Soul・R&B・HIP-HOP/ヒップホップの歴史

ヒップホップの歴史を学ぼう!未来のヒップホップ編

ヒップホップの歴史の最終回は、2010年以降際立った活躍ぶりが見られるヒップホップの若手アーティスト達のご紹介です。

Atsuko Tanaka

執筆者:Atsuko Tanaka

Soul・R&B・HIP-HOPガイド

ヒップホップの歴史を10年ごとに振り返ってきましたが、最終回は2010年以降、未来のヒップホップ界をクリエイトしていくであろう若手アーティスト8組を選出してみました。90年代、2000年代で活躍してきたアーティスト、NasJay-Z、2パックやビギーエミネムなどを聴いて育ち、影響を受けた彼らがどんなスタイルで表現しているのか、MVをチェックしながら見ていきましょう。


心に響く歌声を持つラッパー、ドレイク

Drake

Drake

ユダヤ系白人の母とアフリカ系アメリカ人の父の間に生まれ、カナダはトロントで育ったドレイク。2010年にメジャーデビューする前に出した3つのミックステープで、既にリアーナJay-Zエミネムカニエ・ウエストなど名だたるアーティスト達と共演したり、曲を提供するなどしていたという実力の持ち主。他のラッパー達と差をつけるために、ラップだけでなく歌えるアーティストにもなることを決めた彼が、最も影響を受けたアーティストとは今は亡き90年代の歌姫、アリーヤだそう。2015年2月にリリースしたショートフィルム“Jungle”では、幼少期のドレイクが父親と歌う姿など貴重な映像が見れます。

Drake “Jungle”


小柄ながらに圧倒的な存在感を放つニッキー

Nicki Minaj

Nicki Minaj

小柄だけれども存在感はクイーンを超えてキング並みのニッキー・ミナージュ。カリブ海はトリニダード・トバゴ共和国生まれのNY 育ちです。2010年にメジャーデビューして以来、多くのヒット曲を生み、2013年には女性ヒップホップアーティストとして、ビルボード・ホット100の歴史上、最多チャートの記録を作りました。カラフルなウィッグや派手な衣装の、唯一無二なスタイルはファッション界でも注目され、ロベルト・カヴァリの2015年春夏コレクションのミューズになったりと、数々のブランドの広告塔も勤めています。

Nicki Minaj “Only” feat. Drake, Lil Wayne, Chris Brown


故郷への恩返しを大切にするコール

J. Cole

J.Cole

ドイツ生まれ、ノースキャロライナ州のファイエットビルで育ったジェイ・コールは、いとこの影響で12歳の頃からラップを始めます。2007年に出したミックステープがJay-Zの目に留まり、Jay-Zのレーベル、ロック・ネイションと契約。2011年にメジャーデビューした後も、富や名声に振り回されることなく、地に足のついた活動を続けるコールは同年に地元ファイエットビルの若者たちの夢を支援するために“ドリームヴィル・ファウンデーション”という非営利組織を設立。その運営にも情熱を注いでいます。

J. Cole “Apparently”


夢へのチャンスをつかみ取ったショーン

Big Sean

Big Sean

ミシガン州、デトロイト出身のビッグ・ショーン。高校生の頃、地元のラジオ局で毎週行われるラップバトルに参加していましたが、ある日カニエ・ウエストがそこに来るのを聞きつけて会いに行き、自分のラップを聞いてくれと懇願。その時与えられた1ヴァース分の時間は結局10分となり、気に入られたショーンは2007年にカニエのレーベルと契約し、2011年にメジャーデビューを果たします。小さい頃から自分の目指すゴールを紙に記してきたというショーン、これからも彼の夢は着実に叶っていくはず。

Big Sean “Blessings” ft. Drake, Kanye West


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