株式戦略マル秘レポート/戸松信博の「海外投資、注目銘柄はここ!」

株価指数より数倍強い上昇をする銘柄の探し方

指数よりも強い上昇をする銘柄を探すことは手間がかかりますが難しいことではありません。もちろん、努力しても成功するとは限りませんが、今はその努力が報われやすい相場環境だと思います。

戸松 信博

執筆者:戸松 信博

外国株・中国株ガイド

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ファンダメンタル+テクニカルの両方が良い株の上昇率が高いのは世界共通

上がる株を見つけるコツはたゆまぬ努力。もちろん、努力しても成功するとは限りませんが、今はその努力が報われやすい相場環境だと思います。

上がる株を見つけるコツはたゆまぬ努力。もちろん、努力しても成功するとは限りませんが、今はその努力が報われやすい相場環境だと思います。

米国経済は好調なのですが、思ったよりも利上げが早くなるのではないかという懸念から2015年の米国株は思ったほど上昇していません。2015年3月20日(金)までの年初来騰落率はダウで+1.71%、ナスダックで+6.13%で日本株や欧州株に出遅れています。ただ、短期的には、利上げと共に株価は少し下がるのですが、経済の体力が十分ついていると、やがてこれを克服してまた株価は上昇できます。

しかし、そのように停滞する中でも上昇する株はあります。それはファンダメンタルとテクニカル(株価)が良い株です。当たり前のようですがこれはとても重要な事です。

2015年1月9日に米国株ベストバイ50銘柄はこれだ!という記事を書きました。2015年1月5時点のROEや業績成長見通し、株価の推移が好調な銘柄を独自の基準で点数化し、それらの総合点の高いものから上位50銘柄を選んだものです。記事を公開した翌営業日の1月12日(月)の始値で上位10銘柄の株を買っていた場合、2015年3月20日(金)までの平均上昇率は9.9%となります。これは同期間のニューヨークダウの上昇率2.2%の4倍ほどの上昇率であり、ナスダックの6.6%と比べても1.5倍です。1万9000円越えの日本株、今後どの銘柄を買えば良い?でも日本株で同じ検証を行いましたが、こちらの検証では日経平均の2倍以上の上昇率となりました。

手間を惜しまずに分析すれば誰でも上がる株は見つけられる

この銘柄の選出方法は、かなり手間はかかりますが、やる気になれば誰でも出来ると思います。売上と利益の成長性(市場コンセンサス予想を利用)、アナリストのカバー人数、収益性(ここではROEを利用)、そして過去の株価(短期、中期、長期の株価推移を総合判断する)が取得できれば出来るのです。もちろん、どれにどの程度比重を置くかといったコツは時間をかけて検証していく必要がありますが、一番大事なことは業績見通しが非常に良くてみんなが注目している、株価の堅調な株を、上昇相場時に買うというごくごく当たり前のことをするということです。

しかし当たり前のことをしている人は意外と少ないと思います。なぜかというと、それは、この方法の弱点でもあるのですが、かなり手間がかかる割に1週間や2週間の短期では結果が出ないことです。

おそらく「明日(あるいは来週)上がる株を教えてよ」というのが多くの方の本音だと思います
。明日や来週に何が騰がるかは、ファンダメンタルズよりも、どんなテーマや業種がたまたま物色されるかといったことが大きく影響するので、この方法は通用しないのです。しかし、数ヶ月程度の期間になれば、やはりファンダメンタルズの強い銘柄が平均的に大きく騰がりやすい、傾向があり、それは世界共通だと思います。

たまたま下がったとしても、期間が延びてくると調整一巡してまた上昇してくるので、平均すればファンダメンタルズの強い銘柄ほど良い結果になりやすいと思います。

さらに言えば、この方法では短期間で2倍や3倍になるような目の覚める投資成績を出すことは難しいです。2倍以上に大化けする株はトップ50銘柄の中に何銘柄か入っていることがありますが、それをピンポイントで言い当てることはできません。したがって上昇率は平均化されるため、2倍や3倍といった極端に良い成績を短期で出すことは難しいです。

また、買ったらほったらかしにしても良いというわけではなく、定期的に業績や株価のチェックをしていくことも大事です。永遠に良い株はありませんし、上記の方法で選んだ銘柄でも予想外に株価が下がることはあります。株価や業績を丹念にチェックして審査基準から外れた銘柄はきちんとロスカットや利食いをする必要があります。楽して成功は得られませんが、苦労しても必ず成功するわけではありません。しかし、現在の相場状況は苦労が報われやすい状況といえると思います。

参考:グローバルグロースレポート

※記載されている情報は、正確かつ信頼しうると判断した情報源から入手しておりますが、その正確性または完全性を保証したものではありません。予告無く変更される場合があります。また、投資はリスクを伴います。投資に関する最終判断は、御自身の責任でお願い申し上げます。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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