熱帯魚/水草の育て方・オンライン図鑑

[第7回] 水草水槽に適した底床

水草の育成において、底砂は重要な位置を占めます。水草の生理を知った上で、適切な底砂を選択することが成功への近道。様々な特徴をもつ底砂を例に挙げて、それぞれの短所長所について考えていきます。

長谷川 秀樹

執筆者:長谷川 秀樹

熱帯魚ガイド

水草用と称される底砂には、多種多様な商品が巷に溢れ返っています。しかし、必ずしもそれらの全てが、水草の育生に向いているわけではありません。中には、使用することによって、育生を困難にさせてしまうものも少なからず存在します。水草の生理を考慮した上で、氾濫する商品の中からそれぞれの長所短所を見極め、水草の育生に適した底床を考えていきたいと思います。
 

底床材の分類

水草に用いられる底床には、水質変化の面からみて

[図1]
A1.水質をアルカリ側に傾ける
A2.水質を酸性側に傾ける
A3.水質に影響を与えない

上記3タイプに別けられます。


また、その製造方法からは、

[図2]
B1.天然採取もの
B2.土を焼成したもの
B3.焼成セラミック
B4.その他の人工砂

などに大別することが可能です。上記に挙げた分類以外にも、形状、色彩、比重、等からも分類する事ができるのですが、それらについては上記を補う形で解説していきたいと思います。


水質への影響

管理面の行いやすさから総合的にみて、図1のA3(水質に影響を与えない)が最も適していると言えます。この事は“多くの水草が弱酸性で低硬度の水を好む”為、pHやKH、GHに変化を及ぼす材質のものでは、その調整が難しくなるからです。また、アルカリ側に傾くと、藻類の発生も活発になってしまいます。

つまり、水質に影響を与えないものを選択しておけば、pHの上下、KH・GHを状況に応じて調整する事が可能となります。拠って、A3であれば、オールマイティーに対応できるので、特別な目的が無い限りこれを目安に選択する事が成功への近道となります。


では、図1に当てはまる具体的な例を挙げてみましょう。

A1.大磯砂、一部人工底砂
A2.ソイル、一部セラミック底砂、一部その他の人工底砂
A3.焼成セラミック、酸処理された大磯、石英系の底砂

 

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