新築マンション/マンションニュースの読み方

「ザ・パークハウス四谷若葉レジデンス」特徴と売行き

「ザ・パークハウス四谷若葉レジデンス」は地上8階建て、総戸数67戸の分譲マンションである。交通アクセスはJR中央総武線、地下鉄丸の内線など「四ツ谷」駅徒歩10分を含む複数路線利用可。その立地や建物計画などの特徴と販売の進捗について取材した。

坂根 康裕

執筆者:坂根 康裕

高級マンションガイド

「四ツ谷」駅徒歩10分、坪単価@332万円

模型で見る前面道路

模型で見る前面道路

「ザ・パークハウス四谷若葉レジデンス」は、三菱地所レジデンスが分譲する新築マンションである。地上8階地下1階建て、総戸数67戸(販売対象戸数60戸)。完成は2015年11月上旬予定、入居は翌月下旬予定。交通アクセスはJR中央・総武線「信濃町」駅から徒歩9分、同線並びに東京メトロ丸の内線、南北線「四ツ谷」駅、同じく丸の内線「四谷三丁目」からどちらも徒歩10分である。

分譲坪単価は@332万円。都心立地さながらのマルチアクセスで、利便の良いロケーションであることを考慮すると食指の動く価格設定と捉えられなくもない。現地は「四ツ谷」「四谷三丁目」両駅から急な下り坂。マンションギャラリーで説明を受ける資料においても「急坂」とあえて記載されている。また、西側隣接地は墓地(西向き住戸は2015年9月28日取材時点ですべて分譲済である)。このような立地条件等が値付け時に加味されたのだろう。

同マンションを分析する上で理解しておきたいひとつが「地区計画」である。地区計画とは、街並みを整備するための「まちづくりのルール」。多くの場合長い時間をかけて改善を図るもので、資産価値にも少なからず影響を与える可能性がある。

木密地域とは?

代表的な例をひとつ。読者の皆さんは「木密(もくみつ)地域」をご存知だろうか。東京都では地震などの災害時に建物が倒壊、火災危険度が高い「木密地域」の整備改善を進めている。わかりやすくいえば、古い木造家屋が密集して消防車が通行できないような狭い道路の地域を安全な街に変えていこうというものだ。

2014年8月、都は区と連携して優先して取り組むべき「先行実施地区」11区12地区を定めた。それぞれの計画を2015年4月に公表。都市整備局のこちらのサイトで閲覧することができる。「木密地域不燃化10年プロジェクト」不燃化特区制度の先行実施地区整備プログラムについて

四谷若葉地区はその中に含まれているわけではない。が、新宿区が定める「四谷若葉地区のまちづくりのルール」は原則同様の課題解決を趣旨とし、地区計画を制定施行している。主だった内容のひとつが道路拡幅である。若葉地区の中央を蛇行して走る道路(正式には「地区内主要道路1号」)に接する建物は「その壁面を区道区域中心から4m以上離さなければならない」としている(上の画像参照)。

総販売戸数60戸に対して残り8戸(分譲中4戸、未発売4戸)

モデルルーム

モデルルーム

購入検討される方の中には「専門的すぎて理解できない」「それで街がどう変わるのかイメージしにくい」という人もいるかもしれない。その場合は、現地見学の際、地区計画に基づいて既に建てられたマンションが近くに点在するので、ぜひ参考にされると良いだろう。道並の景観に与える影響度が実感できるだろう。

地区計画で制限を受ける建築物には規制緩和が付与されることが多い。当該プロジェクトの場合は、拡幅された道路(従前はマンション敷地)の一部を区に編入するなどの恩恵として容積率の割り増しを受けた。

「ザ・パークハウス四谷若葉レジデンス」は2015年3月より第1期分譲を開始。第2期7次まで終了。60戸のうち56戸を売り出し、52戸販売済。現在、先着順受付住戸は4戸。モデルルームは「四谷三丁目」駅近くのビル(1階がスーパー「丸正」)内にある。現時点での総来場数は約700件である。傾向として居住エリアは千代田区、新宿区、中野区、練馬区と帯状に広がり、年齢は30代から50代が均等に分かれる。最終期(販売戸数4戸)を2015年10月に行う予定。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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