住まいのプロが提案「イエコト」/住まいなでしこ ~女性目線のすまいのヒント~

部屋の灯りは暗めが好きなので

暗めの灯りが好きなので、全然使ってない照明器具も。せっかく設置したのに、あ~もったいない。照明プランって本当に難しい……。

岩間 光佐子

執筆者:岩間 光佐子

住まいの設備ガイド


照明プランって難しい。

新しい家を建てる時、建築家のKさんには、
空間の広さや作業内容に合わせて計画してもらったけれど、
すべて効果的に、有効に使いこなしているかというと、そうでもないかも。

そもそも、暗めの灯りが好きなので、全然使ってない照明器具もあったりする。
せっかく設置したのに、あ~もったいない。

明るさの感じ方は家族でも違う

ゆっくり音楽を聴くときは、こんな照明パターンも。ソファ横のブラケットとダイニングのペンダントだけでも充分

ゆっくり音楽を聴くときは、こんな照明パターンも。ソファ横のブラケットとダイニングのペンダントだけでも充分

明るさの感じ方は人それぞれ。明るいとか暗いとか、同じ空間に暮らす家族だって、みんな同じように感じていることはないんじゃないかな。

もちろん、料理や勉強など、部屋の用途や行動、作業内容などによって、適する明るさはあるし、眼の為にも確保すべき明るさはある。けれど、たとえば、ゆったりとくつろぎの時間を過ごす際などは、広さに対する標準的な明るさは、あくまでも目安で、あまり気にしなくてもいいかもしれない。

わが家の場合、ゆっくりお酒を飲んだり、音楽を聴いたりする時は、照明をかなり落とす。とはいえ、ワタシは、ちょっと暗めが好きで、オットは、かなり暗めが好き。明るい空間はあまり落ち着かない、という点では一致しているが、心地よく感じる暗さは少し違うので、その時々の力関係(?)で明るさが異なるのだ。

さまざまなパターンができるプランに

一般的な住宅の照明プランを検討する際には、標準的な明るさを基本に、どちらかというと、少し明るめに考えておくケースも多いんじゃないかと思う。暗いのは困るけれど、明るい分には困らないし……。

それでも、最近では、明るさは確保しつつ、好みに合わせて調整できるようなプラン提案も多くみられるようになってきた。一室多灯にして、さまざまな組み合わせや照明パターンができるようにしたり、調光器を取り入れて、明るさに変化を持たせたり。照明メーカーからもさまざまなパターンの演出、光の色味や方向などを変化させることができるアイテムもみられるので、参考にするといいだろう。

ただ、自分が居心地のいいと感じる明るさや光の色、雰囲気などを、設計担当者やライティングプランナーに言葉で伝えるのはとても難しい。メーカーのショールームによっては、さまざまなシミュレーションが可能なところもあるので利用しても。こんな感じがリラックスできる、という環境を自宅で実現できているのであれば、夜に自宅で打ち合わせ、なんていうのもいいかもしれない。食事やくつろぎの時の好みの明るさ、灯りの雰囲気を理解してもらえるんじゃないかな。

点けたり消したり、調光器もフル活用

で、わが家の照明計画。以前暮らしていた箱型のマンションの空間と吹き抜けを設けた戸建ての空間では、灯りのイメージも大きく異なるし、プランニングの段階では、どのくらいの明るさなるのか、どういう光になるのか、なかなか想像もつかず、もう、建築家のKさんにすべてお任せ。

だから、空間に適した使い勝手のいい照明プランにはなっているのだが、やっぱり、普通に点灯すると、暗め好みのワタシ達には、かなり明るめ。なので、ブラケットだけにしたり、ペンダントだけにしたり、フロアスタンドと組み合わせたり。気分に合わせて、点けたり消したり、調光器もフル活用。計画時には、調光器なんて必要かなぁ~、とも思っていたけれど、つけてよかったモノの上位アイテムのひとつになっている。

隅々まで明るくしないメリットは、ゆったりとくつろぐことができるだけでなく、わが家の場合、掃除をさぼっていることが分かりにくい、リラックスしてすぐに眠くなるので夜酒の量が減る、という家計応援効果も。これは想定外だった、かな。


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