マーケティング/マーケティング事例

世界初!ウェアラブル眼鏡「JINS MEME」は売れるか?

11月5日に世界初を謳ったウェアラブルメガネ「JINS MEME」が発売となりました。今回は『安部徹也のヒット診断“マーケティング・チェック!”』の第2回目として、「JINS MEME(ジンズ・ミーム)」を取り上げ、爆発的ヒットに導くマーケティング戦略を検証していきます。

安部 徹也

執筆者:安部 徹也

マーケティング戦略を学ぶガイド

世界初!「JINS MEME(ジンズ・ミーム)」とは、どんな製品?

JINS MEME

11月5日、世界初のウェアラブルメガネ「JINS MEME」が発売となった!

11月5日、JINSから“世界初、内なる自分を知ることができるウェアラブルメガネ”をキャッチフレーズに、メガネ型センシングデバイス「JINS MEME(ジンズ・ミーム)」が発売されました。

「JINS MEME」は、独自に開発したセンサーを搭載し、瞬きや視線移動、体の動きを感知する「JINS MEME ES」と、ランナー向けに機能を絞り込んだスポーツサングラスタイプの「JINS MEME MT」の2種類がラインナップされています。

これらのメガネ型センシングデバイスとスマートフォンのアプリを組み合わせることによって、自分の体や動きを“見える化”することができるようになるのです。

多機能の「JINS MEME ES」では、発売と同時に「JINS MEME app」「JINS MEME RUN」「JINS MEME DRIVE」の3種類のアプリを提供開始。

「JINS MEME app」は、デバイスを装着したユーザーの目や頭の動き、姿勢などから「アタマ年齢」と「カラダ年齢」を計測するアプリであり、「JINS MEME RUN」はランニング時のフォームや重心を可視化して記録できるアプリです。GPSを使えば、自分がどこをどのくらい走ったかも記録されるようになっています。そして、「JINS MEME DRIVE」は、運転中にデバイスを装着することにより、自分の状況が“見える化”され、眠くなった場合には、スマートフォンのアプリが警告を発するなど、ドライブ時の居眠り防止としても活用することができるのです。

一方、機能を絞った「JINS MEME MT」では、想定ユーザーをランナーに特定しており、現状使えるアプリは「JINS MEME RUN」のみに留まっています。

希望小売価格は、多機能の「JINS MEME ES」が税抜で3万9千円、そして機能を絞った「JINS MEME MT」が税抜1万9千円となっています。

果たして売れるのか?

今回の発売に先駆けて、独自にインターネット上で不特定の消費者を対象に「JINS MEMEを購入したいか?」というアンケートを実施しました。
JINS MEME

アンケート結果からは、爆発的に売れるかどうかは微妙なところ


結果は、「是非とも購入したい」という回答が3.5%、「購入したい」が36.0%、「購入したくない」が41.9%、「どちらでもない」が18.6%となりました。

サンプル数が十分でないために一概に断定はできませんが、このアンケート結果に基づけば、「JINS MEME」が売れるかどうかは微妙なところにあるといえそうです。もし、「どちらでもない」と回答した消費者を「購入したい」と心変わりさせることができれば、58.1%の消費者が購入する可能性もあるからです。

ただ、注意したいのは消費者が「いくらであれば購入したいか?」という2つ目の質問に対して、多機能の「JINS MEME ES」の定価である3万9千円ではわずか1.2%、機能を絞った「JINS MEME MT」の定価である1万9千円(税込20,520円)でも7.0%と、非常に価格にはシビアな点です。
JINS MEME

「JINS MEME」が売れるかどうかは価格次第?!


つまり、アンケート結果からは、「JINS MEME」が爆発的に売れるためには、価格が重要な鍵を握ることが浮き彫りとなっているのです。

次のページでは「JINS MEME」に待ち構える大きな溝に迫っていきます!次ページへお進み下さい!

  • 1
  • 2
  • 3
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます