鉄道/鉄道デビュー・開業情報

蓄電池駆動電車アキュム、JR烏山線でデビュー(2ページ目)

電車は、架線や第3軌条といった電力を供給する施設がある電化区間以外では走れない、というのが「常識」であった。架線の張られていない非電化区間は、もっぱらディーゼル車両が活躍しているが、蓄電池を電力に使うことによって電車を乗り入れさせるために新たに登場したのが、新型車両アキュムである。どんな車両なのか、さっそく試乗してみたのでレポートしてみよう。

野田 隆

執筆者:野田 隆

鉄道ガイド

アキュム登場で変わる烏山線

アキュム

架線のない烏山線を走るアキュム

駅名標

烏山線のキャラクター七福神が描かれた駅名標


ゆるキャラ

アキュム登場を歓迎する沿線の「ゆるキャラ」


2014年3月15日からのダイヤでは、宇都宮と烏山を2往復、そのほか宝積寺と烏山を1往復、烏山線に限ってみれば1日3往復の列車がアキュム使用となる。市販の時刻表を見れば、アキュム使用列車は列車番号末尾に電車を示すMが付記され、1329M、1332Mのように表示されるので、どの列車がアキュムなのかは判別可能だ。

アキュムは、今のところ1編成しかないので、烏山線の他の列車は、今までどおりディーゼルカーである(列車番号末尾にディーゼルを示すDが付記され327Dのように表示される)。当面は1編成のアキュムを日常的に走らせることによって様子をみて、第2編成以降のアキュムを登場させる予定だという。

烏山での充電

烏山に到着したアキュムはパンタグラフを上げて充電する

終点の烏山駅には、20mほどの短い「電化区間」(架線を張った個所)が出現した。到着したアキュムの充電設備で、宝積寺からパンタグラフを下ろして走ってきたアキュムは、ここでパンタグラフを上げて出発時間まで充電を行う。もっとも、アキュムの性能では、宝積寺と烏山の距離なら充電なしでも往復できるという。念には念を入れての対応であろう。

新烏山駅

リニューアルされた烏山駅

大金駅

神社も併設された新しい大金駅

また、アキュム導入に合わせて烏山線の烏山、大金、仁井田各駅の駅舎をリニューアル。烏山線のイメージアップとなった。

 
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます