バレエ/バレエ関連コラム

バレエの知識で、キレイなボディラインを得る方法

首が前傾姿勢になっている方は少なくありません。首のラインが前傾していると、身体のラインも崩れてきます。凸があれば凹もある。そうしないと重力に耐えられないからですね。首が前だと、身体のどこかが後ろになります。首も含めたからだのラインを真っ直ぐにして、きれいなラインを手に入れたいですね。

執筆者:石島 みどり

人の立ち姿はだるま落としに似ています。

人の立ち姿はだるま落としに似ています。

デスクワークなどで、首が前傾姿勢になっていると、身体を横から見たライン(アライメント)がS字を描くように崩れてきます。凸があれば凹もある。そうしないとバランスを崩して倒れてしまうからです。

首が前だと、身体のどこか(背中など)を後ろに凸にして、さらに腰は前に凸に、お尻は後ろに凸にといったようなウネウネしたカーブを描きます。前から見ても横から見てもからだのラインを真っ直ぐにして、きれいなラインを手に入れるにはどうしたらいいか。

バレエの知識を活かして考えてみましょう


首の前傾はなぜいけない?

人間の頭の重さをご存知でしょうか? 一般的に頭は体重の10%と言われているので、体重50キログラムの人の場合、頭は5キログラムと言う計算になります。結構な重さですね。

頭を支えているの7つの骨で構成されている頚椎。いわゆる首の骨ですね。胴体部と頭をつなぐ役割をしているこの頚椎ですが、きれいなラインを保たないと頚椎に負荷が沢山かかることになります。このようなラインの状態では、バレエを上手に踊ることは難しいかもしれません。

「だるま落とし」 という玩具を想像してみてください。薄い円柱を数段重ねた上にだるまが乗っています。このだるまが頭、薄い円柱を首の骨だと想像してみましょう。木槌で叩くと、少しずつ円柱がずれて、だるまのバランスが悪くなりますよね。同じように、頚椎のラインが悪いと、頭の安定が保てなくなるのです。

デスクワークなどで、首が前傾している場合、頭の位置が身体に対して相当前になります。座った姿勢ではさほど重力を感じないかもしれませんが、立った姿勢では身体が無意識のうちに重力を沢山受けないように凸凹と、微調整をし始めるのです。そうしてラインが崩れ、結果的にとてもバランスの悪い姿勢となってしまうのです。

バレエでこういう姿勢で踊ると、引き上げを感じることは相当難しくなります。身体のラインが凸凹しているわけですから、仕方ありませんね。


首の前傾を直すためのエクササイズ

「じゃあ、どうするのよ!」

と思った方、お待ちください。今からエクササイズについてお話します。

頚椎が前傾している方の特徴として、胸椎の境目の骨からポキッと前に大きく倒れています。デスクワークによって、肩がこっていると余計に前傾を助長します。まずは肩のコリをほぐし、胸椎と頚椎が真っ直ぐになるようなエクササイズをする必要があります。

『くるみ割り人形』 に出てくる 「アラビアの踊り」 をご存知でしょうか?

アラビアンダンスでよく使われる、首を左右に動かす動作が出てきます。この首の動きを真似るだけでも良いので、鏡を見ながら練習してみてください。

両手を胸の前で合わせ、少し腕に力を入れると上半身が固定されるので、首が動かしやすくなります。一朝一夕では出来ない難しい動きですが、あきらめずに続ければ、首の感覚がつかめてきます。ぜひトライしてみてください。左右が出来てきたら、前後の動きも加え、最終的には円を描けるようになりましょう。


首から尻尾まで

首の頚椎から始まり、お尻の尾椎までの骨を全て真っ直ぐにするつもりで上半身のラインを整える必要があります。上半身のどの部分にも凸凹がないように。このラインが作れれば、バレエのアライメントは手に入れたのも同然です。

ラインをチェックする方法として、頭の真上にお手玉を置いて歩く練習をしてみましょう。お手玉を上に上に持ち上げるように意識してみてください。

ぜひ頚椎のラインを意識して、上半身の引き上げを手に入れてください。健闘をお祈りします。
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