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改めて考えておきたい「愛犬の防災」

災害はいつ起こるかわかりません。決して他人事ではないと考えておきましょう。今回は愛犬の防災についてお伝えします。

大塚 良重

執筆者:大塚 良重

犬ガイド

災害の怖さはわかりつつ、つい自分には関係ないだろうと過ごしてしまいがちです。あなたは愛犬のための防災対策をしていますか?

防災対策が大切であることは認識されつつ、地域差がある

見つめる犬の瞳

愛犬はいつでもあなたを頼りにしています/(c)Opus/amanaimages

自治体においてもペット同伴避難に対する取り組みが行われたり、少しずつペットの防災意識も浸透しつつあると思われますが、やはり地域による温度差もあるようです。

ペット保険を扱うペット&ファミリー少額短期保険株式会社が2014年2月にペット飼育をしている人を対象に行ったアンケート結果によると、「ペットのための具体的な防災対策をしていますか?」という問いに対して、「している」と答えた数値が高い順に、関東15.4%、東海12.7%、近畿12.4%、甲信越・北陸11.1%、東北9.2%、北海道9.1%、九州・沖縄7.1%、中国・四国4.8%となっています。

このうち、2年前(2014年時点)の同様のアンケート調査と比較すると、東北では数値が1.5倍に、東海では2倍に増えています。逆に関東や北海道、中国・四国では数値が下がっていますが、それにしても関東は前回の調査では18.3%となっており、地震の不安が大きい地域では、やはりペットの防災対策意識も他地域に比べて高いことがうかがえます。

その一方で懸念されるのは、数値が下がっている地域があるということは、大きな災害からしばらく時間が経つとどうしても危険意識が弱まってしまうと思えること。そういう時に災害というのはやってくるものだということを忘れてはいけないでしょう。そして、このアンケートでは、ペットのための災害対策をしていると答えた人はまだ10%台。この数値がもっと高くなっていくことが望まれます。

とりあえず、迷子札!

2014年の広島の集中豪雨においても迷子になって保護された犬がいました。現在、マイクロチップの挿入が推奨されてはいますが、リーダーがなければそのデータを読み取ることはできません。とりあえず、手っ取り早いのはやはり迷子札です。犬が愛護センターや救護センターに渡る前に、保護した人がその場ですぐに犬の情報を得ることができますし、その分、早く飼い主さんのもとに戻ることもできるでしょう。

また、飼い主さんの中には保護された犬の中で似たような犬が並ぶと自分のコなのかどうかわからなくなってしまうケースもあります。部屋の中にいるから大丈夫と思ってみても、雷に驚いて網戸を突き破ってまで外に飛び出し、行方不明になってしまうケースもあります。是非とも迷子札は普段からつけておいてあげてください。

一緒に寝るのも防災対策の1つ

前出のアンケート結果で2年前より増えたものがあります。それは、防災対策の1つとして「ペットと一緒に寝るようにしている」と答える人が増えたこと。

同じ部屋で寝る、目が届く範囲で一緒に寝るというのは、いざという時を考えれば飼い主としてはもっとも安心できるのではないでしょうか。実際災害が起こった時、荷物を持ち出すどころか目の前に家族がいるのにどうにも助けてやれないという状況もあります。何が起こるかわからないのが災害。だからこそ、愛犬を身近にいさせるというのは防災対策としてもいいのではないでしょうか。


準備しておけばよかった……ということにならないよう、ペットの災害対策についてもお考えください。余談ですが、集中豪雨などの災害に関しては、降雨状況を動画で見られる「高解像度降水ナウキャスト」(気象庁ホームページより)やスマートフォン用の降雨状況を確認できるアプリもありますので、そうしたものを活用してみるのもいいかもしれませんね。


関連記事:
大震災を忘れずに、愛犬の防災チェックを今一度

参考資料:
ペット&ファミリー少額短期保険株式会社/ペットオーナーの防災対策意識調査
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。

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