相続・相続税/相続・相続税の基礎知識

法定相続分と遺留分の違い

法定相続分とは、民法で定められている相続の割合の目安。遺留分とは、遺言があって、かつ自分が相続できる割合がとても少なくても、最低限もらえる割合のことです。混合されがちなこの2つ、しっかりと理解しておきましょう。

小野 修

執筆者:小野 修

相続・相続税ガイド

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理解していますか? 法定相続分と遺留分の違い

「遺言がなく、これから遺産分割協議です。法定相続分はもらえそうにないが、遺留分相当はもらえますよね?」という質問が少なくありません。実はこれ、間違いなんです。

法定相続分と遺留分は難しく、間違って解釈されがちです。しっかりと理解しておきましょう。

法定相続分は民法で定められた割合

遺産をどう分けるのか。まず最優先される決定権は被相続人の意思、いわゆる遺言です。

被相続人は遺言で各相続人の相続分(割合)を指定でき、これを「指定相続分」と言います。遺言がなければ、相続人が割合を決めます。そのときの分ける割合として、「法定相続分」が民法で定められています。

遺言がないと必ず法定相続分で分けるのか

法定相続分と遺留分は難しく誤解も多い

法定相続分と遺留分は難しく誤解も多い

「遺言がなければ必ず法定相続分で分けるか?」というと、そうではありません。話し合い(遺産分割協議)で自由に分け方を決められます。必ず法定相続分で分けなければならないのではなく、あくまで目安の割合です。

なお遺言があっても、相続人や受遺者などの利害関係者全員が合意すれば、遺産分割協議とすることも可能です。また、話し合いでもめてしまった場合に各相続人が主張できる割合が法定相続分とも言えます。もめて家庭裁判所で争うと法定相続分で決まることが多いため、これをもじって法“廷”相続分といわれることもあります。

遺留分は特に誤解が多い。次のページを見てみましょう>>
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