住宅設計・間取り/実例にみる間取りプラン

角地で正方形の土地に建つ建坪20坪の間取り実例

今回は、角地で正方形の土地に建つ住宅の実例をご紹介します。角地の住宅は採光や通風をどうするか?といった問題もありますが、地域に対してどういった外観をつくるかも大切です。それは、地域のランドマークにもなるからです。

佐川 旭

執筆者:佐川 旭

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はじめに土地の形と方位を見ていただきましょう。

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ほぼ正方形に近い形状をしており、なおかつ南北の方向が正方形の向きとずれています。こういった土地は、採光や通風をどうするか?といった問題ももちろんありますが、角地なので地域に対してどういった外観をつくるかも大切です。

それは地域のランドマークにもなるからです。施主の希望とあわせてどういう工夫をして解決していったかをご紹介していきます。

お施主さんの希望条件

お施主さんの条件は次のような内容です。

■施主の希望
  1. 明るく地域に開かれた住まいにしたい
  2. 小さくてもよいのでリビングの近くに書斎が欲しい
  3. 子どものものが増えていくと思うので、収納をたくさんつくってほしい
  4. 細かい要望はないので、とにかく住み心地の良い間取りを提案してほしい

■敷地状況と家族構成
  • 敷地状況  : きれいに区画された分譲地でこれから家が建っていく開発された土地。
  • 家族構成  : 夫婦+子ども3人
  • 場所    : 神奈川県
  • 構造    : 木造2階建
  • 敷地面積  : 167.0平米(50.51坪)
  • 1階床面積 : 63.77平米(19.3坪)
  • 2階床面積 : 64.37平米(19.5坪)
  • 延べ床面積合計 : 128.14平米(約38.8坪)

建物の配置計画をどうする

間取りを考える前に、南側の採光と地域に開かれた住まいになるにはどうすればよいのか、建物の軸を考えます。建物の軸というのは、敷地の形状に応じ平行に配置をするか、それとも南北方向に建物の向きをあわせて配置するのか、という点です。南北方向に建物をあわせて配置すると、採光は良いのですが庭の部分がまとまって取れなくなるのです。
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■決定した配置計画は……
右上の斜めに切られている隅部のところが、一般には2mが多いのですが、この土地では3mあります。であればこの3mを地域に開放した階段部分とし、分割された庭はそれぞれ面する部屋に応じた使い方をするということで建物を南北方向に合わせた配置にすることにしました。

次のページでは間取りと工夫したポイントの解説です。
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