ミュージカル/ミュージカル・スペシャルインタビュー

相葉裕樹、目標は敢えて高く【気になる新星vol.15】

好青年から新婚の夫役まで、様々な役どころに真正面から取り組む相葉裕樹さん。今年は特に大役が続きますが、その手ごたえのほどは? 18年の最新インタビュー、そして15年のロングインタビューをお届けします。

松島 まり乃

執筆者:松島 まり乃

ミュージカルガイド

『レ・ミゼラブル』では清新なアンジョルラスを、『ウーマン・オブ・ザ・イヤー』では妻とのすれ違いを嘆く夫を骨太に演じ、大舞台での活躍目覚ましい相葉裕樹さん。2018年秋には『タイタニック』で男の矜持を見せる役どころにチャレンジします(関連記事はこちら)が、最近の経験をどうとらえていらっしゃるでしょうか。この記事では2018年、そして2015年のインタビューをお届けします!
 

相葉裕樹 87年千葉県出身。2004年映画でデビュー。『PIPPIN』『SEMINAR -セミナー-』『ラ・カージュ・オ・フォール 籠の中の道化たち』『スカーレット・ピンパーネル』『レ・ミゼラブル』『HEADS UP!』『ウーマン・オブ・ザ・イヤー』などで活躍。近年は海外ドラマ『S.W.A.T.』等、声優の仕事にも取組み、演技の幅を広げている。(C)Marino Matsushima

相葉裕樹 87年千葉県出身。2004年映画でデビュー。『PIPPIN』『SEMINAR -セミナー-』『ラ・カージュ・オ・フォール 籠の中の道化たち』『スカーレット・ピンパーネル』『レ・ミゼラブル』『HEADS UP!』『ウーマン・オブ・ザ・イヤー』などで活躍。近年は海外ドラマ『S.W.A.T.』等、声優の仕事にも取組み、演技の幅を広げている。(C)Marino Matsushima

 

《目次》

2018年 相葉裕樹さんインタビュー

2015年 相葉裕樹さんインタビュー

HEADS UP!』観劇レポート

 

2018年初夏 相葉裕樹さんインタビュー】

 高いハードルに挑み続けることで
自分も成長できる、と信じています


――今年は『ウーマン・オブ・ザ・イヤー』でヒロインの夫役を演じ、新境地を開かれましたね。ご自身の手ごたえはいかがでしょうか?

『ウーマン・オブ・ザ・イヤー』(C)Marino Matsushima

『ウーマン・オブ・ザ・イヤー』(C)Marino Matsushima

「(自分としては)難しくて、すごく苦労しました。この作品は、大きな波があるかというとそうでもなく、男女が出会って、結婚して、夫婦喧嘩をしてまた元のさやにおさまるという物語。悪者が出てくるわけでも、誰かが死ぬような話でもなくて、いろいろな人物が登場するなかで(僕が演じる)サムと(妻の)テスの心の揺れ動きがしっかりお客様に伝わるようにするにはどうしたらいいんだろうと、試行錯誤しました。(相手役の)早霧せいなさんとはたくさん稽古させていただきました。ミュージカルではあるけれど、どうしたら心の微妙な変化が伝わるかと細かく計算して演じたので、ストレート・プレイをやっているような感覚もありました。お芝居の気持ちを持ちながらミュージカルとして歌う。その塩梅に苦戦しましたね。


でも本番に入ってみると、お客様がすごく笑ってくださって、“ここで笑いが起きるんだ”とわかることも多くて、僕らのテンションも上がりましたし、(芝居の)テンポ感も変わり、おおいに助けられました。達成感もありますし、夫婦役も出来るというところをお見せ出来たかな、と思います」
 

――頼もしい男性として存在感が増したのは、やはり『レ・ミゼラブル』(舞台写真はこちら)でアンジョルラスを演じたことが大きかったでしょうか?
 

「基本は頼りない人間かと思いますが(笑)、でも、アンジョルラスをやったことは、自分にとって大きかったと思います。基本的な、ミュージカルに対する取り組み方にも影響をいただいたような気がします。アンジョルラスだったらどうするかなと考えたり、芝居でも歌でも、(折々に)立ち返る場所になった気がするんです。いい経験をさせていただきました」
 

――昨年末から今春にかけては『HEADS UP!』再演に出演。初演から2年の感覚でオリジナル・ミュージカルが再演というのはなかなかないと思いますが。
 

「笑いに関しては圧倒的な作品だと感じながら演じていました。“ドルガンチェの馬”というナンバーがあるのですが、これが始まると会場がどっと揺れる感じがあって、大劇場があそこまでになるって、すごい。それを計算して作ったラサール石井さんはさらにすごいですよね。オリジナル・ミュージカルといっても、ミュージカルを観たことがない人でも見ていただけるような気軽さがあって、興味を持っていただく入口にちょうどいいんじゃないかと思いました。再再演があったら嬉しいですね」
 

――ここ3年ほど、役どころにおいても舞台での立ち位置においても非常に充実したステップアップを果たしていらっしゃいますが、ご自身の中ではどんな手ごたえがありますか?
 

「毎回、どの作品でもハードルの高さがあるので、それを超えていかないといけない、という気持ちで臨んでいます。でもそのハードルは高い方が自分的にも成長できると思うし、最新作の『タイタニック』でも、さきほど(前回公演から連続して出演する)藤岡(正明)さんに“楽曲難しいぞ、頑張れよ(笑)”とプレッシャーをかけていただいたので(笑)、これは絶対に超えないと、という思いで臨むつもりです」
 

――現時点でのビジョンをどうとらえていらっしゃいますか?
 

「やはり、必要とされる人間であり続けたいです。そのためには今もっているものを含め、スキルを磨いていかないといけない。そのうえで、第一線で活躍できる役者でいたいと思います」
 

*『タイタニック』についての相葉さんへのインタビューは「こちら

*次頁で2015年の相葉さんへのインタビューを掲載しています!
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