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LINEの目指す未来は、LINEが基盤となる社会!

先日開催された「LINE CONFERENCE TOKYO 2014」。たくさんの新サービスの発表がありました。今回はイベントで発表された注目ポイントを整理するとともに、今後LINEはどうなっていくのかを考えてみましょう。

深谷 歩

執筆者:深谷 歩

ソーシャルメディアガイド

10月9日に開催された「LINE CONFERENCE TOKYO 2014」。たくさんの新サービスの発表がありました。今回はイベントで発表された注目ポイントを整理するとともに、今後LINEはどうなっていくのかを考えてみましょう。

決済サービス「LINE Pay」、今冬に開始

最もインパクトが大きいのが決済サービスへの参入です。「LINE Pay」では、ECサイトの決済、LINEユーザー同士の送金、割り勘などに利用できます。他の決済サービスよりも安い手数料で利用できるということで、事業者にとってもメリットがありそうです。LINE Payは、クレジットカードと連携するほか、プリペイド支払い、銀行口座との連携もできるそうです。クレジットカードを持たない若い層にも活用されそうです。

音楽産業を変える!?日本版Spotifyとなりえるか

エイベックス・デジタル株式会社、株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメントと共同で、LINE MUSIC株式会社(仮称)という新会社を設立し、新たなサブスクリプション型音楽ストリーミングサービスを開始することを発表しました。

イベントでは、詳細は後日発表とのことでしたが、クリエイターの利益を守り、今の時代にあった音楽を楽しむ環境を作ることを強調していたのが印象的でした。昨年のイベントでも音楽事業の展開を発表したものの、ビジネスとして不十分ということで、一度棚上げになった事業がいよいよ本格化するということです。

音楽のサブスクリプションモデルとしては、海外では「Spotify」(スポティファイ)が有名ですが、イギリスで初めて黒字化したことが先日発表されました。特にユーザーのサブスクリプションが好調とのことなので、新会社によるビジネスにも期待できそうです。

ゲーム事業の強化、新会社設立とスタートアップへの出資

今一番熱いマーケットであるスマフォゲーム市場。LINEはグリーと共同で新会社設立、サイバーエージェントとも新会社設立、さらに「BrainWars」が世界でヒット中のスタートアップ、トランスリミットへの出資を発表しました。儲かるところには投資を惜しまない、その勢いが感じられる怒涛の発表でした。なお、子会社である投資会社にゲームファンド「LINE Game Global Gateway」を設立したのが9月、トランスリミットが初の出資先となります。動きが早いですね。

年内、LINE@を全ユーザーに開放、オープン化コミュニティ促進へ

LINEと言えば、友達同士のクローズドなコミュニティでしたが、年内にLINE@アカウントをすべてのユーザーに開放し、個人アカウントとは別のアカウントIDを利用できるようになり、オープンなコミュニケーションに活用できるようになることが発表されました。用途に応じて複数のアカウントを作ることができ、ビジネスを含む様々な目的に活用できるようになります。現在使っているプライベートなアカウントはそのまま残り、別のアカウントとして活用できます。

現在のLINE@アカウントの仕組みが適用されるようであれば、そのアカウントに友達になっている人全員にメッセージの一斉配信ができるようになる、また複数人での管理もできるようになるということです。ビジネスでの利用もできるでしょうし、個人のクリエイターなども活用ができそうです。

LINE@アカウントで発信する時は、別アプリから発信するようになります。現在は、LINE@の詳細な管理画面はPC版のみなので、管理方法なども変更になりそうです。


その他、LINEと連携するサービス

LINEと連携するサービスとして、タクシーを呼ぶことができる「LINE TAXI」とオンデマンド配達サービス「LINE WOW」(http://wow.line.me)が発表されました。

「LINE TAXI」は日本交通との提携によりサービスを実現しており、LINEからタクシーを呼ぶことができます。「LINE WOW」ではユーザーがスマートフォンで注文すると、即時に商品やサービスを配達するサービスを提供します。まずは飲食店と提携し宅配を行うとのことです。

まとめ:多方面でLINEがインフラ化する

今回は、たくさんの企業との業務提携により、様々な分野に圧倒的なインパクトをもって進出することが明らかになりました。

コミュニケーションツールとして確実な地位を得たLINEが決済に参入したことで、可能になる新しいサービスが今後もたくさん登場してきそうです。個人のクリエイターなどはLINEのサービスを活用することで、新しいビジネスチャンスをつかめそうですが、一方で同分野でのサービスを展開してきたスタートアップなどは強敵になりそうです。


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