相続・相続税/生前贈与・贈与税の基礎知識

ご注意!実は贈与税がかかるケース14

贈与税がかからないと思っているものでも、実は贈与税がかかることがあります。あとから税務署に指摘されないよう、贈与税がかかる意外なケースを確認しておきましょう。

小野 修

執筆者:小野 修

相続・相続税ガイド

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えっ、これにも贈与税がかかるの?

意外なケースで贈与税がかかってしまうことも

意外なケースで贈与税がかかってしまうことも

個人から個人が財産をもらった場合にかかる「贈与税」。普段は贈与と意識していないものや、贈与ではないと思っているものでも、税務上は贈与税の対象となることがあります。

あとから税務署に贈与税の申告・納税もれを指摘されてしまうと、思わぬ税金や罰金が課されてしまいます。贈与税がかからないと思っているものでも、実は贈与税がかかる意外なケースをいくつかご紹介します。

 

そもそも「贈与」「贈与税」とは

贈与とは、自己(贈与者)が財産を無償で相手に与える意思表示をし、相手(受贈者)がこれを受諾して成立する契約のこと(書面でも口頭でもOK)。これにかかる税金が贈与税です。

贈与税を払うのは受贈者です。通常(暦年贈与)は、受贈者がその年にもらった合計が基礎控除の110万円を超える場合、受贈者が自ら申告・納税する必要があります。

なお、生活費や教育費の援助、社会通念上相当と認められるお祝いやお見舞いなどには贈与税はかかりません。

実は贈与税がかかる身近なケース6

贈与税がかからないと思っても、実際には贈与税がかかってしまうケースをいくつかご紹介します。

【1】 2人から110万円ずつもらった
110万円で基礎控除内のため贈与税がかからないと思っていた。この誤解が意外にも多いです。贈与税はあげた人でなく、もらった人の合計額が110万円を超えるか否かで判断します。

【2】 贈与税を、受贈者でなく贈与者が負担した
例えば親が子に300万円贈与した場合で、親が申告と納税(19万円)をしてしまうケース。これでは319万円贈与したことになってしまいます。子は自己資金(もらった300万円など)から19万円の贈与税を支払う必要があります。

【3】 生活費や学費の援助に手をつけず貯めていた
生活費や学費の援助としてもらっていれば、実際にこれに消費している必要があります。実は使わずに貯めていたり、車など財産の購入に充てたりした場合は、贈与になってしまいます。

【4】 長年貯めていたものを一括で渡した
例えば親が子の口座に10年間、毎年110万円ずつ贈与し、子の結婚を機に通帳とハンコを渡した。一見、贈与税がかからないと思われるこのケースが落とし穴です。もらった財産を贈与者が自由に使えなければ、贈与にはなりません。このケースだと、一度に1100万円を贈与したことになってしまいます。

「孫名義で純金積立をしていたものを20歳の時にあげた」「同居の子が家に入れていたお金を子の名義でずっと貯めていた」などのケースも、渡した時に一括で貰ったとして贈与税がかかってしまいます

【5】 保険金の受け取り方によっては贈与税がかかる
前提として、税務上の保険は「契約者」ではなく、「保険料負担者」と「被保険者」「受取人」で課税関係を考えます。

例えば、保険料負担者と被保険者を父、受取人を子とすると生命保険金は相続税の対象となり、相続人数×500万円の非課税が適用されます。しかし、保険料負担者が父、被保険者が母、受取人が子の場合は、(契約者が母であっても)生命保険金は父から子への贈与となります。また、年金や満期保険金も、保険料負担者から受取人への贈与となります。

なお、保険料負担者=受取人の場合は所得税がかかります。

【6】 保険の契約者変更は贈与にならない
例えば、これまでに支払った保険料100万円の「契約者=保険料負担者」Aで「受取人」Bの保険を契約者Bに名義変更をした場合、AはBに100万円の保険を贈与し贈与税がかからないと考えてしまう。実は保険は契約者変更では贈与とはならず保険金受取時に贈与が成立する。満期保険金が200万円とすると「契約者」=「受取人」であっても所得税ではなく、満期時にAからBへの200万円の贈与と扱われます。

>>この他にも「実は贈与税がかかる」という意外なケースがあります
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