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【検証】電子書籍はiPadで十分なのか?

電子書籍を楽しむのにiPadを活用されている方も多いはず。専用機のKindleもある中、それと比較しても本当にiPadで十分なのかを検証してみます。

傍島 康雄

執筆者:傍島 康雄

タブレットPCガイド

筆者は、Kindle Paperwhite(2012年モデル)を所有していますが、ふだん電子書籍を楽しむのにはiPadを使用しています。

理由は簡単で、iPadの方がストレスなく電子書籍が楽しめるからです。目に優しいディスプレイを搭載するKindle Paperwhiteの方がストレスがないのでは?と考える方もいると思います。しかし、これとは違う部分でiPadに良さを感じているのです。
タブレット万能選手のiPadには死角なし?

タブレット万能選手のiPadには死角なし?


私が電子書籍にiPadを使う理由

両端末の違う部分とは「応答速度」です。Kindleではページ送りやページ移動の操作がワンテンポ遅れて実行されます。

わずかな時間なので目をつぶることもできますが、ストーリー展開の早いマンガを読んでいると短い間隔でページ送りを操作するので回数が増えます。すると、わずかだと感じていた時間も苦になり、自分のテンポではなく端末のテンポでマンガを読んでいると感じるようになります。こうなると没入して読み進めていたマンガの世界観から注意が逸れて、現実世界に戻されることがあり存分に楽しめません。

その点、iPadのKindleアプリはページ送りの動作がサクサクと動作します。自分のテンポで読書ができるので、マンガの世界観に没入できて存分に楽しめるというワケです。Kindle Paperwhiteの目に優しいディスプレイは魅力的ですが、私にとっては優れたハードウエアよりも自分のテンポで読み進められることが重要。読書専用機よりも汎用タブレットを使う方が読書体験が上回る結果となっていました。

しかし、時代とともに状況は変化する

しかし、時とともに状況は変化します。

冒頭でも触れましたが筆者が所有するのは、Kindle Paperwhiteの2012年モデルです。新しく発売された2015年モデルは、外見は2012年モデルとほとんど変わりませんが、電子ペーパーディスプレイ性能の向上など、中身は別物と言ってもよいほどにアップデートされています。三つのポイントに分けてご紹介しましょう。
2015年のKindle Paperwhite。ロゴやベゼルの配色など細かな部分にも改良が加えられている

2015年のKindle Paperwhite。ロゴやベゼルの配色など細部にも改良が加えられている


まずは「解像度の変化」です。2012年モデルは212ppiでしたが、2015年モデルでは300ppiに高解像度化されました。これは印刷物と比較しても肉眼では違いが分からないほどの品質で、上位モデルのVoyagerと同じ解像度です。

次に、先に述べていた弱点である「応答速度の向上」です。冒頭でも触れましたが、2012年モデルは操作のたびにディスプレイの描画を待つ必要があり、操作回数が増えるとストレスの原因になります。2015年モデルでは、液晶ディスプレイ並とは言えませんがストレスを感じないレベルで描画がされます。また、公式には発表されていませんが、高解像度化に合わせて高速なCPUが搭載されていると考えられ、このおかげもあってか全体的に小気味よく操作できます。

最後、「表示品質の向上」によって白さが際立つようになりました。紙に例えるならば、2012年モデルが「わら半紙」で、2015年モデルが「上質紙」と言えるほどの違いです。

左が2012年モデル、右が2015年モデルのKindle Paperwhite

左が2012年モデル、右が2015年モデルのKindle Paperwhite


この白さが際立つ秘密は、フロントライトの性能向上にあります。2012年モデルでは、輝度を上げていくとディスプレイに明るい部分と暗い部分のムラができました。しかし、2015年モデルではムラなく綺麗にフロントライトが照射されるので、ディスプレイ全体が白く綺麗に見えます。

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