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ギフトに選ぶなら一生モノになる"コードバン"が正解!

まもなく迎えるギフトシーズン。頑張った自分に向けてのギフトには、一生モノとして愛せるコードバンの財布がピッタリです。コードバンの魅力やウンチクから、人気ブランドであるGANZO、キプリス、ワイルドスワンズの傑作品までご紹介します。

柚木 昌久

執筆者:柚木 昌久

メンズファッションニュースガイド

今は革小物を見つけるのに絶妙な時期

今年もクリスマスを意識する季節になりました。そろそろ店頭では、ギフト商戦へ向けて服飾雑貨や革小物などが賑わいはじめます。大切な異性へのギフト需要が主ですが、最近では1年頑張った自分に向けて冬のボーナスを充てる人も急増中。そのためアイテムの種類も豊富に出揃いますから、とっておきの小物を手に入れようと思っている人にはうってつけの時期なんです。

魅力的なアイテムはたくさんありますが、僕がオススメしたいのがコードバンの財布です。一生モノとして愛せますから、手に入れた記憶を大切な思い出としていつまでも残しておけるからです。

コードバンはエイジングで自分色に染められる高級素材

コードバンとは馬革のお尻の一部から取れる、革のダイヤモンドとも称される高品質レザーです。
・潤沢な艶を持つ
・使うほどに底艶が出て味わいが深くなる
・柔軟性に優れる
・単層構造だから「浮き」と呼ばれる剥離が生じない

といった魅力があり、高級革素材として知られています。特筆すべきは使うほどに味わいが出る、いわゆるエイジングの楽しみがある点。染色方法によって度合いは異なりますが、だんだんと艶や色合いが増していく様子はとても楽しいんです。何年も経て生み出された風合いは、世界に2つとない自分だけのもの。だからこそ、とっておきなギフトアイテムとして最適なんです。

また、高級素材としての価値がうなぎ登りであるという点も、見逃せません。そもそも原料となる馬革は食用馬から採取されたものがほとんどで、世界的な生産数は増加していないのですが、一方でコードバン人気は爆発的に拡大してしまい、需要が供給をはるかに上回ってしまいました。革の採取のために屠殺することは倫理的にNGですし、コードバン人気に陰りは見えませんから、価格の急騰は止まりません。数年後には、何倍も高価になってしまう可能性も……。そんな意味でも、コードバンは今すぐ手にしたいアイテムなんです。

では、実際どのようなモノがいいのか? 僕が『MonoMax』の編集長として見聞きした中から、オススメの3モデルをご紹介します。
 

水染めコードバンが透き通るような色艶を表現

GANZO/コードバン ファスナー付き長財布57192

GANZO/コードバン ファスナー付き長財布 57192

GANZO/コードバン ファスナー付き長財布 57192

 

GANZOのコードバンの魅力は、水染めを施した上でオイルフィニッシュしたところにあります。世代を超えて染色技術を磨き上げた職人が手がけており、ベタッとしてしまう顔料染めとは違い、透明感すら感じる色艶を表現してコードバン本来の魅力を最大限に引き出しています。光沢は最初から潤沢ですが、使うほどにさらに優雅に成長していきますから、見るたびにうれしい気持ちにさせてくれます。
コードバンシリーズはGANZOの原点で、1999年の設立時からラインナップされていました。細かなアップデートを重ねながら、基本デザインは創業時から変わらないというところにも、高級革小物ブランドらしいこだわりを感じさせます。

【DATA】
GANZO/コードバン ファスナー付き長財布 57192
\40,000(税抜き)
W19×H9×D1.8cm
(問)AJIOKA. Tel03-6861-3165
 

品質・デザイン・価格すべてが合格点

キプリス/コードバン&ベジタブルタンニン 長財布

キプリス/コードバン&ベジタブルタンニン 長財布(小銭入れ付き通しマチ束入)

コードバンビギナーにもオススメできるのが、キプリスの財布です。ココの魅力は、品質、デザイン、価格と三拍子そろっているところでしょう。
表に国内一流タンナーが手がけたコードバンを、裏にヨーロッパ産ヌメ革を使用し、ともにエイジングを楽しむこととが可能。熟練職人が在籍する工房を抱えているだけに、縫製も確かです。コントラストを意識したカラーリングや曲線美を表現したカード段など、デザインも秀逸。そして、実用的な小銭入れ付き長財布で3万円以下という価格設定は驚くばかり。まず間違いのないアイテムといえるでしょう。

【DATA】
キプリス/コードバン&ベジタブルタンニン 長財布(小銭入れ付き通しマチ束入)
\28,000(税抜き)
W18.7×H9×D2cm
(問)モルフォ Tel03-5638-6701
 

希少なコードバンを使ったスペシャルなコラボモデル

ワイルドスワンズ/ホーウィン シェルコードバン×ベイカー ソールベンズ シリーズ

ワイルドスワンズ/ホーウィン シェルコードバン×ベイカー ソールベンズ シリーズ 「ウェーブ(長財布)」


独自のデザイン性で評価の高いワイルドスワンスでは、コードバンは定番化していませんが、たびたび特別感のある企画モノが登場します。直営店「C.O.U.銀座」7周年の企画として10月31日から限定販売されるこちらのモデルも、そんなモデルのひとつ。
オールデンで使われるコードバンの供給元として知られるアメリカ・ホーウィン社のシェルコードバンと、高級靴のソールに多用されるイギリス・ベイカー社のタンニンレザーを組み合わせた特別仕様で、米英名タンナーの共演を実現しました。特にコードバンには、状態がよくなければ生まれない希少なナチュラルカラーを採用。素材もコラボもスペシャルな逸品です。

【DATA】
ワイルドスワンズ/ホーウィン シェルコードバン×ベイカー ソールベンズ シリーズ 「ウェーブ(長財布)」
\88,000(税抜き)
W19.2×H9.8×D2.5cm
(問)ケイズファクトリー Tel03-6226-3533
 

豆知識:コードバンのタンナーはどれだけある?

1970年代は今よりも食用馬が多く、馬革(ホースハイド)の需要も高くて数多くのタンナー(※)が存在していたそうです。しかし、1980年代に安価で簡単になめせる牛革が人気になると、手間のかかる馬革を取り扱うタンナーが減少。2000年代、気が付くとコードバンを供給できるタンナーは日本の新喜皮革とアメリカのホーウィン社の2社だけになっていました。
「タンナーは世界で2社!」は、コードバンの希少性を物語る一説として長らく広まりました。しかし現在はコードバン人気もあって、日本の宮内産業やイギリスのクレイトン社、アルゼンチンのロシナンテ社が製造をはじめています。
タンナーの増加で仕上がりの種類や価格にも幅が生まれましたが、絶対的な供給難は変わっていませんので、今後も希少素材であることに変わりはなさそうです。

※タンナー
毛などのついた動物の皮をなめして腐らないよう加工する、動物の皮を製品の革にしていく職業を指す。

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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