お気に入りの詰まった秘密基地に置きたい椅子11選

「秘密基地」と聞いてどんなことを思い浮かべるでしょうか？小さいころ、段ボールでおうちを作ったり、押入れにおもちゃを並べたりした楽しい記憶。こうしたワクワクは、書斎や家事机、趣味のコーナーを持つことで、大人になっても取り戻すことができます。ただ、すぐに家の中でスペースを用意するのは難しいもの。まず第一歩としておすすめしたいのは、とびっきりの1脚の椅子を選ぶということです。

ポイントとしては、軽くて持ち運びしやすい、またはキャスターがついていて動かしやすい、回転機能がついている、といった条件のいずれかを満たしているアイテムを選ぶこと。今回はこうした条件に合った椅子を、予算別に、かつそれに合うインテリアスタイルの話を織り交ぜながら、11脚ほどご紹介します。

予算50000円以内の椅子

■デンマークで一番売れた小ぶりの椅子
J46（ジェイ46) ／FDBモブラー（エフディービーモブラー）


手に取りやすい機能性とシンプルで美しいデザインで、1950年代発売当時から売れ続け、デンマーク国内では5人に1人が所有していたと言われるほど。「家具は人々の生活を向上させる」という信念のもと、ウィンザーチェアの普遍的な美しさを、誰でも手に取れるような価格帯にまとめあげた秀逸なデザイン。60年の時を経て、2013年に復刻されました。


■柔軟で人間工学に基づいたヨーロッパの学生椅子
Cフレームチェア （Flototto・PRO 6）


非常に独特の湾曲した形状の座面は、柔軟で人間工学に基づいており、優れた座り心地を実現しています。メーカー発祥の地・ドイツでの調査では、子供たちは身体を動かし姿勢を変えて座るほうが、学習効率にも健康にもいい、という結果が出ていました。にも関わらず長い間、座面と背面が直角に交わる構造のものが学校椅子として出回っていたので、それに変わるものとして2012年に発表されました。無駄のないデザインに加え、カラー展開もとても美しいです。


■立体的な丸みとカラー展開が秀逸なデザインの椅子
DROP CHAIR（ドロップチェア）／FRITZ HANSEN （フリッツ・ハンセン）


愛らしく個性的なこの椅子は、歴史とアイデンティティを持ちながらも、新鮮さと力強さを感じさせます。座面が日本人には若干高いのですが、特徴的な背もたれのフォルムは、温かな抱擁感と動きやすさを持ち合わせています。 カラーリングがとても美しく、独特のボリューム感が座る人を魅力的に見せてくれるデザインです。

予算50000円～100000円の椅子

■DIYの雰囲気を醸し出す、昇降機能のある椅子
Tuffy - The Wild Bunch (タフィー ザ・ワイルド バンチ) ／MAGIS(マジス）


座面をまわすことによって昇降する機能が、デザインの要になっているサイドチェア。作業部屋にあるようなカジュアルな雰囲気と、指1本で回せるほどの軽い回転と木材を削りだした滑らかな座面の仕上がりのバランスが秀逸な椅子です。

■思いのままの姿勢で作業ができる、動きを制限されない自由な椅子
Move(ムーブ）／Royal Furniture Collection（ロイヤル ファニチャー コレクション）


360 度の回転が可能という「ムーブ」は、思いのままの姿勢で作業をすることが可能です。座るための道具、立ったときの姿勢をサポートする道具という2つの側面を持ち、持ち運びも簡単です。


■空間にリズムを生む、カブトムシのような有機的なカタチの軽い椅子
S-5009AA-AA（エス5009)／天童木工


60年代にデザインされた、天童木工の得意とするプライウッドの一体成形が美しい椅子。有機的なカタチは生きもののようなユーモラスな雰囲気を醸しだしています。シートも低めで日本人の体型にぴったり。空間にアクセントを加えるような、発色のいい張り地がおすすめです。

■インダストリアルで個性的なインテリアを演出してくれる、定番の椅子
イームズファイバーグラスシェルサイドチェア ワイヤーベース アプホルスター／Herman Miller（ハーマンミラー）


1950年に製品化されたイームズファイバーグラスシェルサイドチェア。再びオリジナルと同じ仕様、ファイバーグラス（ガラスの繊維の層を樹脂で固めたもの）で安全に製造できるようになりました。そのままでも十分素敵ですが、ファブリックを内側に張り込むこともできます。ファブリックの暖かみと、背面に見えるファイバーグラスのインダストリアルな素材感のバランスや、ディテール面でも座面のカーブに入るステッチ、生地を処理するビニルコード（白と黒があります）とカスタムできるのも楽しみも。個性を演出できておすすめです。


■背中の特徴的な穴のカタチが軽快な印象にしてくれる軽い椅子
T-3036SP-ST（ティー3036 通称：柳さんのシェルチェア）／天童木工


驚くほどしなる背もたれは、柔らかく体を包み込む座り心地を実現しています。デザイナー・柳宗理さんのトレードマークのようにも見える背もたれの穴は、背中から見た時に座面の張り地の色が見えて、インテリアに軽快で楽しいグラフィックになります。

予算100000円～150000円以内の椅子

■ユーモラスな抜け感を演出、マッシブで回転機構のある椅子
Rival Chair（ライバル）／artek（アルテック）


フィンランドで80年前に設立されたアルテック社らしい曲げ木と美しい積層合板の技術、そして素材の印象にとらわれない独特のデザイン。一見、ちょっとユーモラスな木製家具のようですが、実はプラスチック部分に回転機構を備えている意外性も魅力のひとつ。座面のボリューム感のあるパディングも心地よい椅子です。

■空間をカジュアルシックにしてくれる、肘掛けのある椅子
bian chair (ビアンチェア）／ イデー


ステンレスの背バネのしなりが心地よいワークチェア。低めの肘掛けがついているので、どんなカジュアルなコーディネートに合わせても、空間をエレガントにしてくれる効果があります。デザインソースは普遍的なデザインを踏襲する老舗メーカーのミシン台の椅子をモチーフにしており、どのような空間にも合います。5本のキャスター脚が安定した操作性を約束します。

■実はどんな空間に置いても映える、最も有名なワークチェア
AERON CHAIR（アーロンチェア）／Herman Miller (ハーマンミラー）


史上最も有名な、人間工学に基づいてデザインされたワークチェア。ユーザーの身体の曲線に沿い、通気性のあるメッシュ素材を採用し、熱のこもるクッション自体を取り払った最初の椅子です。あらゆる体型にフィットし、仕事への集中度を高めます。 そのうえ、開発の初期段階から環境への配慮が行われ、半分以上がリサイクル素材、かつ全体の94%が再利用可能という面も。



お気に入りの椅子はみつかりましたか？作りたい空間のイメージと合う、今住んでいる家のスペースに問題なく置けるサイズ感のものを、手に入れてみて下さい。そんなに安い買い物ではありませんが、帰りたくなる家にはお気に入りの椅子が必要です。木の種類や色、張り地やパーツの色などに迷った場合は、各メーカーのこだわりが詰まったカタログの仕様を参考にしてみて下さい。