大学生の奨学金/奨学金の基礎知識・トレンド

奨学金のポイント 「予約採用のメリット」

日本学生支援機構奨学金の定期採用には、高校在学中に進学後の奨学金を予約する「予約採用」と大学進学後に申し込む「在学採用」と大きく2つの方法があります。実は、在学採用よりも予約採用の方がメリットは大きいと感じています。今回は、予約採用のメリットについて解説いたします。

久米 忠史

執筆者:久米 忠史

大学生の奨学金ガイド

私は毎年100回以上、全国各地の保護者に対して奨学金の講演を行なっていますが、日本学生支援機構奨学金の利用を考えるならば、「予約採用」で申し込むことをお勧めしています。

予約採用とは高校3年生の時点で進学後の奨学金を予約する方法で、現在、日本学生支援機構奨学金の利用者の7割近くがこの申請方法を利用しています。

また、高校卒業後の2年目までは予約採用を利用することができるので、浪人生にもぜひ知っていただきたい内容です。

なぜなら、大学入学後に申し込む「在学採用」よりも、予約採用の方がメリットは大きいと感じているからです。

今回は予約採用のメリットについて解説します。


予約採用のメリット(1)  「平等に審査される」

まず、大学入学後に申し込む在学採用は、希望者にとってチャンスが平等ではありません。

その最大の理由は、日本学生支援機構から与えられる奨学生の採用枠数が大学ごとに異なるという点にあります。

大学に毎年与えられる在学採用での奨学生の採用枠数は、大学の規模や実績に応じて配分されています。

さらに、奨学金の返済滞納率の高い学校に対しては、ペナルティーとして枠数自体が減らされることもあるようです。

つまり、進学する学生の立場からすると、在学採用では、運・不運に影響される可能性があるのです。

それに対して、予約採用は全国の高校で一斉に行われ、東大に数多くの合格者を出す超進学校もそうでない学校も平等に扱われます。

次のページでは予約採用の2つ目のメリットを解説します。
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