美容医療/タトゥー・刺青除去

シミ・タトゥー治療の次世代マシン ピコレーザーとは

最近、美容外科学会などで話題の次世代マシンといえば、ピコレーザー。タトゥー除去やシミ治療に大きな効果を発揮するのですが、従来のレーザーとの違いはなんでしょうか? その効果を測るべく、ガイドがシミとりの体験もしてきました。

大里 有里砂

執筆者:大里 有里砂

美容医療ガイド

次世代マシン・ピコレーザーとは一体何?

タトゥー除去からシミ取りまで!

タトゥー除去からシミ取りまで、格段の効果がある、ピコレーザーとはなんでしょう。

最近、美容外科学会などで話題の次世代マシンといえば、ピコレーザー。タトゥー除去やシミ治療に大きな効果を発揮するのですが、従来のレーザーとの違いはなんでしょうか? 

今まで一般的に使用されてきたシミ取りレーザーは、「ナノ秒」レーザーです。ピコレーザーは、パルス幅が「ナノ秒」より更に短い、「ピコ秒」であり、これにより、画期的に「早く」「優しく」治療できるようになりました。シミ・くすみ・アザ・色素沈着・タトゥーなど、すべてに格段の効果を発揮します。
ピコレーザー

ピコレーザーとは


Pico(ピコ)とは、レーザー機器から出るレーザー光の時間の長さです。 まばたきの速さは平均で100ミリ秒だと言われていますので、1ピコ秒はまばたきの1000億分の1秒(1/100,000,000,000)になります。これまでレーザーによるシミの治療は、ナノ秒までが限界でした。

ちなみに、レーザー光の出る時間の長さ(パルス幅)は、目的によって使い分けられています。 標的の小さなシミ(良性色素性病変)の治療やタトゥーのインク除去はパルス幅が短いもの、 標的の大きな毛焼く脱毛レーザーはパルス幅が長いものが最適とされています。

従来のレーザー治療との違い

ピコレーザーと従来のレーザーの違い。

ピコレーザーと従来のレーザーの違いを図解。

■ピコレーザーは小さな標的も破壊できる
従来のレーザーは、黒い色(メラニン)に反応する波長のレーザーを使用して、表皮または真皮部分の黒色に反応し、シミとなる細胞やタトゥーインクを熱で破壊していました。 レーザー光の出る時間の長さ(パルス幅)は、10ナノ秒程度までが短さの限界で、 標的はメラノソームの大きさ(500-700nm)や2μmまでなので、より小さな標的は残ってしまうのが特徴でした。その点、ピコレーザーは、従来のレーザーと比べてより小さな標的を破壊できるので、より早く肌にやさしい治療が期待できます 。

■ピコレーザーは肌ダメージが少ない
とくにピコレーザーによるタトゥー除去の場合、従来のレーザーではだんだん照射しても色が取れにくくなってくるのでどうしても出力を上げる必要があり、広範囲の水膨れや出血を伴いながら施術を進めることになります。そのため、正常の皮膚もダメージを受けてしまい、瘢痕(はんこん)と呼ばれるボコボコした傷跡ができてしまいます。その点、ピコレーザーは無理に出力を上げなくても刺青が取れるので、正常な皮膚へのダメージが非常に少なく、傷跡も残りにくくなります。

■ピコレーザーは痛みが少ない
レーザー熱

レーザーの熱影響。

ターゲットを絞り、短い時間でレーザー光を出すので、痛みも少なく治療することができます。小さなターゲットをピンポイントにピコ秒単位の短いパルス幅でターゲットを破壊出来るので、ターゲット周囲への熱影響や痛みが少ないと考えられています 。

このようにピコレーザーは従来のレーザーに比べて、より早く、より綺麗に、より優しくタトゥーやしみ・くすみを取ることができるレーザーと言えます。これだけすごいレーザーを体験せずにはいられません。

>>次のページでは実際に体験してきました。
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