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2015年の年明けから過去最低を更新!住宅ローン金利

アベノミクスが始まって以降、長期金利は年末年始が高くその後は低下という動きを続けていました。2014年は年末に年初来の低金利と過去2年とは異なる動きでした。これは10月末に日本銀行が行なった追加緩和がその要因と考えられますが、住宅ローン金利は年明け早々官民(フラット35、民間金融機関)共に過去最低を更新しました。年初から朗報と言える住宅ローン金利の状況を見ていくことにしましょう。

深野 康彦

執筆者:深野 康彦

お金の悩みに答えるマネープランクリニックガイド

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長期金利は0.300%まで低下

2013年4月5日、長期金利は0.315%と2003年6月の0.435%という過去最低金利を下回りました。2003年の最低金利を下回るまで約10年を要したことから、0.315%という低金利は当面下回ることはないだろうと思われていましたが、2年も経たずに過去最低金利の更新はあっさりと破られてしまいました。

2014年12月下旬には連日のように過去最低を更新。12月26日には0.300%まで長期金利は低下したのです(12月30日の最後は0.330%)。2015年には0.200%台まで低下、中には0.100%台まで低下するという大胆な予測ももはや驚くことはなくなったようにも思えます。その理由は、物価の上昇状況次第では日本銀行が再追加緩和に動く可能性もあるからです。

長期金利がどこまで低下するかは定かではありませんが、新規に住宅ローンを組む人、住宅ローンの借り換えを考えている人には、ひとときは強い追い風が吹いているようです。これまでフラット35の独歩低下と思われた住宅ローン金利は、民間金融機関も追随して引き下げに動き始めたからです。もしかすると、再び民間金融機関の金利引き下げ競争が激化するかもしれないのです。

過去最低金利更新続く

長期金利は2014年12月下旬に史上最低金利を更新したことから、フラット35の2015年1月の融資金利は6ヵ月連続で過去最低を更新しています。

物件価格90%以内の融資金利は、主力の返済期間21年以上で2014年12月より0.09%引き下げられ1.47%になりました。2014年12月の融資金利で初の1.60%割れとなったばかりなのに、翌2015年1月には1.50%割れですから、長期金利が短期間で大幅に低下したことがわかります。

物件価格90%以内、返済期間が20年以下の融資金利も先月と比較して0.09%引き下げられ1.20%となりました。返済期間20年以内は1.20%割れが視野に入ったと言えそうです。

物件価格90%超100%以下の融資も見ておくことにしましょう。2015年1月の融資金利は、返済期間が21年以上で1.91%、同20年以下で1.64%になっています(いずれもフラット35取扱金融機関の最低金利)。頭金が0円でも全期間固定の融資金利が2.0%を下回るのですから、低金利も極まった感がありますが、身の丈にあった住宅ローンを組むことだけは忘れないでください。

なお、民間金融機関の住宅ローンでは、団体信用生命保険への加入は強制ですが、フラット35では任意加入になる点は注意してください。

固定10年の融資金利が過去最低に

フラット35の融資金利は過去最低を更新し続けていたものの、民間金融機関の融資金利はなかなか過去最低を更新しませんでした。さすがに長期金利が史上最低を更新したことから、2015年1月の融資金利は過去最低を更新しています。

固定金利選択期間によって引き下げ幅は2014年12月と比較して0.05%に留まるケースもありますが、概ね0.10%は引き下げられているようです。主力の固定金利選択型の10年では、3大メガバンク、りそな銀行、三井住友信託銀行が0.10%引き下げています。

各銀行の10年固定の最優遇金利は、三井住友信託銀行は0.90%、みずほ銀行、三井住友銀行、三菱東京UFJ銀行はそれぞれ1.15%、りそな銀行が1.20%となっています。

先に述べたように、長期金利が0.200%台まで低下する予測があることから、住宅ローン金利もさらなる低下が視野に入りつつありますが、反面では資材価格、人件費上昇などを反映して物件の価格が上昇傾向にある点には注意が必要になります。低金利に目を奪われ無理な住宅ローンを組むことだけは控えるべきです。何十年という返済期間の間には経済環境は大きく変わることはあります。また返済と同時に、こなすべきライフイベントもあるのでこちらもあわせて考える必要があるでしょう。
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