「マーベル・シネマティック・ユニバース」とは
「すでに10作品もあるの?」「いままでの作品を観ていないと楽しめないの?」と思われるかもしれませんが、大丈夫。
本作『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』の物語はこれひとつできれいに完結しているので、シリーズを観ていなくても問題なく楽しめます。
大筋のストーリーは「暴走した人工知能を止めるためにヒーローたちが共闘する」というシンプルなものです。何よりも本作はアクション大作。つぎからつぎへ押し寄せる大迫力の画と、昂揚感のある演出だけでも楽しくってしかたがないはずです。
また、本作を100%楽しむうえでキモとなってくるのがキャラクター同士の人間(?)関係。劇中に登場するセリフや固有名詞にも、そこが深く関わっている部分がありますので、把握しておいたほうがよいかもしれません。
たとえば、ヒーローのひとりである「ブラック・ウィドウ」の呼び名。彼女の本名は「ナターシャ・ロマノフ」なので、作中では
・ナターシャ
・ロマノフ
・ブラック・ウィドウ
という3パターンの呼ばれかたをしていたりするのです。
これは原作コミックを読んでいる人からすれば「常識」ですが、本作から新たにシリーズを観たいと思っている人にとっては、戸惑う部分なのではないでしょうか。
そんなわけで以下からは、「ここから初めて観る人」および「久しぶりにシリーズを観るのでおさらいをしたい」人に向けて、メインで戦うキャラクターごとに、登場している作品と、知っておくといいポイントをまとめてみます。
アイアンマン(本名:トニー・スターク)
・初登場:『アイアンマン』(2008年)・ほかの出演作
『インクレディブル・ハルク』
『アイアンマン2』(2010年)
『アベンジャーズ』(2012年)
『アイアンマン3』(2013年)
・関連するキャラクター
ペッパー・ポッツ(トニー・スタークの秘書)
ジェームズ・"ローディ"・ローズ(トニー・スタークの親友)
<アイアンマンについて知っておくといいこと>
■アイアンマンことトニー・スタークは軍事企業の社長
彼はもともと軍事産業にはノリノリだったのですが、ゲリラ兵に若い兵を殺されてしまい、自身も拉致されて九死に一生を得たことがあります。その後に彼は記者会見で「軍事には今後一切関わらない」と宣言し、テロ撲滅に貢献するため、アイアンマンとなり戦うのです。かつては(人を殺す)軍事産業に邁進していたけど、いまでは兵器を悪用するテロリストに激しく憤っているというところがミソ。そのことが本作『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』にも深く関わってきます。
■トニー・スタークは秘書の「ペッパー」のことが大好き
正確には彼とペッパーはラブラブというほどではなく、自由で子どものような彼のために、大人っぽいペッパーがいろいろと世話を焼いているという状態ですね。
■トニー・スタークの親友である「ローズ」は「ウォーマシン」に変身する
名前はぶっそうですが、ウォーマシンは敵ではありません。あくまでもアイアンマンの「代役」という印象です。
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