投資信託/NISA(日本版ISA)とは?その活用法

NISAで増える高額なJ-REITの分割

NISAのスタートまであと1カ月とちょっと。なかにはJ-REITに投資して、平均的に上場株式よりも高い分配利回りを非課税で享受しようと考えている方もいらっしゃると思います。しかしJ-REITの泣き所は、最低投資金額が100万円を超えてしまう銘柄が意外に多いこと。その問題点をカバーするため、これから分割銘柄が増えてくる可能性があります。

鈴木 雅光

執筆者:鈴木 雅光

投資信託ガイド

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高額なJ-REITでNISAをどう活用する?

J-REITの最低投資金額を見ると、結構、高額なものがあります。11月20日時点の株価で並べてみると……。

日本ビルファンド投資法人   118万4000円
ジャパンリアルエステイト投資法人   106万5000円


この2銘柄については、すでに株価が100万円を超えているので、年間の投資枠が100万円であるNISAの口座で買い付けることができません。

また株価が100万円以下の銘柄でも……

日本ロジスティクスファンド投資法人   99万7000円
日本プロロジスリート投資法人   95万3000円
フロンティア不動産投資法人   94万9000円
産業ファンド投資法人   88万1000円


などのように、1口あたりの株価が50万円を超えている銘柄は、購入後5年が経過してロールオーバーする際の株価が100万円を超えていると、値上がり益分だけを売却することが出来ないため、保有し続けるためには課税口座に移管させるしか方法がありません。NISA口座の非課税期間は、5年が経過したところでロールオーバーさせると、「5年+5年」で10年間になりますが、このように株価の高いJ-REITで投資した場合は、最初の5年間の非課税期間しか利用できないことになります。

ちなみに、11月20日時点で上場されているJ-REITの銘柄数は42銘柄ありますが、このうち株価が50万円を超えている銘柄数は19銘柄にものぼります。

そこで今、業界内で検討されているのが、J-REITの投資証券を分割させるということです。

たとえば日本ビルファンド投資法人の場合、1口あたりの株価は118万4000円ですが、これを10分割させれば、1口あたりの株価は11万8400円になります。これで単元株数が現状と同じ1口単位であれば、100万円の投資枠で購入できる投資証券の口数は8口。100万円ぴったりで投資することはできませんが、将来、株価がさらに上昇したとしても、1口単位での売却が可能になるため、NISA口座にあるJ-REITを全売却することなく、投資できます。

J-REITの分割は3月に2銘柄が行っていますが、今後、NISAのスタートによって、さらに分割する銘柄が増えそうです。

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