絵本/人気おすすめ絵本 年齢別

0歳児におすすめ絵本!見て触って楽しい人気絵本10選

0歳児の赤ちゃんと絵本を楽しみたいけれどどんな絵本がおすすめなのか?とお悩みの方も多いでしょう。単純な言葉や情景が繰り返し出てくる、視覚的にも楽しめる絵本を通して、身近な人の声をたくさん届けてあげましょう。今回は人気絵本を10冊ご紹介します。

執筆者:千葉 美奈子

 0歳児の絵本選びのポイント

0歳児におすすめの絵本

0歳児にオススメの人気絵本とは?

0歳の時期というのは、新生児の眠っている時間が長かったころから、1歳前後のもうすぐ歩き出すようになるまでと、非常に心と体の成長が著しい時期。赤ちゃんと絵本を楽しみたいなと思っても、生後2~3ヵ月から絵本を読む人の声に耳を傾けたり絵をじっと見つめる様子を見せる子もいれば、おすわり時期以降、絵本を触ることに興味を持ち始める子がいるなど、反応は様々です。

0歳期は、1歳を過ぎるころから少しずつ出てくることばが赤ちゃんの中に蓄積されていく時期。単純な言葉や情景が繰り返し出てくる、視覚的にも楽しめる絵本を通して、身近な人の声をたくさん届けてあげましょう。

0歳の時期のおすすめ絵本10選をご紹介していきます。
   

『いないいないばあ(松谷みよ子あかちゃんの本)』

『いないいないばあ』

『いないいないばあ』

「いない いない……」と手で顔を隠していた動物たちが、次のページでは、笑顔で「ばあ」。赤ちゃんが大好きな「いないいないばあ」遊びを、ねこやくまなど登場する動物たちが繰り返します。

2015年3月に亡くなった児童文学作家、松谷みよ子さんの代表的な赤ちゃん絵本(参考「日本児童文学界のパイオニア・松谷みよ子の絵本と童話」)。1967年に出版されてから半世紀にわたり赤ちゃんたちに愛され続けてきました。子どものころにこの絵本を楽しんだ記憶があり、郷愁を誘われるお母さんやお父さんもいるのではないでしょうか。

「いない いない ばあ」遊びで赤ちゃんは、親しみのある絵や存在が隠れる小さな不安と、再び出てくる喜びの繰り返しに夢中になり、記憶力や想像力も育まれます。赤ちゃんへの周囲からの語りかけと、それに赤ちゃんが興味を持ったり笑ったり反応を示すというやり取りの繰り返しが、赤ちゃんの中にことばをためていきます。また、何より、お世話をしてくれる存在との信頼関係の土台となります。ソフトなタッチの絵とお母さんやお父さんの優しい声がけで、赤ちゃんに「楽しい」「うれしい」気持ちをたくさん感じさせてあげたいですね。

【書籍データ】
文: 松谷 みよ子、絵: 瀬川 康男
出版社: 童心社

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『ばいばい(まついのりこのあかちゃんのほん)』

『ばいばい』

『ばいばい』

「こんにちは」「ばいばい」。ひよこやゾウなど、次々に出てくる動物たちによる繰り返しが、赤ちゃんたちをひきつけます。1983年の初版からあせることのない魅力を放ち続ける、まついのりこさんのロングセラー絵本です。

赤ちゃんや小さな子どもたちは、繰り返しや「おんなじ!」の発見が大好き。「こんにちは」「ばいばい」というフレーズが繰り返され、動物たちは、「こんにちは」の時に体の前で閉じていた羽根や前足を、「ばいばい」の時には右側だけ挙げてにっこり微笑みます。同じフレーズや情景が色々な動物たちによって繰り返され、それが大きな安心感をもたらすのですね。

「こんにちは」や「ばいばい」は、赤ちゃんが次第に家族以外の人と交流するようになるときにも、たくさんかけられることばでしょう。身近な場面でなじみ深いことばを、絵本の中で見つけることも、赤ちゃんにとって楽しい発見になるでしょう。

【書籍データ】
作・絵: まつい のりこ
出版社: 偕成社

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『とっとことっとこ(まついのりこのあかちゃんのほん)』

『とっとことっとこ』

『とっとことっとこ』

ページをめくるたびに、靴をはいた動物たちが楽しげに歩いている『とっとことっとこ』。こちらも赤ちゃんの大好きな繰り返しの絵本ですが、繰り返しの中にも色々な「違い」を発見して楽しめます。出てくる動物たちによって、くつの大きさも色も形も色々。足は2本とは限らないし、足じゃないところにくつをはいている動物も。バラエティ富んだ登場者たちは、何度読んでも赤ちゃんを飽きさせません。

登場するそれぞれの対象によって、文字の配置や大きさ、形に変化があるので、読み手も楽しみながら自然に読み方にバリエーションをつけることができるでしょう。「どんな風に読めば楽しいのかな?」などと考えなくても、自然に読み方に変化をつけられるようになっています。全員が並んで行進し、明日につながる余韻を感じさせながら、たくさんのくつがずらりと並ぶ最終ページ。夜のおやすみ前にもおすすめです。

【書籍データ】
作・絵: まつい のりこ
出版社: 童心社

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『じゃあじゃあびりびり(まついのりこのあかちゃんのほん)』

『じゃあじゃあびりびり』

『じゃあじゃあびりびり』


赤ちゃんの食いつきが抜群との評判が高い『じゃあじゃあびりびり』。赤ちゃんのファーストブックに購入する方も多いようです。「じどうしゃ ぶーぶーぶーぶー」「いぬ わん わん わん わん」「みず じゃあ じゃあ じゃあ」……。擬音語は、例えば勢いや大きさ、手触り、動きなど、色々な要素を具体的なイメージをもって伝えてきます。それらがわかりやすい絵と結びつき、赤ちゃんの頭の中には豊かなイメージが広がるのかもしれませんね。文字の配置もさり気なく工夫されていて、出てくる動物や物の雰囲気を巧みに表現しています。

コンパクトサイズ(14cm×14cm)、ボードブックタイプ(厚紙でできた本)の絵本。出先で赤ちゃんのご機嫌が悪くなったときに、お気に入りのおもちゃが必需品という方もいると思いますが、この絵本も持ち歩きに便利で、お出かけのお供に最適です。

【書籍データ】
作・絵: まつい のりこ
出版社: 偕成社

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『がたん ごとん がたん ごとん』

『がたん ごとん がたん ごとん』

『がたん ごとん がたん ごとん』

真面目な顔をした黒い汽車が「がたん ごとん がたん ごとん」と走ってきます。停車場では、コップとスプーン、りんごとバナナなどが次々に待っていて、汽車が来るたびに「のせてくださーい」。ただただ続くその繰り返しが、赤ちゃんの心をつかみます。汽車にのっているみんなはとても嬉しそう。さあ終点はどこ?

「がたん ごとん がたん ごとん」というフレーズはリズミカルに口に出しやすく、そして大人には、どこか郷愁をそそられる響きではないでしょうか!? なので大人も笑顔で読みやすく、赤ちゃんや小さな子も、一層この絵本にひきつけられるのかなあとも思いました。赤ちゃんのための絵本は、文字が少なく読み手もラクチン。何冊も読むよりも、お気に入りの1冊を何度も何度もくり返し親子で楽しんでください。

【書籍データ】
作: 安西 水丸
出版社: 福音館書店

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『てんてんてん』

『てん てん てん』

『てん てん てん』

初めての赤ちゃんの場合には絵本選びにもとにかく悩むもの。これは、赤ちゃんに贈るファースト絵本としてもおすすめしたい1冊です。大きなてんとうむしやかたつむりのうずまきなどのはっきりした絵、「てんてんてん」「ぐるぐるぐる」など単調でリズミカルな擬態語は、赤ちゃんが見て、聞いて楽しめます。

ねんねの頃はただ読んでもらって聞くだけだった赤ちゃんは、0歳代の半ばぐらいからは本を触って遊んだり、1歳前にもなると、てんとうむしの黒い点々を指さしたり、かたつむりのうずまきを指でなぞったりして遊ぶようにもなるかもしれません。さらにそこに、てんてんてん、ぐるぐると言葉が加わってくるでしょう。1歳を過ぎてあんよが始まり外遊びが増えてくると、絵本の中で出会った虫たちに、外でも出会うかもしれませんね。そんな時が来たら、再び新鮮な発見をもって、この絵本を楽しむことができるでしょう。成長に応じて赤ちゃんの色々な楽しみを引き出してくれます。

【書籍データ】
作・絵: わかやま しずこ
出版社: 福音館書店

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『でてこいでてこい』

『でてこい でてこい』

『でてこい でてこい』

「だれか かくれてるよ でてこいでてこい」。葉っぱや五角形や長方形、丸など、曲線と直線で囲まれた単純な形の中から、色々な動物が飛び出してきます、切り絵の形で出てくる生き物たちは躍動感たっぷり。白いページにはっきりとしたコントラストの色で描かれており、視覚にも楽しい刺激を与える仕組みになっています。

登場するかえるやうさぎやへびなどは、赤ちゃんにとって実物には出会ったことのない存在でしょう。かえる、うさぎ、ヘビという名前も、絵本の中には出てきません。でも、動きが伝わってくる絵と、「げこ、げこ、げこ」「ぴょーん、ぴょん」「にょろ にょろ にょろ」などそれぞれの動物の特徴を表すことばがマッチし、記憶力や想像力を優しく刺激しながら育んでくれます。0歳代を過ぎても、1歳代、2歳代と、続けて楽しめるでしょう。

【書籍データ】
作・絵: 林 明子
出版社: 福音館書店

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『はらぺこあおむし』

『はらぺこあおむし』

『はらぺこあおむし』

言わずと知れた世界的なベストセラー絵本。日曜の朝に卵からかえったあおむしが、月曜日にりんごを1つ、火曜日に梨を1つ、水曜日にプラムを3つ……こんなにもりもり食べているのに太らないなと思いながらページをめくっていると、突然大きく成長したあおむしが現れてびっくり。その後にすてきな大変身を遂げます。

カラフルな色使い、自然に声に出したくなるシンプルなフレーズ、子どもも大人も思わず触りたくなる小さな穴がいくつも開いたページ。赤ちゃんが絵本を楽しむポイントがぎっしりと詰まっていて、生後半年未満のころからじっと見つめたり、ずりばいやおすわりができるようになってくると興味津々に触って楽しむ赤ちゃんもいるようです。数や曜日の概念を自然に感じることができ、幼児期の子どもたちにも高い人気があります。たくさん触って何度もめくっても丈夫なボードブックタイプなのも嬉しいですね。はらぺこあおむしの作者「色の魔術師エリック・カールの絵本の魅力」もぜひ参考にして下さい。

【書籍データ】
作・絵: エリック・カール
訳: もり ひさし
出版社: 偕成社

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『くっついた』

『くっついた』

『くっついた』

お母さんと子どもの顔がくっついた絵の表紙。これを見ただけで、子どもとほっぺを寄せ合いたくなってしまう方もいるでしょう。

鼻と鼻をくっつける金魚さんどうし、くちばしとくちばしをくっつけるあひるさんどうし。ゾウさんどうしやおさるさんどうし、そして、お母さんとわたしで、家族みんなで……。乳幼児向け親子イベントの場でも何度か読んでご紹介したことがあるのですが、読み終わるとお母さんたちはみんな、それはそれは嬉しそうにお子さんにほっぺをスリスリ。スリスリされる子どもたちも、なんて嬉しそうな表情!初めての赤ちゃん育児の中で、どうやって赤ちゃんとふれ合おうか、楽しませようかち考えてしまう方もいるようですが、それはとてもシンプルなことなんだと、肩の力が抜けるような楽しい絵本です。

作者の子育ての中から生まれた絵本。肌と肌のふれ合いの楽しさが、きっと読者親子に届くことでしょう。

【書籍データ】
作・絵: 三浦 太郎
出版社: こぐま社

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『はくしゅぱちぱち』

『はくしゅぱちぱち』

『はくしゅぱちぱち』

小さな手をパチパチ合わせて楽しむなど、一芸ができるようになった時期の赤ちゃんにぴったりの絵本『はくしゅ ぱちぱち』。歌や逆立ちなど得意なことを披露してくれる動物たちに、拍手をたくさん送ってあげましょう。最後のページでは、動物たちもかわいい「ぱちぱち」を見せてくれます。

赤ちゃんがパチパチと拍手をしたり、バイバイをしたりするようになる月齢には、個人差が大きいものです。絵本を仲立ちにして、大人が楽しそうに拍手している様子を見て、まねをする赤ちゃんもいるでしょう。「まね」は遊びを広げ、1歳代になるとままごとなどの「ごっこ遊び」にも発展していきます。

親子の遊びを楽しくサポートしてくれるこの絵本の作者は、保育士として保育園勤務経験のある絵本作家であり、シンガーソングライターの中川ひろたかさん。村上康成さんの温かみのある絵が、癒しを届けてくれます。

【書籍データ】
作:中川ひろたか
絵:村上康成
出版社:ひかりのくに

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