子育て/子育てに役立つ最新心理学

子供とのコミュニケーション、言葉に頼っていませんか

大人が子どもとのコミュニケーションで頼るのが言葉。言語でのコミュニケーションが成熟している大人は、言葉でコミュニケーションを取ることが多いですよね。そして頭の中には、「言えば分かる」「言わなければ分からない」という図式があります。でも子どもはそうではありません! 子どもは、ママの言葉以上に、「裏メッセージ」でコミュニケーションを取っています。ママが気づかぬうちに子どもに送っている裏メッセージとは?

佐藤 めぐみ

執筆者:佐藤 めぐみ

子育てガイド

大人と子どもでは学び方が違う

子どもの学び方を理解すると育児がスムーズになる

子どもの学び方を理解すると育児がスムーズになる

大人にとって、何より便利なのが、言語でのコミュニケーション。話す、聞く、書く、読む、どれも言葉を介しています。そんな大人のコミュニケーションに慣れていると、子どもに対しても、つい言葉の力に頼ってしまいがちになります。だから、しっかりと言葉で注意したにもかかわらず、子どもが言うことを聞かないと、

「ちゃんと言っているのに、言うことを聞いてくれない」

ということに。このとき、ママの頭には、「きちんと、しかも、分かりやすい言葉で注意したにもかかわらず、言うことを聞かないのは、真剣に聞いていないからだ」という考えがよぎります。なぜなら、「言われていることが分かるのなら、その通りに動ける」という大前提があるからです。

実は、子どもが頼りにしているのは、ママの言葉ではありません。「言葉ではない」というと語弊がありますが、言葉以上に頼りにしているものがあるのです。それが「裏メッセージ」です。

裏メッセージとは、「子どもが実際に自分の身に起こったこと」を指します。それに対し、表メッセージとは、「言葉」を指します。まずは次の2つの例を見てください。

■例1:

子ども: 「ママ、来て来て! 見せたいものがあるんだ」
ママ: 「すぐに行くわ」
と口では言いつつも、実際に行ったのは5分後だった。

⇒ 子どもは、この経験により、「ママは『すぐ行く』と言っても、すぐに来てくれるわけではない」と受け取ります。

■例2:
子ども: 「ママ、来て来て! 見せたいものがあるんだ」
ママ: 「すぐに行くわ」
と口で言い、すぐに家事の手を止め、子どものところに行った。

⇒ 子どもは、この経験により、「ママは『すぐに行く』と言ったら、本当にすぐに来てくれた」と受け取ります。

>>例1、例2それぞれに、表メッセージ、裏メッセージが含まれています。次ページでそれをピックアップし、解説していきます。

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