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妻の更年期、夫の無理解が障壁に⁉女性の不調に男性はどう対処するか

妻の更年期、変化に気づいたとき、夫はどう理解していくべきなのでしょうか。夫の無理解が、更年期を乗り越える上での障壁となることもあります。女性は更年期の症状が原因で夫婦喧嘩が増えたという人も。どうすれば夫婦円満に更年期を乗り越えられるのでしょう?

三松 真由美

執筆者:三松 真由美

夫婦関係ガイド

<目次>

妻の更年期、夫の無理解が障壁に?

妻の更年期には夫の理解が必要! 女性は更年期の症状が原因で今まで通りに家事ができなくなることも

妻の更年期には夫の理解が必要! 女性は更年期の症状が原因で今まで通りに家事ができなくなることも

長年連れ添っている妻が最近ぼーっとしていることに気づいたら?
ささいなことで刺のある言葉をよく吐くようになったら?
家事を遠ざけるようになってきたら?

「年のせいだからしょうがないか……」と思い、そっとしておく男性方が多いのではと思います。あるいは逆に「家族のためにしっかりしろよ」と鼓舞する言葉がけをする方もいるかもしれません。それらは少し間違った接し方です。

更年期の症状はただ年齢を重ねたから出てくるものではなく、女性ホルモンのバランスが崩れるという明確な原因があります。症状が出てくることで夫との関係、家族との関係がよくない方向に向かうのを予防するにはズバリ「夫の理解」が必要です。
 

更年期やPMSが理由で後ろめたいと思う女性は多数派

妻側は自分の更年期の症状で、夫や家族との関係をどう考えているのか「ホルモンケア促進プロジェクト」で調査した結果を見てみましょう。

「夫に申し訳ないと感じる」妻は「まあまああてはまる」「非常にあてはまる」を合計しますと37.7%。4割弱が「ごめんなさい」と思いながら日々を過ごしています。この暗い気持ちが長期間継続するとまったく元気がない妻になってしまいます。放っておくのはよくありません。

「夫との喧嘩が増加」は50.1%。これはあなどれない割合です。半数は夫婦喧嘩が増えたと自覚しているのです。

そしてその原因は、次の調査結果「家事がいやになる」の割合を見れば明確です。なんと7割の妻が「もう、家事したくない、苦痛!」と感じているのです。今までしていたルーチンワークが徐々にできなくなる辛さ、やる気がまったく起きない辛さ、目覚めたときに感じるだるさや疲労感。それなのに夫は家事を手伝おうとしない、いたわってくれない、なんとか頑張って家事をこなしても、当然だという態度を取る。そんな苛立ちから喧嘩をしかけてくることもあるでしょう。

その状況をわかったうえで、妻と向き合っていただきたいと思います。
 

更年期の症状に理解がある夫が増えている

「更年期やPMSによる体調不良に対する夫の対応」の調査結果では、「理解がある」と答えた妻は54.5%。意外に半数の男性方は理解してくれているということがわかりました。一昔前では、おそらくもっと低い割合になったと思います。

インターネットの普及と健康指向の人が増えていることが重なって、男性にも女性の不調の原因を知る機会が増えてきています。そして女性にとっても調べることで予防法、対処法がわかる、よい環境になっていることがうかがえます。

とはいえ、夫の対応が「何もしない」は43.6%。「不機嫌になる」にいたっては25.3%。最悪の状況の「怒る」は19.3%。決して低い数値ではありません。妻が不安をかかえているのに、夫が怒ったり、ムスっとしてしまうと夫婦関係に暗雲が立ちこめるのは確かです。
 

妻の更年期に夫が出来ることとは

■まずはいたわりの気持ちを持つことです。家事が辛そうであればここの部分は僕が手伝うよと協力してください。手抜きだなと感じても決して怒らないでください。「ここまでしてくれてありがとう」と言葉で伝えてください。

■気持ちの揺らぎ、不安なことを話し合って共感してもらうと妻はホッとします。職場での人間関係、子供のこと、親の介護のこと、体調不安のこと、それを聞き出し、なるほどと共感する姿勢を見せてください。

■ストレス発散方法を提案するのもひとつの方法です。妻が何によってストレス発散できるか一緒に考えてください。昔やっていたスポーツでもよし、新しく始める趣味でもよし、温泉旅行にたまに行くでもよし。カフェに連れて行くでもよし。そして妻がたまに一人時間が欲しいと言えばそれも認めることも大切です。

■更年期の症状も人によって様々ですので、まずは二人でいろいろ調べるのは必要です。あまりにひどい場合は病院に行くのも選択肢です。自分の妻の症状と度合いをぜひ調べてみてください。

このように更年期の症状に悩む妻に対して夫ができることはいろいろあります。気にしすぎて夫の方にストレスがたまるのはよくありませんので、適度に風を通しながら妻を見守るという姿勢がよいでしょう。

この時期、妻を見守る姿勢であたたかい接し方をすることで10年後、20年後の熟年期も穏やかな夫婦関係を保つことができるのではないでしょうか。

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