大学生の就職活動

国の留学支援制度を活用してグローバル人材になる方法

多くの企業がグローバル化の中で「国際感覚を持った人材」を求めているにも関わらず、海外に留学する日本人はここ数年減り続けている。その現状を改善するため、2014年から国と企業が官民協働で留学支援プロジェクトを立ち上げた。今回は「トビタテ!留学JAPAN」プロジェクトディレクターの船橋力氏に“留学で成長する秘訣”について聞く。

小寺 良二

執筆者:小寺 良二

ライフキャリアガイド

国と企業が本気で若者の留学を応援するプロジェクト

最近の学生は夏休みや卒業旅行で気軽に海外に行く機会が増えたが「留学」となるとハードルの高さを感じる人も多いようだ。統計によると海外に留学する日本人学生の数は2004年のピーク時から約30%も減少している

ガイドは学生時代にアメリカ留学を経験したが、異国の地で文化や価値観の異なる同じ世代の仲間と一緒に過ごした体験は一生の宝となっている。確かに大変なことも色々あったが、それらを乗り越えることで大きく成長できたと感じている。現在若者の人材育成の仕事をしているが、皆に1度は留学してほしいと思っているくらい。

国と企業が本気で若者の留学を支援しているプロジェクト

国と企業が本気で若者の留学を支援しているプロジェクト

そんな「若者の留学支援」に国と企業が本気で立ち上がった。2014年から文部科学省が中心となって官民協働で「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム」がスタートし、現在多くの若者に留学機会を提供している。

ガイドも当初は今までよくある留学希望者向けの「奨学金プログラム」だと思っていたが、よく調べてみるとその実態は今までのものとまったく違っていた。国と企業の「本気」が至る所で感じるプロジェクトなのだ。

まず支援金の規模がとにかく大きい。今までの国費留学プログラムでは主に国の「税金」が財源であったが、今回は民間企業からの寄付が100億円以上集められているため手厚い経済的支援を受けることが可能だ。今までの国費留学では月額6~10万円程度だった奨学金も、今回のプログラムでは12~20万円が期間に応じて支払われ、支援の対象も渡航費や授業料までと幅広い。

また「留学=大学での座学」というイメージが一般的だが「トビタテ!」のプログラムでは単位取得を前提とするような、座学のアカデミックな留学に限らず、海外の現地企業でのインターンシップやボランティア、クラブチームでのスポーツ活動、理系分野の研究など自分の留学先での活動にあった目的の設定が可能なのだ。まさに自分自身の夢につながる「オリジナルの留学プログラム」を自分で創ることができるのが最大の特徴だ。

学業以外にも自分のやりたいことを目的にして留学することができる

学業以外にも自分のやりたいことを目的にして留学することができる

留学経験者のガイドから見ても魅力たっぷりの留学支援プロジェクトなのだが、なぜここまで斬新で自由度の高いプログラムになったのだろう。その理由は「留学を通じた学生の成長」をとことん考え尽くしている「トビタテ!留学JAPAN」運営事務局の考え方が大きい。

今回はトビタテ!留学JAPANプロジェクトディレクターの船橋力氏にプロジェクトへの想いと「留学で成長するポイント」について聞くことができた。

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