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日本人はあまり知らない、世界で一番有名な日本の温泉

日本で一番有名な温泉は?と言われれば、温泉地の人気投票でいつも上位に挙がる草津温泉などを思い浮かべる方が多いと思いますが、今回は、世界的に有名な日本の温泉「上林温泉」をご紹介します。

渡部 郁子

執筆者:渡部 郁子

アウトドアガイド

噴泉近くの後楽館付近

噴泉近くの後楽館付近


上林温泉、聞いたこともない。読みかたすらわからない。そんな声が聞こえてきそうですが、「サルが入浴することで知られる温泉」といえば、写真などを見たことがあるでしょうか。

地獄谷野猿公苑へ

長野県の北部、上信越高原国立公園内に位置する上林温泉は、渋、湯田中温泉に程近い山中の温泉地。横湯川の渓谷に沿って切り立った崖に作られた遊歩道を進むと、噴泉と一軒宿の後楽館が見えてきます。険しい崖や、周辺のいたるところから立ち上る湯気を見て、昔の人はこの地を「地獄谷」と呼んだそうです。

後楽館近くの噴泉

後楽館近くの噴泉

後楽館を過ぎたところに、地獄谷野猿公苑があります。ここは、サル専用の温泉。天候などの条件によりますが、運がよければ気持ちよさそうに温泉につかるサルたちを間近で観察することができます。

野猿公苑のサル

野猿公苑のサル

なんとも気持ちよさそうな顔をしています。見ているこちらが、幸せな気分になってくるほど。

いつでも入浴しているわけではありません

冬季の温泉の温度は41度前後。人間の入浴温度とほとんど変わりません。夏は30度前後のぬる湯に設定しているそうです。実はサルはいつでも温泉に入るわけではありません。天気がよければ、日のあたるところでひなたぼっこするほうがよっぽど体が温まるからです。お湯とはいえ、体が濡れれば寒さはひとしお。雪が降るような寒い日、他に暖をとるすべのない天候のときに、最終手段として温泉につかるのだそうです。だから、「SNOW MONKEY」として世界的に知られるサルの入浴風景を見るなら、寒い朝が狙い目です。

最寄りのバス停、または駐車場から歩いて30分ほどかかります。冬季は雪道を歩くことになりますので、相応の準備をお忘れなく。

温泉の泉質は…

ちなみに、地獄谷野猿公苑の温泉はサル専用です。泉質は「含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩泉」。湯上がりぽっかぽかの温まりの湯でありながら、肌をしっとり仕上げる美肌の湯です。上林温泉の宿や渋温泉にも供給されている名湯ですので、実際どんなお湯なのか知りたい場合は近くの立ち寄り湯を利用してみるのもおすすめです。



地獄谷野猿公苑
長野県下高井郡山ノ内町大字平穏6845番地
0269-33-4379
定休日 なし
入苑料 大人(中学生以上)500円、子ども(5歳以上)250円
開苑時間 11月~3月ごろ 9:00~16:00、4月~10月ごろ 8:30~17:00

アクセス 
電車の場合、北陸新幹線「長野駅」から長野電鉄特急で「湯田中駅」下車、
バスで上林温泉口へ。そこから徒歩30分。 
車の場合、上信越道「信州中野IC」から8km。駐車場から徒歩30分。

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