預金・貯金/定期預金の活用術

ウラ技?定額貯金は月末に預け月初に払いだすと得?

かつて預貯金には裏技なる方法が存在し、ある条件を用いて預入をすることで表示金利よりも金利が高くなる方法が存在しました。現在ではその裏技も封じられてしまいましたが、ゆうちょ銀行が取り扱う定額貯金だけは預入日と払い出し日を工夫すれば少し有利に運用できるのでご紹介しましょう。

深野 康彦

執筆者:深野 康彦

お金の悩みに答えるマネープランクリニックガイド

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改めて定額貯金とは?

少しでもお得になるワザ

少しでもお得になるワザ

ゆうちょ銀行が取り扱う「定額貯金」。1000円以上1000円単位で預け入れができ、最長預入期間は10年(満期)となっていますが、預入をしてから6カ月経過(6カ月の据置期間)すればいつでもペナルティなしで払い出しができます。

金利は6カ月以上1年未満、1年以上1年6カ月未満などと3年以上まで6段階にわたって決められており、預入期間に応じた金利が預入時に遡って適用されることになります。

平成27年5月12日現在の適用金利は、6カ月以上1年未満=0.035%、1年以上1年6カ月未満=0.035%、1年6カ月以上2年未満=0.035%、2年以上2年6カ月未満=0.035%、2年6カ月以上3年未満=0.035%、3年以上=0.04%となっています。仮に5月11日に定額貯金に100万円を預け入れ、平成29年12月1日に払い出した場合、預入期間は2年6カ月と20日になりますから、2年6カ月以上3年未満の0.035%の金利で、預入期間分の利息を計算してくれることになります。

適用金利が低いのは否めませんが、メガバンクなどの定期預金金利よりは高く、また6カ月たてばいつでもペナルティなしで解約自由です。6カ月以上預けられるのであれば、定額貯金を利用した方がメガバンクの定期預金より有利になります。

定額貯金の利息計算は月割計算、約一カ月分の金利がお得に?

本題の定額貯金を有利に利用する方法は「月末に預け入れて月初に払い出す」だけです。どういうことかと言えば、メガバンクなどが扱う普通預金、定期預金の利息計算は日割り計算となっているのですが、定額貯金だけは月割で利息が計算されるのです。

日割りで計算される預貯金の場合、平成27年5月12日に預け入れて翌13日で1日分の利息、同年6月12日で1カ月分の利息、平成28年5月12日で1年分の利息と計算されます。ところが定額貯金の場合、平成27年5月12日に預け入れて翌13日では月が変わっていないため利息はゼロ円。同年6月1日で利息は1カ月分(6月中はいつ出しても利息額は同じ)、平成28年5月1日で1年分の利息額を受け取ることができるのです。

このため平成27年5月12日と平成27年5月31日(実際は日曜日ですが預け入れたと仮定)に100万円を定額貯金に預け入れた場合、平成28年5月1日に払い出した場合、共に税引き後の受取額は100万280円と変わることはありません。つまり、月末に預け入れて月初に払い出せば約1カ月利息額は得になることになるのです。

なお、理屈上は平成27年5月12日に預け入れて6月1日に払い出せば1カ月分の利息が付くことになりますが、定額貯金は6カ月未満で払い出した場合、通常貯金の利率を目安とした据え置き期間内払い戻し利率が適用されます。6カ月の据置期間を経過していない場合、月が変わっても理屈上のように利息が計算されない可能性があることに注意してください。

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