ステーキ・鉄板焼き/東京のステーキ・鉄板焼きおすすめ店

熟成肉を食べるなら「カルネヤサノマンズ」(西麻布)

牛肉、そして熟成肉を扱わせるならこの人しかいない!肉イタリアンの先駆者・高山いさ己氏が”さの萬”とタッグを組み、西麻布に新店「カルネヤサノマンズ」をオープンしました。

小口 綾子

執筆者:小口 綾子

焼肉ガイド

肉イタリアンの先駆者・高山いさ己氏の新店

以前こちらのサイトでもご紹介しました肉イタリアンの先駆者である「カルネヤ」のオーナーシェフ・高山いさ己氏が、2015年1月西麻布に「カルネヤサノマンズ」をオープンさせました。立地条件が決してよいとはいえないながらも、連日満席、人気絶頂の「カルネヤ」を二番手に任せ、自身は新たな地で再挑戦をしています。

浅草で50年以上続く焼肉屋の息子として生まれ、お肉に囲まれた日々を過ごしてきた高山シェフは、2007年「肉」をテーマにしたイタリアン「カルネヤ」をオープン。そして、日本全国の様々な牛肉を扱う中で、”さの萬のドライエージングビーフ”と出会います。

入り口にある肉の倉庫

入り口にある肉の倉庫


私自身、牛肉を食べ歩く中で、高山シェフが焼き上げる”さの萬のドライエージングビーフ”には衝撃を受けたことを今でも鮮明に覚えています。牛肉といえば、高級食材でもある日本特有の文化である黒毛和牛が最高として食べてきた中で、このホルスタインが妖艶に変化した様は、私にとっても牛肉の”価値”というものについて、改めて考えさせられる食材との出会いでした。


高山シェフをも虜にした”さの萬”とは

大正三年創業の100年続く、静岡県富士宮市にある食肉加工販売店の”さの萬”は、日本におけるドライエイジングビーフの先駆者と言われています。1979年、ニューヨークでドライエイジングビーフと初めて出会い、それから30年後の2006年、再び訪れたニューヨークで食べたドライエイジングビーフに感動し、日本での開発をスタートします。そして、2008年に”さの萬”初のドライエージングビーフが完成。日本におけるパイオニアとして研究・啓蒙・普及に努めています。

そんな折「カルネヤ」で高山シェフが料理するさの萬のドライエージングビーフを食べる機会が訪れ、改めて自身が作るドライエイジングビーフの美味しさとともに、高山氏の肉を扱う技術の高さに衝撃をうけることとなります。

こうして、それぞれの業界で先駆者として活躍する両名がタッグを組み、ドライエイジングビーフ界のサラブレッドとして生まれたのが「カルネヤサノマンズ」です。「本当に美味しいお肉を、多くのお客様にお召し上がりいただきたくオープンさせたお店」と高山氏は言います。

本当に美味しいお肉、そして、本物の熟成肉とは。熟成肉という言葉があっという間に世の中に広まり、それを謳ったお店が増え、熟成という言葉がついていれば、すなわちそれが”美味しい肉”であるかのような錯覚を起こさせるほどとなった熟成肉というキーワード。今ではチープで怪しい言葉ともなりつつあるキーワードですが、実はそれもそのはず、”熟成肉”に対する明確な基準は現在もなく、たとえば極端な話、購入したお肉をお店で1週間置いておくだけでも熟成肉と語れてしますのが今の現状です。だから、本物の美味しい牛肉を扱うお店を見つけるには、それを見分ける消費者の確かな味覚と知識に頼らざるを得ないのです。

ステーキ

ステーキ




「カルネヤサノマンズ」で見せる新しい表情をした肉たち

「カルネヤ」では炭で肉を焼いていたのに対し、こちら「カルネヤサノマンズ」での熱源はサラマンダー。食べてみると、カルネヤ時代から知っていた”さの萬のドライエージングビーフ”とはまた違った味の印象を受けます。というのも、余計なもの(炭の香り)がまとわりついていないからごくシンプル、肉が持っている味わいそのままで、これがこのお肉の本当の味だったんだ!と、何度も食べてきたはずのお肉ですが、いまさらながら新鮮な気持ちになるものでした。お肉を食べるにあたり、熱源としてはいったい何が一番適切で、美味しく食べることが出来るのでしょうか。最近では炭だけでなく、薪で焼くお店も少しずつではありますが、徐々に増えつつありますし、電気やガスといった選択肢もあると思います。きっと何かひとつが正解というものではなく、食材や料理に合った最適な調理法がそれぞれあり、そこに個人の好みや気分が重なって、その瞬間の”美味しい肉”が生まれるのだと思います。

カルネヤ名物「さの萬熟成牛のカツレツ」

カルネヤ名物「さの萬熟成牛のカツレツ」

カルパッチョ

カルパッチョ

熟成牛のスパゲッティボロネーゼ

熟成牛のスパゲッティボロネーゼ



料理は定番である”さの萬のドライエージングビーフ”のほかにその時々の熟成肉も用意されています。胃袋に自身のある方や大人数であれば、両方食べ比べるのが楽しいでしょうし、そうでなければまずはやはり”さの萬のドライエージングビーフ”をお試しください。「カルネヤ」での名物”ドライエイジングビーフのカツレツ”ももちろん健在です。

■カルネヤサノマンズ
・住所:東京都港区西麻布3-17-25
・TEL:03-6447-4829
・営業時間:
11:30~14:00(L.O.)
18:00~21:30(L.O.)
・定休日:日曜日
・地図:Yahoo!地図情報
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※メニューや料金などのデータは、取材時または記事公開時点での内容です。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます