疲労回復法/お風呂・温泉を使った疲労回復法

32年ぶりに改訂! 温泉の「適応症」とは

そのガイドブックはもう古い!? 温泉を選ぶ目安となる「適応症」が実に32年ぶりに2014年に環境省によって改訂されました。新しい指針をもとに、あなたの症状にあった最新の温泉の選び方をご紹介いたします。

早坂 信哉

執筆者:早坂 信哉

医師 / お風呂・温泉の医学ガイド

最新!あなたの症状にあった温泉の選び方

あなたは温泉を選ぶ時、どんなことに気を付けて選んでいますか?景色や雰囲気、食事も大切ですが、やはり気になるのは、その温泉が身体にどんな効果があるのか?ということでしょう。

温泉イメージ写真

温泉の泉質は様々…自分にあった温泉を選びたい

実は、このことに関わる大きな出来事が2014年にあったのをあなたはご存じですか?少し難しいのですが、この記事ではその背景や基本からお話したいと思います。

細かいことは面倒!という方は前半を飛ばして、「症状にあった温泉を選ぶには、最新の情報で!」からお読みください。

療養泉の「適応症」とは?

温泉のうち、特に一定の成分を含む療養に向いている温泉を「療養泉」と言います。環境省から出されている「鉱泉分析法指針」という指針でこの療養泉が定義されています。

また、それぞれの療養泉に効果が期待される病状のことを「適応症」と言います。例えば、腰痛症や神経痛と言った病状です。この適応症はそれぞれを温泉地が勝手に決めているわけではなく、環境省の指針に従って、この温泉にはこの適応症、という具合に決められたものです。通常、脱衣室などに掲示してあります。この指針が32年ぶりに見直されて、適応症が変更され、2014年7月に環境省から発表されました。

「適応症」の変更はなぜ実施されたのか?

これまでの適応症は1982年に当時の環境庁から出された、32年も前に作られた指針に基づいていました。しかし、今回の「適応症」の見直しは、最新の研究結果に基づいて行われています。32年の間に医学も進歩し、さまざまな新しい研究データが発表されてきました。そのために、新たに、この症状にはこの泉質に効果がある、ということが分かってきているのです。逆に、医学的な調査では効果が認められなかった症状があることも分かってきました。

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