相続・相続税/相続の事例・トラブルと対処法

空き家率が過去最高の13.5%、相続トラブルの原因にも

空き家が増加の一途です。空き家のままにしておくと、相続において何かと不利になることがあります。相続で不利にならない対策が求められます。

小野 修

執筆者:小野 修

相続・相続税ガイド

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いまや10戸に1戸が空き家!? その理由とは

空き家対策が相続対策になる

空き家対策が相続対策になる

総務省が平成26年7月29日に発表した「平成25年住宅・土地統計調査(速報集計)結果」によると、空き家率が13.5%と過去最高になりました。その背景としては、
  • 過疎化
  • 少子化、人口減少
  • 同居が減っている(住んでいた人は施設に入っているが親族は同居していない)
  • 同居が減っている(住んでいた人が亡くなったが相続人は同居していない)
といった事情があるようです。

空き家になった理由をもう少し詳しく考えてみましょう。
  • 転勤にともない、自宅を空けることになってしまった
  • 実家を相続したが、相続人は自宅があるため利用しない(持ち家住宅率は61.9%と上昇)
  • 相続した実家は利用しないが、思い出の地なので残しておきたい
  • 相続で誰がその家を引き継ぐか決まらず、そのままに放置されている
といったものが多いようです。

空き家にしておくメリットとデメリット

空き家として残しておくメリットは、次のとおりです。
  • 実家が残っていれば、親族が集まれる場として利用できる
  • 建物を残しておけば、固定資産税が安い(更地にすると固定資産税が上がる)
反面、デメリットもあります。
  • 長期間空き家にすると家屋の劣化が早い
  • 親族間で誰が管理等をするかが決まらない
  • 不法侵入や不法投棄の場になってしまうことがある
  • 相続税が高い(同居していなかったため小規模宅地の特例が受けられない)
  • 賃貸などの有効利用や、将来売却して相続税の支払いに充てたいが維持管理が大変(特に遠方)

なお、空き家のデメリットやリスクは認識しているが、どうしたらよいか決まっていないので現状維持、という人が大半のようです。

今のうちにやっておきたい空き家対策とは>>
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