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三峯神社 神秘的すぎる天空のパワースポットへ

「関東最大のパワースポット」とメディアで紹介されている埼玉県秩父市三峰にある三峯神社へ、出かけましょう。標高1,100mの高所に位置し、御眷属様(オオカミ)信仰で知られる天空のパワースポットは、アクセスするのは大変ですが、それだけに神秘的な雰囲気に包まれています。ご利益や、『氣守(きまもり)』という人気の御守り、天然温泉「三峯神の湯」、雲海ツアーなどについての情報もお見逃しなく!

森川 天喜

執筆者:森川 天喜

国内旅行ガイド

天空のパワースポット三峯神社へ

標高1,100mの高所に位置し、境内が雲や霧に包まれることが多い埼玉県秩父市三峰の「三峯神社」は、「関東最大のパワースポット」とも言われ、メディアにも度々登場します。
 
霧に包まれ、神秘的な三峯神社境内

霧に包まれ、神秘的な三峯神社境内


この天空のパワースポットは、アクセスするだけでも大変な場所にありますが、その神秘的な雰囲気を一度は味わっていただきたいと思います。
 
この記事では、アクセス方法やご利益、お守り、日帰り温泉「三峯神の湯」、そして雲海ツアーなども紹介します。

【目次】  

三峯神社へのアクセス方法

三峯神社へは、車なら関越自動車道の花園インターから「皆野寄居バイパス」経由でおよそ1時間半。
 
電車とバスの場合は、池袋から西武線の特急に乗り「西武秩父」駅まで約1時間20分。終点の「西武秩父」駅か、秩父鉄道の「三峰口」駅で三峯神社行きのバスに乗り換えます。バスは本数が少ないので注意が必要です。

ちなみに、西武線の特急は2019年3月から、大きな客席窓などが特徴の新型特急「ラビュー」が運転開始され、話題になっていますね。
 
西武鉄道の新型特急「ラビュー」(左)と、お馴染みの「レッドアロー号」(右)

西武鉄道の新型特急「ラビュー」(左)と、お馴染みの「レッドアロー号」(右)

 

ご当地B級グルメを味わいながらドライブ

今回は、ご当地B級グルメを味わいながら、三峯神社までドライブしてみたいと思います。

国道140号を走り秩父市役所付近に差し掛かると、左手の車窓には秩父の名峰・武甲山(標高1304m)が見えてきます。
 
武甲山

武甲山


武甲山は、変わった形をしていますが、これは山が石灰石でできていることから、セメントの生産のために山頂部分が削られ、見た目が大きく変わってしまったのだそうです。
 
このまま車を走らせ、まずは「道の駅 あらかわ」を目指しましょう。道の駅に隣接するレストラン「鈴ひろ庵」では、秩父特産の「行者にんにく」の葉から作ったタレとパウダーをたっぷりかけた「行者にんにくソフトクリーム」を味わうことができます。
 
行者にんにくソフトクリーム

行者にんにくソフトクリーム


どんな味かは、食べてみてのお楽しみです。
 
また、「道の駅 あらかわ」の12kmほど先にある「道の駅大滝温泉」では、地元にある2つのダムを模した「滝沢ダムカレー」、「二瀬ダムカレー」が味わえます。
ダムカレー

ダムカレー

 

ダムの上を走るスリリングな体験

三峯神社への道のりで面白いのが、「二瀬ダム(秩父湖)」の天端(てんば)を通る道。ダムの上を走るというのは、ほかではなかなか味わえないスリリングな体験です。
 
ダムの上は一車線交互通行の細い道になっていて、路線バスもここを走るのだからすごいですね!
 
二瀬ダムの天端の上を走る県道

二瀬ダムの天端の上を走る県道


二瀬ダムを過ぎると、つづら折り(S字カーブ)の道が続き、どんどん標高が上がっていきます。
 
三峯神社駐車場に到着して外に出ると、下界とはあきらかに異なるヒンヤリとした空気と、峰々に囲まれた絶景が広がっており、まさに別天地です!
 

オオカミは神様のお使い?

駐車場に到着したなら、石段を上り、珍しい3つの鳥居を組み合わせた「三ツ鳥居(みつとりい)」をくぐって参道を歩いて行きましょう。
 
「三ツ鳥居」は、奈良の大神神社(おおみわじんじゃ)などにもありますが、とても珍しい形式の鳥居です

「三ツ鳥居」は、奈良の大神神社(おおみわじんじゃ)などにもありますが、とても珍しい形式の鳥居です


参道の奥には、日本武尊(やまとたけるのみこと)の銅像が立っています。
 
神社の社伝によれば今から1,900年ほど昔の神話時代に、日本武尊が東征の折にこの場所に立ち寄り、国の平和を祈願してイザナギとイザナミの二柱の神様をおまつりしたのが三峯神社の始まりなのだそうです。
 
日本武尊の銅像

日本武尊の銅像


ところで、三峯神社の境内を歩いていると、そこかしこにオオカミの像がまつられているのに気づくと思います。このオオカミは「御眷属(ごけんぞく)」さまと呼ばれる神さまのお使いです。なぜ、オオカミが神様のお使いなのでしょうか?

まず、日本武尊をこの地に導いたのが、白いオオカミだったとされます。
 
境内のあちこちで見かけるオオカミ(御眷属さま)の像

境内のあちこちで見かけるオオカミ(御眷属さま)の像


また、西洋では家畜を襲う害獣として、童話などに嫌われ者として登場するオオカミですが、農耕文化の日本では、田畑を荒らす鹿や猪を追い払うオオカミは、むしろ好ましい動物だったことから「御眷属信仰」がはじまりました。

同じ動物でも、国や文化の違いによって、扱いが全く異なるというのも、面白いですね。

古くから、この御眷属さまを御札として一年間拝借し、一年後にお返しして、また新しい御眷属さまをお借りする「御眷属拝借」が行われてきており、このような「御眷属信仰」こそが三峯神社の信仰の中心なのです。
 
オオカミ(御眷属さま)の像

オオカミ(御眷属さま)の像


なお、オオカミは、“火”や“見知らぬ人”を見れば吠えることから、“火伏せ”や“盗賊除け”にも、ご利益ありとされるようになりました。

とくに、「火事と喧嘩は江戸の華」と言われた江戸では、火事のときに三峯山の護符が貼られていた家は燃えなかったという話が広まったことなどから、ますます信仰されるようになったのだそうです。
 

霧に包まれた神秘的な境内

参道を奥に進むにつれ、だんだんと霧がかかってきました。標高を考えれば、"霧"というよりも"雲"の中にいるというのが正しいのかもしれませんが、三峯神社境内は年間を通じて、霧に包まれることが多いそうです。
 
この白い霧こそが山の霊気であり、日本武尊をこの場所に導いた白いオオカミ(御眷属様)、そのものなのでしょう。
 
江戸時代までの神仏習合の時代には「仁王門」だった「随心門」

江戸時代までの神仏習合の時代には「仁王門」だった「随心門」


日本武尊の銅像の手前の「随身門」をくぐり、本殿・拝殿・社務所などのある境内の中心へ向かいます。
 
三峯神社拝殿

三峯神社拝殿


拝殿は、2001年から2004年にかけての修理で見事な色彩が蘇り、細部の彫刻の美しさなどはまるで日光東照宮の陽明門のようです。
 
お参りが済んだら、拝殿下の左右に植えられている"ご神木"からパワーをもらいましょう。このご神木は、鎌倉時代に、武将の畠山重忠公が奉納したという、樹齢800年を超える杉の木。深呼吸をしてから、木の幹に手を触れるのが良いそうです。
 
畠山重忠公が奉納したご神木 パワーの源

畠山重忠公が奉納したご神木 パワーの源

 

三峯神社のご利益

神社の神主さんのお話しによれば、神社は本来、太陽や雨などの自然の恵みを与えていただき、今生きていることを神様に感謝する場。ご利益を求める前に、まずは感謝の気持ちを忘れてはならないそうです。
 
その上で、ご利益の話をすると、三峯神社がおまつりしている神様が、イザナギ、イザナミという日本の国を生んだ夫婦の「国生み」の神様であることから、「夫婦円満」や「子孫繁栄」にご利益があるとのことです。
 

三峯神社のお守り

さて、神社で気になるのは、やはりお守りですね。三峯神社で紹介するお守りは、『一代御守』と『氣守』です。
『一代御守』と『氣守』

『一代御守』と『氣守』


前述したように、三峯神社では、古くから「御眷属様」を御神札として一年間拝借し、一年後にお返しする「御眷属拝借」が行われてきました。
 
しかし、場所柄、毎年お参りに来るのは厳しいという人のために、「その人一代に限り、ずっと御守りする」というのが『一代御守』です。つまり、一年後に返しに来なくてもいいということになります。
 
三峯神社のお守り『氣守』にデザインされたオオカミ

三峯神社のお守り『氣守』にデザインされたオオカミ


『氣守』は、三峯山の霊気が染みこんだご神木の御守りです。巾着袋の表には「氣」の文字、裏には、オオカミの絵が描かれています。

普段は、赤・青・緑・ピンクの4色の『氣守』が頒布されていますが、月に1度、朔日(ついたち)のみ、桐の箱に入れられた特別な『白』い『氣守』が頒布され、大変な人気になっています。

現在、『白』い『氣守』は頒布休止中2019年5月に神社に確認したところ、頒布再開の目途は立っていないとのことでした。
 
この『白』い『氣守』について、神主さんにお話をうかがってみました。
 
「“白”には清浄、太陽などを表す意味があるほか、何色にでも染まる色であることから、新しいスタートという意味もあります。このことから、朔日に頒布しています。
 
また、日本武尊をこの場所に導いたのが白いオオカミだったという伝説があります。普通の氣守の袋には白いオオカミの絵柄をデザインしていますが、白い氣守は色自体が白いオオカミを表しているので、デザインを変えています」
 
毎月、一日にのみ授与される『白』い『氣守』(写真提供:三峯神社)

毎月、一日にのみ授与される『白』い『氣守』(写真提供:三峯神社)

 

日帰り温泉、奥宮登拝、雲海ツアー

三峯神社は、交通の便があまりよくない場所にあるので、日帰りだと、どうしても忙しいスケジュールになってしまいます。
 
宿坊『興雲閣』の大浴場(男湯)

宿坊『興雲閣』の大浴場(男湯)


そこで、ゆっくりお参りしたいという人にオススメなのが、境内にある宿坊『興雲閣』です。部屋は、いずれも和室の10畳(3~5人用)と25畳(15~18人用)の2タイプがあり、大浴場では、天然温泉「三峯神の湯」に、ゆったり浸かることができます。
 
この温泉は、日帰り入浴も可能です。
 
宿坊に泊まってゆっくり休んだら、翌日チャレンジしたいのが、奥宮登拝です。
 
奥宮からの眺望。雲海が広がる

奥宮からの眺望。雲海が広がる


奥宮のまつられている妙法ヶ岳までは、神社駐車場付近から1時間ほど山道を歩きます。割と本格的な山道なので、トレッキングシューズなどが必要ですが、素晴らしい景色が楽しめます。
 
ちなみに、この妙法ヶ岳と、雲取山、白岩山の3つの峰々が美しく連なる姿が、「三峯」の名前の由来なのだそうです。
 
奥宮登拝のレポート

さらに、西武鉄道では、2015年より、三峯神社で絶景の雲海&星空鑑賞を目指す、秩父絶景ツアーを開催しています。
 
三峯神社境内から見た雲海(提供:三峯神社)

三峯神社境内から見た雲海(提供:三峯神社)


秩父の雲海といえば、「秩父ミューズパーク」展望台なども話題になっていますが、標高1,100mの三峯神社からの眺めは、やはりひと味違います!
 
三峯神社で絶景の雲海&星空鑑賞を目指す、秩父絶景ツアー

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■三峯神社
住所:埼玉県秩父市三峰298-1
アクセス・地図 → 三峯神社ホームページ(交通案内)

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