通販・ネットショッピングの活用法/通販・ネットショッピングの基本テクニック

『送料無料』の仕組みを解説!ネット通販活用法

ネット通販で商品購入時、送料無料が当たり前になってきています。一定金額以上購入すると送料無料になることも多く、ついついその金額になるまでお買い物をしてしまいがち。そもそも送料無料はお得なのでしょうか。送料無料の仕組みを解説します。

遠藤 奈美子

執筆者:遠藤 奈美子

通販・ネットショッピングの活用法ガイド

送料無料の仕組みってどうなってるの?

『送料無料』の仕組みを解説!ネット通販活用法

ネットショッピングの送料は必ずかかるもの

ネットショッピングが普及して、日本全国どこにいても注文した商品がすぐに届くようになりました。送料無料や当日配送も当たり前に感じられる方も多いのではないかと思います。ネットショッピングの普及に伴って宅配便の需要が高まり、宅配業者の価格値上げが続いているなか、送料無料で販売しているショップはどのような仕組みになっているのでしょうか。送料無料が本当にお得なのかを検証していきたいと思います。

そもそも、ネットで購入した商品を自宅に届けてもらうための配送料は必ずかかるものです。送料無料の料金設定はショップによって自由に設定されることが多く、設定方法は大きく『商品価格に送料が含まれている』ケースと、『ショップ側が送料を負担している』ケースの2種類に分けられます。

■商品価格に送料が含まれているケース
一般的に商品の値段を決める際には、商品原価(商品の仕入れ値)、商品を売るためにかかる経費(送料や手数料など)、利益の3つを含めて考えることが多いため、送料無料と書かれていても、実際には経費の部分にショップが宅配業者に支払う送料も含めて商品価格が設定されているケースがあります。

例えば、送料無料の5000円の商品の場合、商品原価が3000円だと仮定して、送料を含めた経費を最大1000円上乗せしたとしても、残りの1000円分が利益となります。一方、他のショップで送料など経費を含めない料金設定だったとします。この場合、送料無料のショップで購入するよりも、送料別のショップで購入した方が合計金額が安くなることがあります。
送料無料の価格設定より送料別の場合の方が合計金額が安いことも

送料無料の価格設定より送料別の場合の方が合計金額が安いことも


■ショップ側が送料を負担しているケース
配送には必ず送料がかかりますので、単価が安いのに送料無料とされている場合には、ショップ側が送料を負担しているケースがあります。その場合、売り出したい商品を戦略的に送料無料にして、その他の商品の売上でショップ側が負担した送料を補えるという計算で設定されていることが多いです。また、送料設定額が実際よりも安く設定されているショップや、次のページで説明する一定金額以上購入すると送料無料になる場合にも、送料の一部をショップが負担していると考えていいでしょう。
 

『〇〇円以上購入すると送料無料』は本当にお得?

よくある『一定金額以上購入すると送料無料』。ついついその金額になるまで必要のない物まで買ってしまうという方も多いかもしれません。送料無料になってお得な気分になりますが、実はこれはショップ側がこの金額以上買ってもらえれば、送料をショップが負担しても利益が取れると戦略的に計算して設定している金額なのです。本当にお得かどうかは、その時のお買い物の状況次第で変わってきます。

■送料無料になる金額まで購入した方がお得になるケース
通常送料が500円、5000円以上購入すると送料無料になる場合、必要な物を買った時点でカートの合計金額が4600円だったとします。あと400円分追加注文するか、500円分の送料を負担するかを比較してみると、この場合には当然、400円分の追加注文をした方がお得になりますね。
送料の負担額との見合いでどちらがお得かをよく計算して購入しましょう

送料の負担額との見合いでどちらがお得かをよく計算して購入しましょう


■送料を払った方がお得になるケース
一方で、必要な物を買った時点でカートの合計金額が4000円だったとします。あと1000円分買って送料無料にするか、4000円のまま送料500円を負担するかを比較してみましょう。
一定金額以上購入して送料無料になる場合、必ずしもお得になるとは限りません

一定金額以上購入して送料無料になる場合、必ずしもお得になるとは限りません


この場合には、送料500円を負担した方が合計金額は安くなりますよね。ここで追加1000円分を注文すれば、それはショップ側の戦略通りです。この差額分500円も、回数が多くなれば金額も大きくなっていきますので、本当に必要な物かどうか、送料の負担額との見合いでどちらがお得かをよく計算して購入しましょう。

ネットショッピングに送料は必ずかかるものです。今後、さらに宅配業者の値上げが進めば、それを受けて商品価格に転嫁される可能性がありますので、送料無料に惑わされないよう注意が必要です。

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