温泉/関東の温泉

箱根湯本温泉のおすすめ旅館と観光スポット

箱根湯本温泉は箱根の玄関口、箱根湯本駅前に広がる温泉地。新宿から直通で東京からも近く、交通の便が最高に良い温泉地でもあります。「萬翠楼 福住」「天成園」など老舗宿が多数ある一方、東日本を代表する日帰り入浴施設がある事でも知られます。今回は神奈川県はもちろん、首都圏を代表する温泉地・箱根湯本温泉のおすすめ旅館や日帰り温泉、観光スポットを紹介します。

藤田 聡

執筆者:藤田 聡

温泉ガイド

箱根湯本温泉とは

箱根湯本温泉

箱根湯本温泉は、箱根湯本駅前に広がる東京から最も近い大温泉地


箱根湯本温泉(神奈川県箱根町)は箱根の玄関口、箱根湯本駅前に広がる大温泉地です。小田急で新宿から直通で行けるので東京からも近く、交通の便が最高に良い大温泉地でもあります。

歴史も古く奈良時代から利用されている源泉も現存し、古くから「箱根七湯」の一つに数えられ、江戸時代には旧東海道の正式な宿場町であった小田原宿と旅人を取り合い、一夜湯治訴訟に発展した逸話でも知られます。

歴史と伝統を誇る老舗宿が多数ある一方、昨今の日帰り入浴ブームを牽引する東日本を代表する日帰り入浴施設がある事でも知られます。今回は神奈川県はもちろん、首都圏を代表する温泉地、箱根湯本温泉を紹介します。

箱根湯本温泉の源泉、泉質

平賀敬美術館の貸し切り風呂

平賀敬美術館の貸し切り風呂は超穴場!

箱根湯本温泉の泉質は基本的には単純温泉ですが一部に塩化物泉もあり、単純温泉の場合でも塩分と硫酸塩が含まれ、血行を促進し保温効果もある良質な湯です。

源泉数は約75本で、自家源泉を利用する施設も多く、豊富な湯量を誇ります。


箱根湯本温泉のおすすめ旅館

吉池旅館露天風呂

吉池旅館男湯の露天風呂から絶景の庭園を望む

箱根湯本温泉には、観光協会のサイトに掲載されているだけでも40軒もの旅館があります。ここでは、特に覚えておきたい宿を三軒ピックアップして紹介します。

箱根湯本温泉を代表する宿と言えば、「萬翠楼 福住」です。古い木造建築が残る老舗旅館で、現役の温泉旅館としては日本で唯一、国の重要文化財に指定されており、事実上の国宝級に価値がある旅館と言えます。温泉はもちろん源泉掛け流しで、古くからの横穴式の自噴自家源泉の湯は、非常に軽やかと評されます。

箱根湯本温泉で覚えておきたい宿は、「吉池旅館」です。旧三菱財閥の岩崎家の別荘跡にあり、箱根湯本とは思えない広大な敷地が魅力で、男湯露天風呂から眺める庭園は絶景。温泉はもちろん源泉掛け流し。6本の自家源泉からの湯は塩化土類泉で、単純温泉が多い箱根湯本では濃厚と言えます。豊富な温泉は大浴場だけでなく全客室の風呂でも利用され、さらに暖房まで温泉利用と、温泉三昧を楽しめます。プロの料理人も利用する新鮮な魚介類で知られる、上野の食品デパート吉池の系列なので、新鮮な食材を使った料理も魅力的です。

箱根湯本温泉で人気が高い宿は、「天成園」です。リニューアルにより館内外の至る所が美しい宿なので、人気になるのも当然。湯使いの良い宿で、今では露天に源泉掛け流しの円形石風呂があります。「万葉の湯」の万葉倶楽部グループという安心感も見逃せません。


箱根湯本温泉の日帰り入浴施設

天山

天山は東日本を代表する日帰り温泉施設

箱根湯本温泉には日帰り入浴施設も多数ありますが、ここでは源泉掛け流しの日帰り入浴施設の中で、特におすすめ出来る施設を紹介します。

箱根湯本温泉で日帰り入浴施設と言えば「天山」です。今では宿泊施設も併設し「天山湯治郷」と呼ばれます。創業は1966年ですが、一躍有名になったのは1986年の改装後。東日本では日帰り温泉が一般的でなかった時代に、箱根、いや東日本を代表する凝った温泉施設を建設し猛烈な人気に。週末には付近一帯が大渋滞する程でした。その後も進化しており、日帰り温泉入浴施設をリードする存在です。

1993年には隣接して湯屋「一休」が新規開業し、平日のみ追加料金で両方楽しめるサービスが始まりました。新しく出来ただけあり「一休」の方が温泉の本質を突いており、脱衣場と浴場が一体化した共同湯のような風情が、温泉好きにはたまりません。温泉に詳しければ詳しい程「一休」の方が好きだと言うに違いありません。自家源泉5本を利用しており、温泉は全て源泉掛け流しです。

箱根湯本駅の真上にあってホームからも見える所にあるのが「かっぱ天国」。露天風呂だけの素朴な施設ですが、背後の森の雰囲気も良く、源泉掛け流しの湯も良好で、駅のホームのアナウンスを遠くに聞きながら浸かる湯は、駅前温泉である箱根湯本温泉らしいと感じます。

穴場の日帰り温泉としておすすめなのが、「箱根の湯」。ここも自家源泉100%の源泉掛け流しで、露天にも多数の浴槽がありますが、温泉通にはむしろ内湯がおすすめ。マイルドな泉質なのに、東北の秘湯に来たかのような、なんとも言えない淡い泉質の良さを感じ、その微妙な良さは内湯で堪能すべきと思ってしまう通好みの温泉なのです。「一休」の湯屋建築の良さと、「箱根の湯」の泉質の良さが明確に分かる方が居たら、相当な温泉上級者に違いないと私は思います。

最後に、超穴場施設を紹介しましょう。平賀敬美術館です。この美術館、元は「萬翠楼 福住」の施設なので、同じ源泉の湯に入れるのです。美術館の入館料に加えて、貸し切り入浴料金を支払う事で温泉に入れます。「源泉、泉質」の見出しの写真が、平賀敬美術館の貸し切り風呂です。

箱根湯本温泉の観光スポット

箱根「芦ノ湖と富士山」

箱根を代表する景観「芦ノ湖と富士山」は成川美術館から撮影されている (c) ASO FUJITA/a.collectionRF /amanaimages


箱根湯本は箱根の玄関口です。よって箱根湯本温泉の観光地は、当然箱根全山。大涌谷や仙石原、旧東海道と関所など、観光スポットが無数にある中で、箱根を代表する景観といえば、写真の芦ノ湖と富士山です。(富士山は天気が良い時しか見えません)

写真は、成川美術館から撮影したもの。もし富士山まで見える天気が良い時に箱根に居るのであれば、是非成川美術館に行って、この絶景を肉眼で堪能したいものです。


※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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