族がいるから大丈夫」ではなく、その家族にもしものことがあったら? と考えて、どんなに短い時間でも必ず鍵はかけるようにしましょう。

「ウチには盗まれるようなものはない」と言う人がいますが、「盗むものがあるかないかを決めるのは泥棒」です。そして、侵入被害の原因第1位は「無施錠」です! 窓を割るより、鍵を壊すより、「開いている玄関から侵入する」のが泥棒にとってもっとも簡単でリスクも少ないのです。鍵をかけずにいることは「泥棒さん、いつでもいらっしゃい」と招いていることと同じだと自覚しましょう。

【2】置き鍵をする

鍵を持つのが面倒、なくしたときに備えて、などと考えて、郵便受けに合鍵を入れて置いたり、植木鉢の下に隠しておいたり、メーターボックスの中に入れておくなど、すべてNGです。置き鍵を使って侵入される事例も少なくありません。

生命と財産を預ける大切な鍵をそうした場所に置いておくのは、自分や家族の生命や財産を危うくする行為です。また、玄関のシュークロゼットの上にそのまま鍵を置くのもNGです。必ずドア1枚隔てた室内に置くようにしましょう。

【3】鍵が人の目に触れる

たとえば人前で出すことのある「財布に鍵」などはNGです。財布の中に入れておくと、万一紛失したり盗まれたりしたときに、住所等が分かる個人情報も入っていれば、泥棒に入られるなど危険な状況を招きます。子どもがランドセルの外側に見えるように鍵をぶら下げるなどはもってのほかです。

子どもが鍵を持っているところを見られると、「あ、あの子は誰もいない家に帰るんだな。一人きりなんだな」と知られて、侵入被害に遭ったり、子どもが危険にさらされたりするかもしれません。

「鍵は人に見せない」ことが大前提です。キーカバーを付けたり、キーケースに入れて持つようにしましょう。キーホルダーにつけるなら、できるだけ大きなものにして、手のひらに隠して持っていかれないようにしましょう。

日々、安全に暮らすために、鍵を使い始める6~7歳からしっかりと防犯教育をすることがとても大切なのです。子どもは親の危機意識を反映する鏡と自覚しましょう。

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