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お受験で第一志望の学校に合格する、子どもとママ・パパの特徴とは?

私立小学校入試などの”お受験”で第一志望に合格するために、学習や面接、マナーなど、それぞれの対策方法を勉強しましょう。長年お受験指導をしているプロの目から見た「第一志望に合格する」子どもとママ・パパの特徴を、実例を交えてご紹介します。

諏内 えみ

執筆者:諏内 えみ

暮らしのマナーガイド

お受験で第一志望の学校に合格する、子どもとママ・パパの特徴とは?

お受験で合格する子ども

難関校への合格の決め手は何でしょうか。「お受験に必要な能力」や、「合格した子どもに共通すること」そして、「合格したご両親に共通すること」などを、「今年度の傾向」とともに見ていきましょう。“幼稚園側・学校側が欲しいご家庭”についても見えてくるはずです。  

<目次>
 

お受験で合格する子どもは「しっかり考えて自分の言葉で話せる」

難関校に合格するには、理由があります

難関校に合格するには、理由があります

「わかりません」のひと言が言えないため、面接でどんどん落ち込んでいくお子さんが少なくありません。面接官からの質問に全て答えられるという訳ではないですから、「わかりません」はもちろん言ってもよい言葉です。しかし、きちんと考えない内に「わかりません」ばかりを言う子どもは、直すのに時間がかかる場合もあります。早めに気づいて改善してあげて下さい。

合格に繋がっている子どもたちは、どんな質問でも真剣に考えることができています。そして、どうしてわからないのか、また、「ここはわかっているけど、ここがわからない」を明確に言えている子どもでした。特に、行動観察を厳しく行っている、名門小学校で見られた事例です。
「わかりません」を言えない。逆に言いすぎる。両方気をつけましょう。
 

お受験の面接用に「つくられたお行儀」をしない子どもは好感触

自分でしっかり考え、自分の言葉で話せていますか?

自分でしっかり考え、自分の言葉で話せていますか?

私どもの教室に初めていらっしゃるお子さんは、大きく2通りに分かれます。お母様に促せられないと自分から挨拶できない。目を見れない。声が小さくて聞こえない。恥ずかしがって様々な癖が出てしまう…など、基本の挨拶ができていない子ども。

一方で、「せんせい、こんにちは。よろしくおねがいします!」「せんせい、きょうはためになるおはなし、ありがとうございました!」と暗記した挨拶言葉を上の空で言う子ども。大手の塾や、形だけのお行儀を教える個人塾などに長く通われているお子さんたちでした。

どちらも、お受験にとっては大きなマイナス。相手の目を見て、心からの笑顔で、気持ちを込めたご挨拶できる子どもが合格に繋がっています。特に、難関と言われる人気の女子校や幼稚園では、これが顕著でした。さらに、美しいお辞儀や所作など、にじみ出るような品性は、当然子どもにも表れますので、名門女子校附属をお考えの方はしっかり対応なさっておくように。
 

お受験の面接で「説明力がある」子どもは合格しやすい

お勉強だけではありません。行動観察で光る子どもに育てましょう

お勉強だけではありません。行動観察で光る子どもに育てましょう

考査や行動観察時に、「これは何を作りましたか?」「描いた絵のお話をして下さい」など、担当の先生から声掛けがあります。また、「むずかしかったところはありますか?」や「一番好きなものはどれですか?」などと質問されることもあります。

その際、「コスモス。」や「ここ。」など、単語だけの説明になってしまう子どもが多いこと。しかし、受かる子は、「日曜日にお父さんとお母さんと弟と行った公園に咲いていた、桃色のコスモスです」「ここのとんがったところを、きれいに折るのがむずかしかったです」など、相手に伝わる説明ができていました。もちろんこれは面接でも同様です。
 

お受験の面接で品性やマナーがある父母

面接では第一印象が本当に重要です。実は、面接官は1日に何十人もの面接でお疲れのため、ハッとするような佇まいやいでたちでない限り、どなたも同じに見えてしまう傾向にあるものです。

面接会場に入った瞬間に、“しっかりしたご両親”“よいご家庭”という印象を与えることで、その後の質疑応答も好意的にスムースに進むのです。実際に今年度も、群を抜いて好感の持たれる挨拶や立居振舞いができているご両親は、必ずよい結果が付いてきています。ぜひ、お父様お母様の立ち居振る舞いを見直しておいて下さい。
 

お受験の面接で熱意が伝えられる父母

私立校受験にはご紹介、ご関係ということも避けられません。今年も、知人の紹介で第一志望の小学校の学院理事長と面談できることとなったお父様がいらっしゃいました。

熱意を伝えるため、お会いする前に理事長宛てに手紙を送る手配を整えました。私どもは、お父様が書かれた下書きを、志望理由や入学への熱意をより効果的に伝えるよう細部に至るまでチェック。さらには面談時の効果的な話し方などの指導を行いました。もちろん、お母様も一緒に面談での話し方や立ち居振る舞いをトレーニングしたことは言うまでもありません。

その結果、面談当日、ご両親の熱意が伝わった理事長から「お子さんは、私どもでお預かりいたします」とお約束をいただくことができたのです。

熱意は、願書作成にも共通して言えます。
 

お受験の願書の情報で差別化できた父母

願書はお受験の第一関門。願書の段階で落とされることは通常ありませんが、実は、暗黙に振り分けがなされているのです! 願書で強く好印象を与えることができなければ、形式だけの面接となり、到底合格は望めません。それが実情です。

私どもの教室に持ち込まれた数多くの願書は、学校案内や学校説明会での言葉をそのまま引用されているものが殆どでした。願書にオリジナリティが無ければ差別化することはできず、学校側、幼稚園側の心を掴むことはできません。

そこで私どもは、ご両親から時間を掛けてヒアリングや分析を繰り返しながら精査し、個性ある願書作成の指導を行いました。その結果、差別化のできるオリジナリティある願書を書かれたご家庭だけが、学校側、幼稚園側の心を掴み、合格を果たされたのです。
 

お受験の面接で会話力・敬語力のある父母

プレゼン慣れされたお父様や、流暢にお話されるお母様が有利ということはありません。逆に、誠実さを感じさせられず避けられる嫌いもあります。必要なのは、信頼度の高い誠実なお答えのできる力です。

今年も私どもの教室では、品のある言葉づかいで謙虚にアピールできたご両親の勝ちとなりました。先ずは、世の中に広まっている“勘違い敬語”を使っていないか確認。さらに、基本的な敬語ではなく最上級の敬語へと切り替えておかれることをお勧めします。

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