理学療法士/理学療法士になるための勉強法・養成校

理学療法士養成校での効果的な勉強法 記憶型+理解型

入学前に多くの人が不安を持ち、入学後は多くの人が苦しむ養成校での勉強。教科により勉強の仕方は変わりますが、基本となる覚える為の勉強法について御紹介します。

野田 卓也

執筆者:野田 卓也

理学療法士試験ガイド

苦労する?養成校での勉強

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勉強の仕方。多くの学生が悩み、苦悩することですね。皆さんは学習量に押しつぶされていないでしょうか?

「理学療法士になる為の勉強は大変だよ」私が理学療法士になろうと決めた時、周囲に言われたことです。これは、私の周囲だけの意見ではなく世間的にそういう認識が強く、理学療法士を目指す方々ならよく聞く言葉かもしれません。事実、専門職として学ぶことはたくさんあります。

また、学校に入学後、現在進行形で苦労されている方も多いのではないでしょうか? そこで、今回は国家試験や卒後の活躍にも繋がる勉強の仕方について理論的に考えていこうと思います。

勉強の仕方は大きく2つに分かれる!記憶型勉強と理解型勉強

皆さんは記憶型と理解型どちらの勉強法になっているでしょうか?

まず、記憶型勉強とは意味記憶として、単語や文章を暗記していく方法です。テスト前などの一夜漬けはこのパターンが多いのではないでしょうか?一方、理解型勉強とはどういうものかというと、単語や文章を単純に記憶するのではなく、「なぜ、そうなるのか?」という、思考課程を通じ、学習していくものになります。

解剖学で簡単に例えるならば、筋肉名と起始停止、その作用について単純に覚えるだけなのが暗記型。筋肉が実際にどの場所にどのように付着し、作用するとどういった動きがでるのか?さらには支配神経はなにか?髄節はどこか?など関連して想起できる範囲についてイメージとアウトプットを繰り返し、そのプロセスを学習するのが理解型と言えるでしょう。

勉強の仕方について、理解型勉強が優れているとよく言われますが、個人的には臨機応変であり、記憶型も必要ではないかと思います。というのは、先に挙げた筋肉の例で挙げると全身の筋肉の数は約600個といわれ、メインで学ぶ骨格筋の数にしても約400個と言われています。この名称や起始停止だけでなく、作用、支配神経などまで一気に理解するというのは大変な話です。

そこで段階的に名称だけとか、名称と起始停止までとか、区切りを設けて覚えていくことも人によっては有効な勉強法ではないかと思います。まずは筋肉名を知りその作用を覚える。これを土台として、関連項目を理解していく。これを野球で例えるならば、バットやグローブ、ミットといった道具やバント、スクイズといった作戦の名称や機能を覚えてから、使い方や効果的な作戦法を学んでいくと言った流れです。まずは、単語を知らないと話にならないというところでしょうか。

勉強法は多様。勉強をしたつもりが一番怖い

勉強法は個人によりいろんな方法があると思います。記憶型とか理論型とかで大きくわけられても、具体的にどう実践すればよいのかわからないというのが本音ではないかなと思います。

私的な体験ですが、私は学生時代に自宅で机に向かう事など皆無でしたし、ノートも満足にまとめた事もありません。「それでは勉強になっていない」とおっしゃる方もいますが、勉強とは形ではなく如何に理解するか?が結果として大事になります。正直なところ形はどうでもよいのです。

もっと具体的に言うと、ノートにまとめる人の中には、まとめるという行為によって、アウトプットをしながら頭の中を整理し、理解を深めるという方もいれば、ノートにまとめるという作業だけになっている人もいます。後者の方は、作業で満足し結果、理解を得られていないという不毛な勉強をしていることに気づいていない事が多いです。

こうなると努力しても報われないと感じてしまい、「自分は勉強ができない人間だ」と精神的に参ってしまうかもしれません。そこで次回は、より実践的な勉強法について御紹介していきます。

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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