マカオ/マカオの観光・世界遺産

マカオの世界遺産

2005年7月、22の歴史的建造物と8つの広場が「マカオ歴史市街地区」としてユネスコの世界文化遺産に登録されました。約400年にもわたる長い年月の間に育まれた中国文化と西洋文化との融合を今に伝えるマカオが誇る世界遺産の数々をご紹介してまいりましょう。

執筆者:勝部 悠人

世界遺産の街、マカオ

あ

美しくライトアップされるマカオのシンボルの1つ聖ポール天主堂跡 (c) Miyuki Kume

マカオと聞いてまず最初にイメージするのは「カジノ」と「世界遺産」の2つでしょう。古くから「カジノの街」として知られてきたマカオですが、実は「世界遺産の街」として有名になったのはここ最近の出来事。22の歴史的建造物と8つの広場が「マカオ歴史市街地区」として世界文化遺産に登録されたのは、2005年7月のことなんです。以来、マカオは「カジノ」と「世界遺産」の大きな2枚看板を掲げて一気に世界的メジャー観光地の仲間入りを果たしました。

「世界遺産」についての詳細はこちら>>> All About 世界遺産
 

マカオの世界遺産の特徴

世界遺産が市民生活に溶け込んでいる光景。聖オーガスティン広場にて (c) Miyuki Kume

世界遺産が市民生活に溶け込んでいる光景。聖オーガスティン広場にて (c) Miyuki Kume

当初ユネスコの世界文化遺産への申請は12の建築物に対して行われていました。その後の調査の結果、22の歴史的・宗教的建築物と8つの広場を含む地域一帯が「マカオ歴史的市街地区」として中国で31番目の世界遺産に登録。マカオ歴史的市街地区が世界文化遺産登録に至った理由は、約400年にもわたる長い年月の間に育まれた中国文化と西洋文化との完璧な融合にあるとされています。東洋と西洋を結ぶ玄関口として栄華を極めてきたマカオの歴史そのものが、価値あるものとして認められたわけです。

建物だけでなく広場も含めた市街地区の多くが世界遺産に登録されているマカオ。ふと気づかずに歩いていると、そこがもう世界遺産だったりすることもしばしば。実際は世界遺産登録されたからといって立ち入り禁止になったり、仰々しくフェンスで囲まれるようなこともなく、ごく普段のマカオ人が暮らす生活の中に溶け込んでいるような雰囲気です。一部の例外を除き、自由参観が可能で、入館料や入場料も無料というのがマカオ流。財布の心配をせずとも、思う存分世界遺産巡りを楽しめますよ! ただし、教会や寺院は信者の方々にとって大切な信仰の場。くれぐれも失礼のない服装やマナーでの参観を心がけるようにしてください。
 

マカオの世界遺産全30箇所紹介

世界遺産巡りの拠点となるセナド広場 (c) Miyuki Kume

世界遺産巡りの拠点となるセナド広場 (c) Miyuki Kume

実に30箇所もの世界遺産を抱えるマカオ。世界遺産があるのはマカオ半島部だけ、しかもその多くが半島南部に集中しています。中でも、世界遺産密度が最も高いのがセナド広場を中心とした地区。効率よく世界遺産を巡る旅をするなら、ここを拠点にするのがいいでしょう。以下、簡単なエピソードを交え、マカオ半島の南から北への順にすべて紹介していきます。
 

1 媽閣廟

線香の香りが漂う

線香の香りが漂う

媽閣という漢字の読み方「マーガオ」がマカオの地名の由来になったと言われるマカオ最古の中国寺院。廟内には4つの堂があり、渦巻き型や巨大な蝋燭のようなものなど、独特の形をした線香が焚かれている光景が印象的。

住所:媽閣廟前地
参観時間:7:00~18:00 
  • 1
  • 2
  • 3
  • 7
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます