住みたい街 首都圏/住みたい街の見つけ方

この街に住みたい!東急田園都市線全駅ガイド都内編

単身者からファミリーにまで根強い人気の東急田園都市線。今回のそのうち、都内部の駅をご紹介していきましょう。

中川 寛子

執筆者:中川 寛子

住みやすい街選び(首都圏)ガイド

渋谷
大きな変化の途上で、延々工事が継続中

渋谷駅前

渋谷駅前。四六時中人がいない時がいないほど、様々な年代、人種の人たちで賑わう(クリックで拡大)

渋谷といえば言わずと知れた首都圏の一大ターミナル。乗降客数では新宿、池袋に次ぐ規模を誇り、JRだけでも41万人以上(2012年度)。ちなみにこの数は岐阜県岐阜市(2014年1月)の人口とほぼ同じくらい。そう考えると、首都圏の人口の移動のスケールには驚かされます。

 

セルリアンタワー

セルリアンタワー(写真中央)の裏手辺りまで行くと古い物件なども残るエリアに(クリックで拡大)

さて、遊びに行く街としては人気の渋谷ですが、住む街としてはあまり選択肢の多い場所ではありません。駅の周囲、特に山手線外側には広大な商業エリアがあるためで、住宅がないとは言いませんが、それほど数はなく、かつ金額的にも高めです。山手線内側も少し離れると今度は表参道エリアとなり、こちらも当然ですが高め。また、駅から商業エリアを過ぎ、坂を上った松濤や南平台町はお屋敷街でこちらも高め。狙うとしたら、代官山との間にあたり、お屋敷街から少し下った鶯谷町、恵比寿との間に当たる東一丁目、二丁目などでしょう。あるいは思い切って一駅離れて京王井の頭線神泉あたりも面白いかもしれません。

 

工事中

駅ビルの建設、銀座線、埼京線など駅の移動とこれからも長期にわたって工事が続く渋谷駅周辺(クリックで拡大)

渋谷といえば、このところ、続いているのが駅周辺の再開発。渋谷駅に2棟、国道246号を挟んでさらに2棟、周辺部を入れるとさらに多くのタワーマンションが建つ計画でこのあと、10年以上は工事が続く予定。その度に構内の移動ルートが変わるなど変化もあり、慣れない人にはいらいらするかもしれません。


渋谷についてはこちらも参照ください。
渋谷、高低差が生んだ、2つの顔を持つ繁華街

 

池尻大橋
駅周辺の再開発も一段落。小規模物件が中心に

目黒天空庭園

開放的で気持ちのいい屋上庭園。ジャンクション上にあるとは思えない静かさ(クリックで拡大)

渋谷駅から一駅。池尻大橋駅は、国道246号沿い、首都高の高架下にあり、東側から246号と直交するようには目黒川が流れ、246号より西側はせせらぎのある緑道に。その目黒川と山手通りの間では長らく首都高速の池尻ジャンクション及び隣接するタワーマンションなどの工事が続いていましたが、2013年に完成。ジャンクション上にできた屋上庭園は新たな観光スポットとして地元の脚光を集めました。

 

目黒川の緑道

246号を超えたところから続く目黒川の緑道。すぐに世田谷区に入るが道は続いている(クリックで拡大)

また、タワーマンションの増加などに伴い、山手通りから池尻大橋駅にかけてと国道246沿いなどにはスーパーやその他の食料品店、飲食店などが増えています。もともと、246沿いや、駅東側には商店街がありましたが、古くはあるものの、それほど繁華な場所ではなかったのですが、このところ、少しずつ変わっている様子。とはいえ、銭湯なども残り、都心近く、でも新旧を楽しむ暮らしが実現できます。

 

住宅を探す際に注意しておきたいのは、駅自体は世田谷区にあるものの、駅周辺は世田谷区、目黒区が入り混じるエリアだということ。目黒川と246号の合流地点を境に渋谷よりが目黒区、その先が世田谷区となっており、住宅価格は目黒区内が高め。特に目黒区東山は高台で商業施設が少ないにも関わらず、静かな住環境が評価されてか、かなり高め。賃貸で借りるならば、それより三軒茶屋寄りの三宿、池尻といった辺りが狙い目。意外に古いアパートもあり、予算があるなら新しいデザイナーズ系という選択も。このエリアは目黒区内エリアよりも平坦でもあり、三宿界隈に様々な飲食店、ブティックなどが集まっているのは知られたところ。三宿交差点から少し入ったところには世田谷公園もあり、スポーツ好きには楽しい場所です。

池尻大橋についてはこちらも参照ください。
池尻大橋、渋谷徒歩圏で便利さに緑も楽しめる街

三軒茶屋
昔ながらの闇市風情に新店も続々。世田谷線沿線にも注目

飲食店街

三軒茶屋駅周辺のあちこちにある飲食店街。猥雑な雰囲気が魅力(クリックで拡大)

東急世田谷線の始発駅でもある急行停車駅、三軒茶屋。駅周辺では国道246号、世田谷通り、茶沢通りが交差しており、3本の通りの間にはそれぞれ、異なる雰囲気の商店街が広がります。中でも猥雑な、戦後の闇市の雰囲気を残すと言われているのが世田谷通りと246号の間に広がる飲食店を中心にしたエリア。ここここ数年で世代交替が行われており、昔風の居酒屋も残ってはいるものの、南米料理、タイ料理、今風の立飲みなど若い人向けの店も目につくようになってきました。茶沢通りと世田谷通りの間にも飲食店が集中する路地があり、夕暮れ時になると多くの人と集めています。

 

キャロットタワー

三軒茶屋駅前にそびえる再開発ビルキャロットタワー、この下、向かいなどにはスーパーが(クリックで拡大)

一方でこの駅周辺には大型店、スーパーも多く、深夜遅くまで営業しています。夜の遅い人にも住みやすい場所というわけです。一時はディスカウントショップも集まっており、この街の顔とも言われていましたが、ここ数年で相次いで閉店、現在は246号沿いにチェーン系の1店を残すばかりです。一方、ここ数年で増えたのはこだわりの食品店。こちらも大小あり、自炊派、料理好きにもお勧めの街と言えそうです。

 

アパート

池尻大橋から三軒茶屋にかけての通りから入ったエリアには古いアパートも残されている(クリックで拡大)

住宅を探すのであれば世田谷通りとそれと並行する世田谷線沿線、茶沢通り沿い、そして、246号の東側などが供給の多いエリア。中でも世田谷線沿線ではどの駅周辺もこのところ、活気づいている感があり、多少お手頃に借りたいならお勧めです。東側エリアは目黒へ向かうバス便があり、駅から遠い物件を狙えばこちらも比較的手頃。緑道が多く、桜も楽しめるエリアです。

三軒茶屋についてはこちらも参照ください。
三軒茶屋は元気な世田谷の下町だった

 
続いて駒沢大学、桜新町、用賀、二子玉川を見ていきましょう。

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