SUBARU(スバル)/レヴォーグ

ワゴン離れしたスバル・レヴォーグの走り

日本ではレガシィの後を継ぐステーションワゴンとして正式発売されたスバル・レヴォーグ。1.6Lと2.0Lのふたつのターボと、ノーマルの「GT」とビルシュタイン製ダンパーを備える「GT-S」を設定するが、その走りはどうだろうか?

塚田 勝弘

執筆者:塚田 勝弘

車ガイド

一番人気は「1.6L GT-S EyeSight」

スバル・レヴォーグ・フロント

スバル・レヴォーグのボディサイズは全長4690×全幅1780×全高1485mmで、横幅1800mmの制限がある駐車場にも入庫できる。価格帯は266万7600円~356万4000円

6月20日にようやく正式発売されたスバル・レヴォーグ。発売前にツインリンクもてぎで開催されたプロトタイプに続き、公道で試乗する機会があったのでご報告したい。

試乗したのは初期受注で一番人気の「1.6L GT-S」をはじめ、「1.6 GT」、「2.0 GT-S」の3台。なおプレス試乗会の試乗車は、現時点で大半のオーダーを集めているという「アイサイト」装着車だった。
スバル・レヴォーグ・エンジン

2.0Lの300ps/400Nmの加速感は圧倒的だ。しかし、1.6Lターボの出来が十分なだけに、山道も含めて日常域なら1.6Lで十分

プロトタイプの試乗時にも感じたことだが、1.6L のバランスがいい。300ps/400Nmの2.0Lのハイパワーは、急な上り勾配でも背中を蹴飛ばされるような加速が味わえて、スポーツワゴンそのものだが、両方乗り比べると「1.6でいいじゃん」というのが正直な感想だ。

確かに2.0LのCVTのスポーツリニアトロニックはダイレクト感があるし、8速マニュアルモードも試乗ステージだった箱根の山では重宝するが、通常のCVTにもパドルシフトは標準装備されるから、1.6Lでも積極的に変速できる。

また、2.0Lはフロントノーズが重く、試乗したのがGT-Sということもあるのか、フロントを支点に上下動に絶えず見舞われるなど、1.6Lと乗り比べるとフロントヘビーが気になるところ。

フットワークも乗り心地も1.6Lの方がいい

スバル・レヴォーグ・リヤ

「1.6GT」と「1.6GT EyeSight」は215/50R17、「1.6GT-S EyeSight」以上が225/45R18を履く。18インチは少しバネ下が重く、見た目よりも乗り心地を重視するなら17インチでも十分だ

1.6Lは、GTもGT-Sもクルマがひと回り小さくなったような軽快なフットワークで、レヴォーグに共通するボディ剛性感の高さもあり、速度を上げるほどフラットライドになってくるのも印象的だ。

GT-Sはビルシュタイン製ダンパーを使った専用の足まわりで、わずかな凹凸でも減衰力を発生させるという自慢の足だが、ダンピングの利いたセッティングはもちろん、ステアリングの応答性もよく、こちらも速度が高まるほど、より意のままに走れる感じを味わえる。

必要十分といえるエンジンパワーは、より快適な乗り心地や軽快なハンドリングなど、1.6Lはバランスがいい。

170ps/4800-5600rpm、250Nm/1800-4800rpmの1.6Lターボは、スペックどおり低速域からトルクが立ち上がり、平坦路なら「SI-DRIVE」を「I」にしたままでも十分だし、箱根の急勾配を上る際は、「S」にすればモアパワーを感じさせない。

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