VW(フォルクスワーゲン)/パサート

VWパサートは「最も質実剛健」なセダン&ワゴン

8代目となるフォルクスワーゲン パサートは、どこまでも真面目なサルーン&ステーションワゴン。質実剛健というドイツ車への賛辞が未だに似合うクルマとしてさっそうと登場した。ゴルフのイメージが強い日本でのパサートのポジションとは……?

西川 淳

執筆者:西川 淳

車ガイド

いまどき珍しく、質実剛健という賛辞が似合う「8代目パサート」

VWパサート

1973年の初代から8世代目となる、ミドルクラスサルーン&ステーションワゴン。ラインナップはTSIトレンドライン(セダン 329万円、ワゴン 348.9万円)、TSIコンフォートライン(セダン 359万円、ワゴン 378.99万円)、TSIハイライン(セダン 414万円、ワゴン 433.99万円)、TSI Rライン(セダン 414万円、ワゴン 480.97万円)


8代目となるパサートは、いまどき珍しく、どこまでも真面目なサルーン&ワゴン(ヴァリアント)だ。デザインコンシャスやスペシャリティ方向には一切脇目も振らず、質実剛健というドイツ車への賛辞が未だに似合うクルマとしてさっそうと登場した。

乗り味も、いたって常識的で現代的、実用的だ。ゴルフやポロといった弟分と同様に、誰しもが乗ってすぐ長年付き合ってきたパートナーのように感じられるという点で、正しくワーゲンらしさを体現している。

セダンに乗っても、ヴァリアントに乗っても、その印象が変わることはない。ステアリングフィールは軽やかだがしっかりと脇のしまった確実性が魅力で、自然に意のままな力を発揮してくれるパワートレインと相まって、サイズを感じさせず、始終安心して運転できる。

VWパサートヴァリアント

VWのデザインコンセプトを取り入れた水平ラインが特徴的デザイン。ボンネットが長くなり高級感を高めた


もし、貴方が、全長5mに近い、幅1.8m超の、昔ながらのカタチをした本格派のセダンかステーションワゴンをお探しなら、新型パサートは絶対的なオススメ品である。

問題は、そういって奨めたい相手が、日本の市場ではもはやそう多くないということだったりする。

その昔はアウディと基本コンポーネンツを共有していたためか、ツウ好みな上級ワーゲン、というイメージがパサートには色濃い。クラス的にはFFのDセグメント相当(&ちょっぴり大きいゆえにお得な感じ)で、世界的にみればトヨタカムリやホンダアコード、ニッサンティアナあたりと伍するモデルである(ちなみに、アメリカや中国向けにVWはパサートNMSという別仕立てのモデルを用意している)。

VWパサートヴァリアント

ダッシュボードには帯のように全幅にわたるエアベントを採用。クロームパーツやアナログ時計などで高級感を演出している。ホイールベースの延長により室内長を33mm拡大した

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