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30坪以下の家に多い悩み、玄関の狭さと暗さの解決方法

延床面積30坪以下のコンパクトな家に多い、玄関内部の収納を含めた狭さと暗さの悩みについて、具体例を交えて解決方法をお話しします。

執筆者:吉田 武志

30坪以下の家は玄関が狭く、暗くなることが悩み

延床面積30坪以下のコンパクトな家を建てる場合、住まい手が不便と感じることが多いのは、玄関の狭さです。コンパクトな家でも居室はなるべく広くしたいですし、階段や水まわりは所定の広さが必要なので、結果として玄関が狭くなってしまうことが多いのです。
小さな家の玄関ドア

延床面積26坪のコンパクトな家の玄関内部。下駄箱を優先したので、窓が設置できなかったが、工夫をして明るい玄関にしている。

実際に建てた延床面積26坪の家の間取りを見てみましょう。3坪の個室が2部屋、4.5坪の寝室1部屋、10坪のLDK、0.5坪のトイレ2箇所、1坪の浴室、1坪の洗面所、2坪の階段と廊下、0.75坪の玄関です。上記の写真のように、玄関は下駄箱を優先したので窓はありません。

30坪以下の家の玄関は、下駄箱の大きさを必要十分にすると、窓の無い玄関になることが多いですし、窓を設けてしまうと下駄箱面積が十分に取れないのです。
小さな家の玄関のデメリット

30坪以下の家の玄関は狭いことが多いため、下駄箱面積を必要十分とると、窓は設置できないことが多い。

必要な下駄箱の大きさを考えてみましょう。
家族4人暮らしだと、下駄箱として最低でも幅1.2m×高さ2.2m。
2.6平米程度の壁面積は欲しいところです。
下駄箱の高さを2.2mとしているのは、下駄箱の扉を造作建具とした場合の反らないギリギリの寸法です。

この2.6平米程度の下駄箱面積だと、大人用スニーカーで35足程度は納まります。4人家族だと、1人あたり約9足を下駄箱に入れられることになります。
9足だと少し多めかと思われるかもしれませんが、訪問して下駄箱を見せてもらうと、靴以外に衣類、自転車のメンテ用品、ペットの犬の引き綱等、様々なモノが下駄箱に入っていることが多く、ほぼギッチリです。

このように30坪以下の家の玄関は狭いので、下駄箱を優先するか、窓を優先するかの二者択一となることが多いのです。次の項では、30坪以下の家の玄関でも、下駄箱と採光の両方を確保できる方法をお教えします。
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