ニューリッチへの道/ニューリッチへの道

「サビ残」から考える金持ちになれる人の複眼思考

「サビ残」をどう考えるかについての思考法です。思い込みは時として先入観や固定観念となり、それ以外の選択肢を受け入れられない視野狭窄に陥りやすいと言えます。

午堂 登紀雄

執筆者:午堂 登紀雄

ニューリッチへの道ガイド

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 サビ残から考える 複数の視点を持つことの重要性

9月に3回にわたって「サビ残から考える、個人として突き抜ける方法」(リンクは第1回目)を書いてきましたが、思った以上の反響がありました。読者の心を揺さぶって考えるきっかけを提供したいと意識している身としては、筆者冥利に尽きます。

そして再び私の書いた「サビ残」記事を取り上げていただいたようです。
http://careerconnection.jp/biz/news/content_1934.html

今回も誤解なきよう念を押しておきますが、私はこちらの主張に議論するつもりも反論するつもりも毛頭ありません。

本コラムは「ニューリッチへの道」というテーマです。ゆえに成長や成功を目指している人のために書いているものです。平凡でOKという人や、自分の成長をないがしろにしてでも権利を主張したい人へのメッセージではありません。当然ながら組織を管理運営する立場の人に対する情報提供でもありません。

つまり、そもそも「目指しているものが違う」ので、かみあうはずもないからです。
どちらが正しくどちらが間違っているかということではなく、「あなたは金持ちと平凡な人、どちらを目指したいか?」の選択だけです。

とはいえこちらの記事は「複数の視点を持つことの重要性」を考えるうえで良い材料となりうると感じましたので、ご紹介したいと思います。

思い込みは時として先入観や固定観念となり、それ以外の選択肢を受け入れられない視野狭窄に陥りやすいと言えます。これまでのコラムでも書いてきましたが、私はサビ残を推奨もしていないし、経営にとってはNGと書いています。

また、これはただの事例に過ぎず、他に自分を成長させたり認められる方法を思いつくならそれをやればいい、とも書いています。

「サビ残」をうまく金持ちになるために活用するために、私が書いた過去記事とは、以下になります。

1回目
金持ちになるための戦略としての「サビ残」論

2回目
金持ち体質と「サビ残」の関係、徹底的に考えてみた

3回目
「サビ残」を活用してハッピーにつなげる金持ちの法則

にもかかわらず、なぜかどうしても「サビ残の是非」という論点にこだわってしまう。そうやって組織のコンプライアンスや労働環境という組織論的な観点からしか物事を捉えられず、「個人としてのあり方」など複数の視点から複眼的に考えられないとすると、とてももったいないと感じます。

というのも、反発するあまり、代案やよりレベルアップさせた解決方法に思考が及ばないからです。たとえば「残業でなんとかしようと安易に考えるのではなくルーチン業務は定時で終わらせ、会社を出たあとは自己研鑚・自己投資をしよう」など、前向きな発想すら出てこなくなる。

人間というものは、本当に「見たいものしか見えない」「聞きたいことしか聞こえない」ということを痛感します。もちろんこれは自分自身への自戒を込めて、です。

確かに、現在の仕事や専門分野など、自分が置かれている立場や状況から捉えてしまうのはやむを得ないことです。私も経営者になってからは、経営者としてのものの考え方が強くなっています。その立場からすればサビ残はNGですから、あのような記事を書く発想は出てこなかったでしょう。

しかし視点を変えて、「成功や成長を目指すひとりの労働者としてはどうなの?」と考えてみると、時として反対の発想が出てくることもある。だから私もあのときの派遣会社のマネージャーの話に、ただ「けしからん」ではなく、「なるほど、そういう見方もある」と受け入れることができました。

受け入れれば世界が広がる

頭から拒否してしまうのではなく、「場合によってはそういう考え方もアリかも?」と思うことができれば、「もっと情報を集めてみよう」という動機を持てる。そして実際に調べてみると、今活躍している経営者やビジネスパーソンの多くは、若かりし頃はモーレツに働いていたことがわかる。(著書を読めば、彼らの過去を知ることができます)

さらに海外のトップビジネスエリートも、信じられないくらい働いていることがわかる。私も外資コンサルの会社にいたとき、海外オフィスのスタッフの働きぶりを見たことがあります。アメリカ人はもちろん、中国・韓国・インド・シンガポールのコンサルタントたちも、「いつ寝てるの?」というくらい、みな強烈に働きます。

「海外では家族を大事にするから定時で帰る」なんていったい誰が言ったのか。自分で確かめたわけではない、なんとなく耳にする情報、普通の一般労働者層の話が、自分の思い込みになっていただけです。

このとき私は、「今のヌルい働き方では欧米のエリートにかなわない」「このままでは新興国に追いつかれる」と大きな危機感を覚えました。グローバル化の進展を考えると、「別に他人のことだし」「日本じゃないから」とは割り切れなかった。(それでも当時は1日18時間働いていて結構限界でしたが)

だからこそ、ユニクロの柳井正氏や楽天の三木谷浩史氏のように、グローバル企業の経営者は、強い危機意識から社内英語公用語化などの戦略を打ち出させるのでしょう。そして、「トップ人材とは、やはりトップ人材たりうる理由がある」と感じたものです。

第3の案を出す原動力になる

いずれにせよ、そうやっていったん受け入れ、多様な視点を持つように心がければ、「善か悪か」「賛成か反対か」という二元論的思考から脱却することができます。すると議論においても、「A案はダメ!B案がいい!」ではなく、「A案とB案のいいところをとって、C案はどう?」といった第3のアイデアが出てくるようになる。

以前、3Dプリンターについての考察を書きましたが、複眼思考は時としてビジネスチャンスにすらなります。

・参照記事
「3Dプリンターで広がる!副業のアイデア」

さらに、世の中の事象の大多数を占めるグレーな状態にガマンができず、過敏に反応するということもない。(炎上の大半は、自分が正義だと思い込んでいる二元論的思考の人が起こすものです)

批判だけなら誰でもできます。特に匿名のツイッターやブログのように、物陰から他人に石を投げつけるような行為はもっと簡単。溜飲も下げられて気分がいい。しかしそれでは、自分の固定観念の上にさらに固定観念を重ねるだけになります。

そこで、「ただ反発して終わり」ではなく、そこからどう思考を発展させていき、自分の幸福につなげていくかが重要ではないでしょうか。そのカギのひとつに、複数の視点を持とうとする姿勢にあるのではないか、と考えています。

優秀な人間ほど他人に寛容

ちなみに、先ほどの記事で指摘されている「まともな同僚なら白い目で見る」という点ですが、私の経験に限って言うと、本当に優秀な人は他人の働き方には寛容で、よほどのことがない限り干渉することはありません。つまり長時間残業とかサービス残業をする人を白い目で見る、なんて狭い了見は持ちあわせていないのです。

実際、BLOGOSの記事にも出ていますね。
「茶髪容認派は高年収層に多いってホント?」
http://blogos.com/article/95319/

これはおそらく、今までつきあってきた人種が違うからでしょう。私もそうですが、自分の経験からしか言えないですから。

とはいえ思い当たるフシもあります。私が一部上場企業に勤めていた時、残業ばかりする私を批判する同僚や後輩がいました。でもその人たちは、たいして成果を出せなかった(その後のことは知りませんので当時に限っての話です)。

コンサルファームに移ったら、誰も何も言わないので気が済むまで仕事に打ち込めたし、何度かヘッドハンターに声をかけられたことがあります。(ちなみにエグゼクティブ専門のヘッドハンターは、同じ会社の人や人事部、さらには前職の人や取引先などにも極秘で接触し、その人の評判や実績、仕事に対する姿勢などを調査してから声をかけてきます)

そして同僚の多くも、やはりヘッドハントされ、転職などでステップアップしています。会社を起こして上場した人もいます。もちろん全員、年収は数千万円です。

そう考えると、その程度で同僚を白い目で見るような人は、あなたの成長や成功には何らの貢献もしない人なので、さほど気にしなくていい、と考えることもできるのではないでしょうか。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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