節約/光熱費の節約

光熱費節約で最も気をつけるべきこと

効果的な光熱費節約をしたいなら、気をつけるべきはエアコン?それとも待機電力?いいえ。もっと消費割合が大きなものがあるのです。

和田 由貴

執筆者:和田 由貴

節約ガイド

一番エネルギーを食うものは何か?

一番エネルギーを使うのは?

家庭で一番エネルギーを使うものは?

皆さんは光熱費の節約で一番気を付けていることはなんでしょうか。
エアコンを使いすぎないこと?
照明をつけっぱなしにしないこと?
プラグをこまめに抜くこと?

考え出したら色々あると思いますが、やはり効果的に節約したいのであればエネルギーを使用している割合が高いものを最も注意するべきです。
その一番エネルギーを使用しているものとは、実は「給湯」なのです。
世帯当たりの用途別エネルギー消費

 

上記のグラフは世帯当たりのエネルギー消費を用途別に表したものですが、給湯は28.3%とトップ。単一の用途では暖房をしのいで一番です。(動力・照明他は照明器具やその他家電などの総計)

北海道や東北、北陸など、冬場の寒さが非常に厳しい地域では給湯と暖房の割合が逆転する場合もありますが、全国的に平均を見ると、上記のように「給湯」が一番家庭内でのエネルギーを使用しているという実態があります。

水とお湯のコスト差は約3倍

エネルギーを一番使用しているとなると、当然そのコストも大きくなります。

例えば蛇口から1分間、水(15℃)を出した時とガス給湯器のお湯(45℃)を出したとき(1分間12L)を比較すると
水の場合・・・約2.7円
湯の場合・・・約7.6円
実にお湯と水とでは3倍近いコスト差があるのです。

もしも、毎日朝晩15分間水を流して食器を洗った場合と、15分間お湯を流して食器を洗った場合だと、その差は年間約52,800円です。
給湯がいかに光熱費がかかるかお分かりいただけたでしょうか。

給湯コストを節約するためには

1、湯を使用する時以外は給湯パネルのスイッチを切る
最近は、右へ回すと水が出て、左に回すとお湯が出る、シングルレバーの混合水栓をキッチンや洗面所に使用しているお宅が多いと思います。シングルレバーの水栓で、水で手を洗おうと思ったのにレバーが微妙に左に向いていて、気づいたら温かい湯が出てきた…という経験はないでしょうか?

多くのご家庭で使用されているセントラル給湯方式の場合、キッチンや浴室などに給湯パネルが設置されているかと思いますが、このスイッチはお湯を使用する時以外は必ず消しておきましょう。これは給湯器や給湯パネル自体の待機電力をカットする意味もありますが、不用意にお湯を流してしまうのを無くすのに非常に有効です。

2、こまめに湯を止める
当たり前のことですが、無駄に湯を流しっぱなしにしないよう心掛けましょう。1日1分間だけでも湯を止める習慣ができれば、年間約2760円の節約ができます。

一番無駄に流してしまいがちなのはシャワーです。体や頭を洗っているとき、いちいち水栓のレバーを止めるのが面倒で出しっぱなし…ということをやりがちですが、止めるのが面倒に感じる方は手元に止水スイッチの付いたシャワーヘッドを利用しましょう。
上記のようなシャワーヘッド以外にも、ホームセンターなどで安いものは千円台から売られています。既存のシャワーヘッドをクルクルと回して外すだけなので、誰にでも手軽に交換することができます。
(バランス釜など一部使用できないものもありますので、購入の際は注意書きをよくお読みください。)

3、高効率の給湯器にかえる
これは手軽にできる方法ではありませんが、給湯コストを安くするために最も効果的な方法です。

エコキュート、エコジョーズ、エコフィールといった高効率な給湯器の導入、あるいはエネファームやエコウィルといった家庭用コージェネレーションシステムなども、給湯のエネルギーを大幅に節約することができます。家の建て替えやリフォームの際は、ぜひ給湯設備に注目して下さい。

これらの機器の導入は、国や自治体から補助金や助成金がもらえるケースが多いので、興味がある方は調べてみると良いでしょう。

【参照データ】
経済産業省資源エネルギー庁「エネルギー白書2013」
財団法人省エネルギーセンター
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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