亀山早苗の恋愛コラム/亀山早苗の恋愛情報

生涯独身だっていいんじゃない?

男性の生涯未婚率が20パーセントだという。非婚晩婚で少子高齢化が進むと国は憂えている。だが、結婚も出産も、あくまでも個人の生き方であり、個人の選択だ。独身だとなにかと周りからのプレッシャーもあるかもしれないが、「積極的独身」という生き方もまた、選択肢のひとつではないだろうか。

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

恋愛ガイド

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国勢調査によると、平成2年に男性5.6パーセント、女性4.3パーセントだった生涯未婚率が、22年には男性20.1パーセント、女性10.6パーセントに増加している。国立社会保障・人口問題研究所の調査では、独身志向の男女も微増傾向なのだとか。

女性

結婚しなきゃダメ?

こういう数字が出ると、親が代理で見合いをする会などが紹介され、あたかも「結婚したいのにできない」男女が増えているかのように報じられる。だが、果たして本当にそうなのだろうか。

結婚に消極的なだけ

現実として、心から強烈に結婚したければ、人は親に代理など頼まず自分で婚活パーティに行くなり結婚相談所に申し込むなりするのではないだろうか。親が躍起になるほど、いい年をした息子や娘は冷めた目で見ているような気がしてならない。

彼らだって、絶対に結婚しないと言い張っているわけではないだろう。「自分に合う、いい人がいればしたい」と思っている人が大半のはず。それでも、積極的に結婚を求める行動に出ようとはしない。その理由は、「忙しいからめんどう」「結婚しなければならないと思えない」「今の生活にそこそこ満足」というあたりではないだろうか。

昔は、お互いに「生活のため」に結婚した。そうしなければ生活していくのが困難だったからだ。男は生活の糧を稼ぎ、女は家の中をととのえ、子どもを産み育てる。なんともわかりやすい分業だった。庶民の生活はそれでよかったのだ。どこの家もそうだったのだから。

だが、今の時代はそうはいかない。男性の生き方も変わったが、それ以上に女性の生き方は変わった。結婚後も仕事をするかどうかだけではなく、働き方も細分化されている。子どもを産むかどうか、何人産むのか、どうやって育てるのか。ほしくてもできない場合はどうするのか。結婚や出産、つまり家庭生活におけるすべての決断は、女性に委ねられていることが多い。

たとえ男女ともに、昔ながらの分業をしたいと願っても、経済的にはむずかしい時代だ。「協力し合って家庭を運営していく」というのはきれいごとで、男女が出会って恋に落ちて、じゃあ一緒に住もう、結婚しようとなっても、そこからの歩み寄りは、昔に比べて大変なエネルギーを使う。シンプルに生きていた昔の生活とは違う。お互いに煩雑なことが多すぎるのだ。

>>若者の恋愛エネルギーは落ちている?
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