住宅リフォーム/リフォーム事例~Yuuのリフォーム現場から

捨てた物、捨てられなかった物~リフォームの現場から

引っ越しにあたり荷物の8割を捨てました。捨てた物、捨てられなかった物をご紹介しながら、本当に必要な物を見極める方法を考えます。リフォームや引っ越しをキッカケにして家のダイエットをしてみませんか?

尾間 紫/Yuu

執筆者:尾間 紫/Yuu

リフォームガイド

リフォームや引っ越しは持ち物の見直しをするのに、とてもいいタイミングです。そろそろ家のダイエットをしてみませんか?ガイドYuuが捨てた物、捨てられなかった物をご紹介しながら、本当に必要な物を見極める方法を考えます。

要・不要の付箋を張り付けていくところからスタート

引越し荷物の梱包は

リフォームや引っ越しは持ち物の見直しをするのにいい機会になる。

仕事場と住居を引っ越すにあたり、徹底的に持ち物の見直しを行いました。ガイドYuuはもともとシンプルライフを目指していたので、自分では持ち物は少ないほうだと思っていたのですが、いやはや全然。

まずは必要な物と不要品を選別しながら、要・不要の付箋を張り付けていくところからスタートしました。

 

「使えるかどうか」と考えると物に支配された暮らしに

夫人靴はゴミ?

サイズが合わない靴も我慢すれば履けるが、行動が制限される。

リフォームの際には、片付けの段階からお手伝いすることもあります。その際、捨てられない!という方に、要・不要の見分け方として、「コレカラの自分の人生を充実させてくれるものかどうかで判別する」とお話しています。

一番よくないのが、「使えるかどうか」を基準にすること。そう考えてしまうと、主役は自分ではなく物に移ります。

例えばサイズが合わない靴だって痛いのを我慢すれば履けますし、欠けたお茶碗だって注意すれば使えます。どんな不便な物でも使おうと思えば使うことができ、人はその不便な物に合わせて窮屈な暮らしを送ることになります。

物は人の暮らしを豊かにするためにあるのであって、物に合わせて行動が制限されたり、不便な暮らしを強いられたりしていては本末転倒です。

 

捨てられない!と叫んだ物3つ

コートって粗大ごみ?

20年前に買ったコートがもったいなくて捨てられない!

と言うわけで、今回の引っ越しでも、これからの人生に必要な物か、自分をより輝かせてくれる物か、という判断基準で要・不要を付けていったわけですが、そうは言っても現実はなかなか難しく。捨てられない!と叫んだものが3つありました。

まずは20年前に買った私には高価なコート。しかしもう型が古くて今の時代には着れず。そこで1年前にお直しに出して少しデザインを変えたのですが、それでもしっくりせず、結局この冬も一度も着なかった物でした。でも高かった上にわざわざ直したのですから、とてももったいないと感じました。

それから、無垢板で製作されたダイニングテーブルのセット。新居には大きすぎて入らないので持っていくことはできません。これも高かったので惜しくて、トランクルームに預けようかと真剣に悩みました。

最後はホームベーカリーです。これも思い切って買った物で、様々な事情で今後はパンは焼かないのですが、なんだかもったいなくて、パンを焼く以外にも使えるのでは?と思い始めていました。まさに使おうと思えば使えるスパイラルに陥っていたのです。

 

買った当時の金額を思い、そのお金を捨てるような気分に

お金を捨てるのは

買った時の金額を思い、そのお金を捨てるような気持ちになっていた。

3つともに買った当時の値段が自分にとっては高価で、そのお金を捨てるような気分になっていました。でも実際にはそれは勘違いでしかありません。今まで使うことで私の暮らしを支えてくれて、そして既にその役目を終えた物たちです。

例え取っておいても、そのコートは来年も着ないし、ダイニングテーブルももう二度と使うことは無いでしょう。ホームベーカリーもそうです。これらは私の人生を豊かにしてくれることは無く、もちろん使うための物でもなく、ただの執着心で取っておきたいと思う物でした。

 

持ち物の8割を捨てても生活に支障が無い

梱包荷物

初志貫徹して持ち物の8割が不要品となった。

これらには未来は無い!そう自分を鼓舞して、何とか初志貫徹。持ち物の8割が不要品となりました。驚いたのが、持ち物の8割を捨てても生活に支障が無いということです。

今まで執筆掲載された雑誌や新聞、また書類関係はできるだけスキャン保存。書類にはスキャンでの保存ができない物もありますが、これだけでも押入れ半分が片付きました。

他に思いきり捨てて気分がスッキリしたのは、長時間履いていると小指が痛くなる靴です。せっかく買ったのでもったいないと思い、近場へ行く時や車移動の際に履いていたのですが、物に合わせて我慢する暮らしは本末転倒!ということで捨てました。おかげで、今度はどんなに長く履いても足が痛くならない靴を探す楽しみができました。

 

捨てられないのではなく、捨てたくないという気持ち

本は捨てられない

今後使う予定は全く無くても、捨てたくない物がある。

今回の引っ越しで捨てなかった物もあります。まずは古い本。それから高校卒業の時にもらった文鎮、昔犬がかじっていたボール、色あせた古いカップなど。これらは今後使う予定は全くありませんが、捨てられないのではなく、捨てたくない物だと感じました。

奇しくも先日、80歳で今後の人生のためにリフォームをしたいと考えている方から、やはり「捨てられないのではなく、捨てたくないのだけれど」と相談を受けました。我が家は部屋いっぱいにモノがあるのだけれど、どう思う?そんな風に切り出されました。

世間は捨てろ捨てろと言うから肩身が狭い、でも年寄りには捨てられないのではなく、捨てたくないという気持ちもあることを分かって欲しい、そうおっしゃっていました。

 

これからの人生を進むのに自分自身を奮い立たせる物

食器も捨てられない

どこに何があるかわからないようでは死蔵。美しく収納できるスペースを確保して。

使えない物、使わない物であっても、これからの人生を進むのに、自分自身を奮い立たせる物、幸せな気持ちにしてくれる物は不要品では無いでしょう。思い出によって勇気づけられたり、元気が出たり、新たなスタートへのきっかけになることもあります。

ただしやはり整理整頓は大切です。どこに何があるかわからないようでは、ただの死蔵品になります。その方には、共に生きてきた物をごちゃごちゃにしていたらかわいそうですから、それらを美しく収納できるスペースを確保することが大切だとお伝えしました。

 

10年に一度の持ち物の徹底的な見直しで生き方も変わる

ガイドYuuは、今から15年前、大掛かりなリフォームをした際に、徹底的に持ち物の見直しを行いました。しかしそれから15年経つことで、また色々な垢がたまっていたようです。

ぜひ皆さんも10年に一度は持ち物の徹底的な見直しをしてみて下さい。リフォームや引っ越しがきっといいきっかけになります。判断基準は使えるかどうかではありません。これからの人生に必要な物、自分をより輝かせてくれる物に囲まれて暮らすことで、本当に生き方まで変わると私自身、実感しています。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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