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プレイ人数で考えるWii Uの失敗と可能性

苦戦を余儀なくされている任天堂の据え置きハードWii U。苦戦の理由にWii U GamePadを活かしたゲームが無いという点を挙げる人は多いのですが、果たして本当にそうなのでしょうか? 実は、Wii U GamePadを上手く使ったゲームは初期からあるのですが、いまいちその面白さが浸透していないのです。問題はプレイ人数にありました。

田下 広夢

執筆者:田下 広夢

ゲーム業界ニュースガイド

Wii U GamePadはいかされていなかったのか?

Wii U GamePadの図

Wii U GamePadをうまく使ったゲームは本当にないのでしょうか?

中々普及が進まない任天堂の据え置きゲームハード、Wii U。苦戦の理由に、最大の特徴であるコントローラ「Wii U GamePad(以下GamePad)」を活かしたゲームが無いから、というポイントを挙げる人は少なくありません。任天堂自身も、現状の問題点をGamePadを活用したゲームが足りていないことを挙げ、開発に取り組んでいます。

しかし、本当にWii U GamePadを活かしたゲームというのはないのでしょうか? 実はそんなことはないんですね。Wii Uには、最初からGamePadを見事に活用したゲームが発売されていました。そして、GamePadを使うことでWiiには無い新しい遊びを実現していました。

しかし、多くの場面でそのポテンシャルが発揮されることは無く、大きな話題にもならず、ムーブメントが作れませんでした。そして今任天堂はまた別の角度からGamePadの使い方を考えようとしています。

今回このことを、プレイ人数という切り口でお話してみたいと思います。ピンとこない方も多いかもしれませんが、Wii UはGamePadという新しいコントローラーが増えたことでプレイ人数が増えた5人プレイを提案していました。しかしその後従来の4人プレイに戻ったんですね。そして今また、Wii Uならではの新しいゲームの遊び方を提案しようとしています。

5人で遊ぼうとしてもらっていたWii U

マリオチェイスの図

5人揃うと本当に面白いんですね。キノピオチームの一体感や、マリオのしてやったり感がたまりません。

ちょっと前の話になりますが、2013年6月27日に開催された任天堂株主総会の質疑応答で、こんな発言がありました。以下、任天堂の企業サイトより引用。

『New スーパーマリオブラザーズ U』の場合は、テレビの前で5人まで遊ぶことができますが、5人そろって遊ぶことで盛り上がるということに一番チューニングの軸を置きましたので、ネットワークのほうにはあまりエネルギーをかけませんでした。

【関連サイト】
2013年6月27日(木) 任天堂 第73期 定時株主総会 質疑応答

ここ注目してほしいのは、ネットワーク云々の話ではありません。「5人そろって遊ぶことで盛り上がる」という部分です。「New スーパーマリオブラザーズ U」はWii Uと同時発売のソフトで、横スクロールアクションのNewスーパーマリオブラザーズシリーズを、GamPadを使って5人で遊べるようにした作品です。

同じく同時発売の「ニンテンドーランド」はさらに顕著なのですが、これらの作品は5人プレイがものすごく面白いんですね。例えばニンテンドーランドには、「マリオチェイス」というゲームが収録されています。鬼ごっこのゲームなんですが、プレイヤーのうち4人は、キノピオを操作して、マリオを追いかけます。マリオはたった1人で逃げるわけです。

4対1でマリオが圧倒的不利に思えますが、ここでGamePadが出てきます。キノピオは4分割のテレビ画面で操作をしますが、マリオだけはGamePadを見て操作するんですね。そしてGamePadにだけ、全体マップが表示されるのです。

これ、5人で遊ぶとメチャクチャに面白いんですね。ただやみくもに追いかけてもマリオはキノピオの位置をマップで把握しているのでなかなか捕まりません。そこでまず、キノピオ達はマリオの目撃情報を共有するわけです。「赤のゾーンでマリオを見つけたよ!」「中央に逃げた!」そして端っこに誘導しつつ両側から回り込んで…とうまくやると、見事捕まえることができます。

しかし、このゲームには致命的な問題点がありました。
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