乳児育児

赤ちゃんの「指さし」はいつから? ママが引き出してあげよう

赤ちゃんの可愛いしぐさのひとつに「指差し」がります。コミュニケーションの芽生えであり、また発達の目安にもなる「指差し」、同年代のお友達より遅いと、親としては気になるところですね。指差しを引き出す親の関わり方について考えてみましょう。

田宮 由美

執筆者:田宮 由美

子育てガイド

赤ちゃんの可愛いしぐさ「指差し」はいつから?

赤ちゃんの指さしは何歳から?

興味のあるモノを人差し指でさし示すことによって、注意を求め相手の顔、表情をうかがいます

赤ちゃんの可愛いしぐさのひとつに「指差し」があります。もみじの葉っぱのような手、その小さな人差し指を1本出して、興味のある方向を指でさし示すのです。一般的に生後10ヶ月くらいから、その行為は見られるのですが、もちろん個人差はあります。些細な行動ですので、見逃してしまうかもしれませんが、よく見て下さい。本当に可愛いしぐさです。赤ちゃんのそのしぐさに気がつくと、お母さんは思わず、指さした方を見てしまうでしょう。

<目次>
 

赤ちゃんの指さし……非言語によるコミュニケーションの成立

赤ちゃんは、近くにいる人に対して興味あるモノを人差し指でさし示すことによって、注意を求め相手の顔、表情をうかがいます。そして相手がそれに、注意を注ぐ反応をすると、それに応じて、また赤ちゃんも反応します。ここで非言語によるコミュニケーションが成立しています。そして興味あるものに対して、相手の表情が肯定的であるか、否定的であるか判断するようになります。

赤ちゃんが庭に咲いている花の方を指させば、「わ~!綺麗なお花ね~」と親は答えてあげてください。そこで、コミュニケーションと同時に「花」「綺麗」という言葉が持つ意味も頭の中にフアイルされていきます。

そしてお母さんがニコニコと笑顔を見せながら、「なぁに?あっちにもお花が咲いているの?」「そう、いっぱい咲いていて綺麗ね」と、話しかけると「うー」や「あー」という言葉で返します。まだ喃語しか出ませんが、そこには、きちんと会話が成立しているのです。
 

指差しを引き出す親の関わり方・教え方

「指差し」は幼児検診時に「する、しない」を問われるなど、発達状態をみる目安にもされます。ですので、同年代のお友達より遅いと、親としては気になるところですね。そのような場合、指差しを引き出すように、親が関わってあげると良いでしょう。次に指差しを引き出す関わり方を具体的に記しましたので、参考にしてみて下さい。
 

その1 おもちゃを2つ見せて、選ばせる

子供の好きなおもちゃとそうでないおもちゃを目の前で見せて、「どっちが好き?」「どちらで遊ぶ?」と欲しい方を尋ねてみましょう。

この時のポイントは、初めに肩をトントンとたたくなどし、子供に注目させてから問いかけ、目線を必ず合わせて、話しかけることです。TVやラジオは消し、周囲には他のおもちゃは出さず、出来るだけ、親の問いかけの声、提示した2つにおもちゃに集中できる環境を作りましょう。

興味関心の強い方を1本指で指し示すことがまだ難しいようでしたら、好きな方を手で取らせてあげても良いでしょう。自分の意思表示ができれば、親は「これ、○○ちゃん、好きよね!」など、笑顔で応えてあげてください。
 

その2 「指差し」をしながら絵本を読む

絵本に描かれている絵を親が人差し指で、さし示しながら読んであげましょう。その時、車・犬・リンゴなどモノの形と名前がはっきり認識しやすい絵が描かれている絵本を選ぶことがポイントです。

読み方としては、親がリンゴを指でさし示し、「リンゴ」とハッキリ発音し、その後子供の手をとり、人差し指を1本出し、「指差し」の形を作らせ、今行った親の動作に続くよう促してみましょう。再度「リンゴ」と発音し、今度は子供の指でリンゴを差し示します。

大きめの声で、はっきりと発音し、親子のスキンシップを交え、温かく楽しい雰囲気で行ってください。
 

赤ちゃんの指さしは発達問題の早期療育の機会にも

指差しが遅い理由に、指を1本ずつ動かす機能がまだ充分発達しておらず、1本の指でさし示すことができない可能性もあります。どちらにしても子供の発育、発達には幅があり、今まで出来なかったことが急にできるようになった、という事例もたくさんあります。ですので、親は焦らず様子を見守りながら、おおらかな気持ちで接することが大切です。

ですがもしかすると発達に問題がある可能性もありますので、そうなるとせっかくの「早期療育」という機会を逃してしまうことにもなります。毎日子供を見ている親が「何か気になる」と感じられるのでしたら、専門機関を訪問し、相談してみることも念頭に置いておきましょう。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※乳幼児の発育には個人差があります。記事内容は全ての乳幼児への有効性を保証するものではありません。気になる徴候が見られる場合は、自己判断せず、必ず医療機関に相談してください。

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