住まいのプロが提案「イエコト」/住まいなでしこ ~女性目線のすまいのヒント~

階段下の商店街

運動不足を補うため、日々の買い物は、できるだけ徒歩で行くようにしているのだが、商店街は坂を下ったところにあって……。

岩間 光佐子

執筆者:岩間 光佐子

住まいの設備ガイド


仕事柄、パソコンに向かっていることが多いので、
肩は凝るし、身体は固まるし、日常的に運動不足。
なので、日々の買い物は、できるだけ徒歩で行くようにしている。

とはいえ、馴染みの魚屋さんも八百屋さんも、
お気に入りのお菓子屋さんも、階段や坂を下った商店街。
行きは眺めのいい快適な散歩道だが、
帰りは重い荷物と急な傾斜に息もあがる。

もちろん、引っ越す前からわかっていたことだけど、
歳をとったら、ちょっと厳しいかもしれないな。

道路からフラット、駅からフラット

商店街からはこの階段を上って家に戻る。風情のある階段なのだが……。

商店街からはこの階段を上って家に戻る。風情のある階段なのだが……。

土地を選ぶ際には、価格はもちろん、広さや形状、道路付け、駅からの距離などなど、さまざまな条件を検討するものだ。道路と敷地との高低差なども気になるポイントのひとつだろう。一般的には、道路との段差がなくフラットな敷地は、カースペースや玄関アプローチなどもプランニングしやすく、外構工事の費用も抑えられるといったメリットがあると言われている。不動産広告にも、道路とフラットをセールスポイントとした物件は多くみられるものだ。

フラット、という点では、最寄り駅やバス停から敷地までの道路の高低差なども確認しておきたいものだ。高台の土地は魅力的だが、最寄り駅やバス停が、坂や階段の下にある場合は、外出時はラクでも、疲れて帰宅する時は、余計に大変に感じてしまうということになるかもしれない。

道路からにしろ、最寄り駅からにしろ、できればフラットな土地の方が、荷物の持ち運びだけでなく、高齢になった時のことを考えると、ラクなのは確かだろう。もちろん、土地を選ぶ際に何を重要視するかはそれぞれだが、個人的には、将来的なこともそれなりに配慮した方がいいと思うのだ。

「若い頃は大丈夫でも、歳をとったらつらいのよ」

ワタシの実家は、最寄りのバス停から少し坂を上ったところにある。両親が土地を買い、新しく家を建てたのは40歳の頃。当時は、坂を上り下りすることは、全く気にならなかったし、高齢になった時のことなど考えもしなかったという。

現在82歳になる母は、数分の上り坂が、かなりきつくなり、休みながらゆっくりと、時間をかけて歩いている。心臓を患っていた父は、60代を過ぎた頃から、すでに、大変そうだった。だから、ワタシ達夫婦が土地を探し始めた頃、「若い頃は全く感じないけれど、歳をとったら坂はつらいわよ。長く暮らすつもりなら、駅から平坦なところにしなさいね」と、何度も何度も言われたものだ。

一番近くのお店は階段の下

とはいえ、「遠くに海が見えるような場所で暮らしたい」という、ワタシ達の贅沢な希望をかなえるような土地は、どうしても高台が多くなる。それでも、検討する際には、最寄り駅やバス停からの高低差はそれなりに意識したつもりだ。

購入を決めた土地は、幸運なことに、高台の住宅地近辺までバスが通り、最寄り駅からもアップダウンがそれほど気にならない場所。歳をとって万が一、駅から歩くことが辛くなっても、バス停からはなんとかなりそうだったことも、決め手のひとつになった。

ただ、暮らし始めて、実感したのは、普段の買い物がちょっと大変、ということ。一番近くの商店街は階段を下って徒歩10分。ご近所の方は、ほとんど車で買い物に行くのであまり関係はないのかもしれないが、運動不足を補うために、徒歩で買い物に行くことを課しているワタシの場合、正直ちょっとツライ。猛暑日が続くとさすがにめげる。

なので、最近のネットスーパーの利用率と体重の増加率に比例関係がみられるのは、気のせい、ということにしておくつもりだ。


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