イスタンブール/イスタンブール基本情報

イスタンブールミュージアムパス

観光都市として大人気のイスタンブールでは、博物館に入るにもチケット売り場に長蛇の列…… そんな時、博物館共通パスである「イスタンブールミュージアムパス」をうまく使うと、お金も時間も有効活用できます! ここでは、そんなミュージアムパスをご案内。

執筆者:安尾 亜紀

便利なミュージアムパスを利用して、旅上手!

トプカプ宮殿チケット売り場

シーズンともなると、トプカプ宮殿入口では入場チケットを購入するためだけに1-2時間待たされることも。

イスタンブールは観光都市として大人気の町。それだけに、旧市街に集中する観光スポットのチケット売り場は毎日長蛇の列です。とりわけトプカプ宮殿、アヤソフィアなどは夏の間、チケットだけで数時間並ぶ羽目に陥ることも珍しくありません。これでは、せっかくの旅行なのに、時間がもったいないことこの上なし……。

そんな中、時間を有効に使いながらじっくりイスタンブールを観光したい人におすすめなのが「ミュージアムパスイスタンブール」。入場料金的におトクなのはもちろんのこと、これさえあればチケット売り場に並ばなくて済むというのが最大の特典です!

ここでは、ミュージアムパスイスタンブールについて簡単に解説いたします。
 

ミュージアムパスイスタンブールとは?

イスタンブールミュージアムパス3日間用

外国人観光客向けに発行されている、イスタンブールミュージアムパス3日間用

イスタンブールミュージアムパスとは、トルコ共和国文化観光省が外国人観光客向けに発行しているミュージアム共通のプリペイドパスカード。下記、2つの種類があります。

(1)3日間用(72時間)=85トルコリラ。アヤソフィアトプカプ宮殿とハレム、アヤイリニ博物館(2014年から新オープン)、イスタンブール考古学博物館、トルコイスラム博物館(※2014年6月現在修復のため閉館中)、モザイク博物館、イスラム科学技術史博物館に無料で入場可能。

(2)5日間用=115トルコリラ。上記(1)の博物館に加え、カーリエ博物館、ガラタメヴラーナ博物館、フェティエ博物館、ルメリヒサール博物館、ユルドゥズ宮殿に無料で入場可能。

この他、軍事博物館や各ミュージアムショップ、民間の美術館やガラタサライハマムなどで優待特典があるのもうれしいところです。
 
博物館入口

どの博物館にもある自動入口。チケットを買わずに直接ここから通れます。最初にここを通った時間から始まって3日間or5日間、という計算

前述の通り、このミュージアムパスがあれば、チケットを窓口で買うことなく、直接入口の自動改札にカードをかざすだけで入場できます。チケット購入に大きな時間を割かれることがないのがとにかく便利!

なお、3日間や5日間、という期間については、購入してからの時間ではなく最初に入った博物館の時間からスタートするので、事前に買っておくのも可。ただし、一つの博物館には一回しか入れないので、要注意です。

 

 

どれぐらいおトク?

トプカプ宮殿・ハレム入口

トプカプ宮殿はチケット売り場の混雑ぶりが有名だが、中に入ってからハレムを見学するには、また別途チケットを購入しなくてはならない

このミュージアムパス、すでに並ぶ時間が節約できるというだけでかなり便利ですが、さらに入場料金的に見てどのぐらいおトクか、下記2014年6月現在のチケット価格(入口のチケット売り場で購入の場合)を見て比較してみましょう:

 

アヤイリニ博物館

2014年に一般公開されたばかりのアヤイリニ教会は、トプカプ宮殿敷地内。音響効果が抜群で、以前からクラシックコンサートなどに利用されてきた

<3日間パスで入場できる博物館のチケット価格>
アヤソフィア=30トルコリラ
トプカプ宮殿=30トルコリラ
・ハレム(トプカプ宮殿内)=15トルコリラ
・アヤイリニ博物館=20トルコリラ
イスタンブール考古学博物館=15トルコリラ
・トルコイスラム博物館=20トルコリラ(現在修復のため閉館中)
・モザイク博物館=10トルコリラ
・イスラム科学技術史博物館=10トルコリラ

このうち、イスタンブールに来たからには必ず訪れておきたい必須観光ポイントはアヤソフィア、トプカプ宮殿、ハレム、イスタンブール考古学博物。この4つの入場料金の合計がすでに90トルコリラなので、チケット購入に並ぶ時間に加えて料金的にもかなりおトクなのが分かります。

カーリエ博物館

カーリエ博物館のモザイクやフレスコ画は見逃すべからず!

<5日間用パスで入場できる博物館のチケット価格。上記に加えて>
カーリエ博物館=15トルコリラ
・ガラタメヴラーナ博物館=10トルコリラ
・フェティエ博物館=5トルコリラ
・ルメリヒサール博物館=10トルコリラ
・ユルドゥズ宮殿=10トルコリラ

ガイドの個人的なおすすめはカーリエとガラタメヴラーナ博物館ですが(ガラタは日曜日にメブラーナの旋廻舞踏が見られます)、そうこうしているうちにすっかり元が取れてしまうおトクさですね。その上5日間と時間はたっぷりあるのですから、他の小さな博物館も色々訪れてみることができるのもうれしいところです。

 

どこで買える?……その攻略法

イスタンブール考古学博物館チケット窓口

ミュージアムパスが購入できる博物館の入り口には、その旨説明がチケット販売窓口に明示されている

ミュージアムパスが購入できるのは下記の博物館です:
トプカプ宮殿
アヤソフィア博物館
イスタンブール考古学博物館
カーリエ博物館
・モザイク博物館
・トルコイスラム博物館(2014年6月現在閉館中)

パスを買う場所として、トプカプやアヤソフィアのような最も混雑している人気博物館を選んではもったいないもの。せっかくなら比較的人の少ない、小さな博物館でさっとパスを買い、その後ゆっくりメインの博物館を周るのが旅上手なやり方です。

モザイク博物館

たいていはひっそりとしていて静かだけど、ビザンティン帝国時代に宮殿内にあったモザイク画の周りに建物を建ててそのまま保存してしまったという、珍しい博物館。描写されている動物の躍動感など、見ごたえあり。

購入できる博物館のうち最も地の利がよくて空いているのは、モザイク博物館。旧市街スルタンアフメット地区にありながら、かなりマイナーで小さな博物館なのでいつも空いています(…… といっても、展示されているモザイクは素晴らしい)。ここで、まずは並ぶことなくミュージアムパスを購入し、ついでに素晴らしいモザイクを堪能してから、メインディッシュならぬトプカプやアヤソフィアに直接入館するのがおすすめです。

(※トルコイスラム博物館も地の利がよく空いているので、再オープン後はこちらも便利)

3日間用パスを買う予定であれば、まずはカーリエ博物館に行き、ここでチケットを買ってパスも同時に購入しておく、というのも上手なやり方です。なぜならカーリエ博物館は3日間用パスには含まれていないのですが、必ず行っておきたい重要博物館の一つ。ところがスルタンアフメットからは離れていて少し不便なので、人もそれほど多くありません。往復にも時間がかかるので、まずここを観光しつつパスを購入しておき、その後トプカプやアヤソフィアを周るときにパスをスタートさせて、時間を有効活用することができます(前述の通り、パスは最初に使った博物館の入場時間から開始して72時間のため)。

イスタンブールミュージアムパスについてはこちらのHPも>>>Museum Pass


 
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。

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